政府による統一教会の被害者救済法案は骨抜き「これでは家族の被害が救えない」 / IWJ「組織の頂点にいる韓鶴子総裁の『使用者責任』を問え

 自民党内の壺議員を洗い出すこともできない岸田政権が、実効性のある統一教会の被害者救済法案を作ることができるのか、はなはだ疑問でしたが、やはり政府の出してきた法案は「骨抜き」だったようです。法案では、教団など法人に対しての寄付を対象としていますが、統一教会の寄付のやり方は協会長など個人に対して行うため、統一教会にこの救済法案は適用されません。早くも役に立たないことが明らかに。また法案では、寄付を「要求」することを禁じていますが、信者が「自主的に」献金した形にすれば違法になりません。「いくらでも逃げることが可能」。さらに信者本人の代わりに家族などが献金の「取消権」を行使しようとする場合の要件がやたらと厳しく、信者本人の扶養請求権の範囲内という制限や、献金した本人に「資産が残っていないこと」「不動産を所有していないこと」という不可解な必須条件があることによって救済範囲が狭められています。「これでは家族の被害が救えない」として、被害者救済にあたる全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)は「正体隠しによる勧誘方法そのものを規制すべきだ」と早期の修正を求めています。
 このように政府案がザルになるのは当然で、この法案作成の調整役は「統一協会の代理人的存在の萩生田光一なのだから。」「泥棒に『泥棒捕まえとけ!』って言ってるようなもんですよね」というツイートがありました。
 またIWJは、被害者救済法案や消費者契約法の改正点を整理した上で、被害者への補償は「教団に支払わせるのが筋」というまことにもっともな指摘をされていました。「上位下達の教祖独裁組織である統一教会は、日本の教団の幹部とて、中間管理職に過ぎませんから、暴力団などの組織犯罪の罪を問う場合と同じく、組織の頂点にいる韓鶴子総裁の『使用者責任』が問われなくてはなりません。」と核心を突いています。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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「家族の被害救えない」旧統一教会被害者救済法案 紀藤氏ら弁護士が修正求め声明…取り消せる寄付の範囲狭すぎ
引用元)
 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の高額献金問題などを受けた政府の被害者救済新法案と改正消費者契約法案に対し、全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)が21日、声明で「政府案は実態に即しておらずほとんど役に立たない。正体隠しによる勧誘方法そのものを規制すべきだ」と早期修正を求めた

 救済法案では、法人が個人を「困惑」させて寄付勧誘することの禁止や、信者の配偶者や子による寄付の取り消しを可能にする特例措置が盛り込まれた。

 しかし、全国弁連は、法人に限らず信徒団体なども規制対象に含め、困惑だけでなく「正常な判断ができない状態に乗じた」と修正する必要があると指摘。消費者契約法の改正案には、献金受領時の記録作成・開示を義務づける規定を求めている

 記者会見した紀藤正樹弁護士は、家族が取り消せる寄付の範囲が狭く「これでは家族の被害が救えない」と主張。「被害者の実態を踏まえた法整備をしてほしい」と訴えた。(太田理英子)


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配信元)
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日刊IWJガイド・非会員版「日本の統一教会への強制捜査だけでなく、統一教会トップの韓鶴子総裁への『使用者責任』を問うべく、国際的な捜査協力体制を構築すべき!」2022.11.21号~No.3721号
引用元)
(前略)
 まず第一に、統一教会の被害者の救済は、すべて、教団に支払わせるのが筋で、国民の税金を使わずに行うべきです。

 また、このように被害者を次々と生み出す反社会的団体に免税特権が与えられているなど、許されることではありません。岸田総理は質問権の行使を指示しましたが、一刻も早く解散命令を早く出すべきでしょう。

 統一教会の被害者個々人の救済のためにも、統一教会が日本で集めた巨額資金がどこへ流れ、どのように使われたのか、文鮮明が北朝鮮に送金をした後、北朝鮮への資金の流れはどうなったのかなど、国際的な問題として追及すべき事柄があります。

 統一教会の全容を突き止めるためにも、強制捜査が必要です。上位下達の教祖独裁組織である統一教会は、日本の教団の幹部とて、中間管理職に過ぎませんから、暴力団などの組織犯罪の罪を問う場合と同じく、組織の頂点にいる韓鶴子総裁の「使用者責任」が問われなくてはなりません

 そのためには、少なくとも日米韓の国際的な捜査協力体制の構築が必要です。統一教会を解体する作業は、まだ、ほんの半歩、踏み出したに過ぎません。国内だけでなく、海外にある統一教会の資産を差し押さえて、被害者への弁済にあてるべきです。
(以下略)

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