平井大臣のNECを「干す」発言に続き、官製談合疑惑発言の検証が始まった 〜 デジタル庁の官民癒着の構造も

 菅政権の乱立する大臣の中でもひときわ893感の強い平井大臣が文春砲の次なるターゲットのようです。五輪向けアプリの請負先企業であるNECを名指しで脅していたばかりか、同郷のお友達企業を代わりに参加させるよう勧めていた音声まで出てきました。なぜNECを干す必要があったのか謎でしたが、ここにきて官製談合の疑いが生じ、18日には事態を重く見た野党によるヒアリングが行われました。大臣は「ACES」とは言っていない、特定の企業名は不明、まだ入札は行われていない、「顔認証を含む入退室システム」すら決まっていないのだから入札談合関与行為ではないという、予想はされたものの内閣官房側は平井大臣を守り抜く主張でした。ウヤムヤにするため「内閣官房IT総合戦略室の会議にオンラインで参加していたメンバーも人数もさかのぼって確認できない」という答弁が出るに至っては野党側は呆気にとられ、そんなレベルでデジタル庁はやめてほしいとの意見も出ました。東京大学の松尾研究室のメンバーはIT総合戦略室に加わっているのか、出身企業などに在籍したまま非常勤で戦略室に参加している人が多くおり、そもそもこれが官民癒着の温床になっているのではないかという鋭い指摘がありました(43:00)。NECがすでにつぎ込んだアプリのシステム開発費は今回「干された」ことにより支払いが「ゼロ」になったこと、デジタル庁の新庁舎はYAHOOが入っていたフロアであったことを何故かやたらと認めないなど、新たな問題を示唆する事実も浮かびました。デジタル庁という伏魔殿の一端が露わになったヒアリングでした。
 さて、官僚に守ってもらった平井大臣は強気で、自らオリジナルの音声を公開することも検討するようです。どうぞ、どうぞ、できれば自公が反対した会計検査院のチェックもあわせてお願いいたします。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)


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【新音声入手】親密企業の参入を指示 平井卓也デジタル相に官製談合防止法違反の疑い
引用元)

(前略)

 元会計検査院局長で、日本大学客員教授の有川博氏が指摘する。

「入退室管理のようなシステムは本来、競争入札で事業者を公平に選定するものです。平井氏の発言は、いわゆる官製談合防止法に違反する疑いがある。同法の第2条5の2では、国の幹部を含む職員が『契約の相手方となるべき者をあらかじめ指名すること』『その他特定の者を契約の相手方となるべき者として希望する旨の意向をあらかじめ教示し、又は示唆すること』を禁じています。まして、大臣は発注機関の責任者。同法に違反した場合、発注機関の職員には5年以下の懲役または250万円以下の罰金が科せられますが、大臣に刑罰が及ぶ可能性もあります
(以下略)
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平井大臣、文春報道に抗議 音声データの公開も検討
引用元)
 週刊誌に特定企業をデジタル庁の事業に参加させるように指示したとの疑惑を報じられた平井デジタル改革担当大臣が、事実関係を否定し、出版社に抗議したことを明らかにしました

 「意図的に誤解を与えようとするものと考えておりまして、昨日、出版社には訂正または記事の全体の削除の抗議をさせていただきました。異例中の異例ですけど、(オリジナル音声の)公開も検討をする」(平井卓也デジタル改革相)

 週刊文春は、平井大臣の指示があったことを音声データ付きで報じましたが、平井大臣は「会議の中で自分は企業名を言っていない」と主張して事実関係を否定しました
(以下略)

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配信元)

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