沸騰した後の水には、高温に耐性のあるバクテリアや微生物が生き残っており、2回沸騰させると「一層増殖していた」 / メインの水をどんな水を飲んでいるかによって、腸内細菌の組成が大きく違う / 飲んでいる水の量によって腸内細菌の違いが出てくる

竹下雅敏氏からの情報です。
 スプートニクにあった驚きのニュースを紹介します。沸騰した後の水には、高温に耐性のあるバクテリアや微生物が生き残っており、2回沸騰させると「一層増殖していた」というのです。
 問題は、沸騰した後の水から見つかった「高温に耐性のあるバクテリアや微生物」がどういうものか、でしょうね。例えば、納豆菌は枯草菌(こそうきん)という細菌(バクテリア)の一種で、納豆をつくるのに欠かせないものですが、芽胞(がほう)と呼ばれる殻(胞子)をつくることで、「乾燥や熱にとても強く、天日干しをしても真空状態でも生き残り、マイナス100℃〜100℃の環境にも耐え続ける」ということです。
 ウチの家のお風呂はマコモ風呂なので、恐らく風呂の湯の中にはマコモ菌(バチルス・サブチルス・オー・エヌ・1)はもちろん、訳の分からない「バクテリアや微生物」がいっぱい居ると思います。
 納豆菌もマコモ菌も人間にとって非常にありがたい菌です。しかし、スプートニクの記事には、「2 回沸騰した水は人体に危険であることがわかった」とあるので、有害な微生物が生き残っていたということなのでしょうね。
 水道の水を煮沸しないで飲むのは、水道水中の塩素が気になります。“続きはこちらから”の動画でDr Ishiguro氏は、“食べ物の選択をするということが、腸内細菌にとって大きな変化をもたらすことは、間違いないんですけれども、もう一つ考えなければいけないのが、水なんですね。特に水道水を直接ダイレクトに飲むというのは、基本的には腸内細菌にとってはあまり良くない。殺菌されてしまうということが、身体にとってはあまり良くないことなので…”と言っています。
 水道水中の塩素を除去する方法としては、煮沸(5~10分間ほどしっかりと沸騰させ続ける)、水道水を汲み置きする(6時間~2日間)、ビタミンCと反応させる(レモン汁、ビタミンC粉末などを投入する)という方法があります。もちろん浄水器を使えば、もっと簡単です。
 動画の2分20秒のところで、“2022年1月の報告なんですけども、ボトル飲料、水道水、フィルター(浄水器)の水、それからもう一つは井戸水で、これらを比べていったときにですね、メインの水をどんな水を飲んでいるかによって、腸内細菌の組成が大きく違うことが報告されている。…特に井戸水を飲んでいる人というのは、当然滅菌されていないものですから色々な菌を飲んでいるわけですよね。そのために、実は腸内細菌の多様性というのは、井戸水が一番多かった。水道水の水、濾過された水とかそういったものは多様性が低かった”と言っていて、これはとても納得できます。
 ところが3分20秒では、“注目すべきはもう1つあって、これはですね、実は水の量ですね。飲んでいる量によって腸内細菌の違いが出てくる。大体1日1リットルの水を頻回に毎日飲んでいる人と、全く飲まない、ほとんど1日1リットルに到達しない人と比べてみるとですね、腸内細菌の割合が大いに違っていた。例えばたくさん水を飲む人というのは、腸内細菌の中のカンピロバクター菌(食中毒を引き起こす菌)、そういったものの割合が高かった。これはいわゆる悪玉菌の存在比率が高かった。高水分摂取量と低水分摂取量の腸内細菌の多様性を比べると明らかに、たくさん飲んでる方が腸内細菌の多様性、種類が多かった”というのです。
 1日1リットルの水を頻回に毎日飲んでいる人は、“腸内細菌の種類が多かったけれども、悪玉菌の存在比率が高かった”というのは、どう考えればよいのでしょう。腸内細菌の多様性を重視すれば、“たくさん水を飲んで、しかも善玉菌を増やす飲み方”を発見しなければならないということですか?
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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2度沸騰した水は人体に危険 中国人研究者らが証明
転載元)

画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
© iStock.com / Dmytro Diedov
 
中国の科学者らによって、繰り返し沸騰させた水は清潔に、より安全に飲めるようにはならないばかりか、逆に身体に深刻な悪影響を及ぼすことが実験的に証明された。研究結果を科学ポータルサイト『Pubmed』が紹介している。
 
水は生水より、一度沸騰させたほうが危険な微生物が全滅し、安全に飲めると長い間信じられてきた。ところが新たな研究で、それが正しくないことが明らかになった。科学者たちが一度沸騰した後の水を精査したところ、高温に耐性のあるバクテリアや微生物が見つかったからだ。研究者らは、こうした微生物は、特に免疫系が弱っている人々には健康上のリスクをもたらす可能性があると指摘している。
 
実験を続ける中で、研究者らは2回沸騰させた水も調べたところ、高熱でも死なないバクテリアは死滅しないどころか、一層増殖していていた。つまり、2回沸騰した水は人体に危険であることがわかった。
 
この研究の著者らは、飲料水から有害な微生物を除去し、より高いレベルの水の安全性を確保するためには煮沸に加えて他の浄化方法を用いるべきだと説いており、効果の高い方法の一例としてフィルターや化学処理を挙げている。
 
スプートニクは、線維筋痛症と腸内細菌の関連に着目した研究が行われるようになったと報じている。


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水道水は飲んでも大丈夫?飲む水の質と量が腸内細菌に与える影響を科学的に解説
配信元)

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