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ぴょんぴょんの「TSMCは第二のチッソか?」 ~熊本TSMC工場のもたらす災厄の数々
そもそも「半導体不足」はホント?
TSMC熊本新工場、2024年2月「開所式」で調整 式典で「第2工場」正式発表の可能性も|熊本日日新聞 https://t.co/8SEFcv1uGl #熊本のニュース #熊本日日新聞 #熊日 #熊本 #TSMC
— 熊本日日新聞社 (@KUMANICHIs) December 11, 2023
世界的な半導体不足でピンチになっていた日本の自動車産業も、国内で半導体が生産できるようになれば安泰だね。それに、TSMC進出に伴う経済効果は「100年に1度の規模」だって。工場周辺はマンション、大型店舗、ホテルがじゃんじゃん建ち始めて、雇用が増える、人口が増える、九州が盛り上がると期待も高まっている。地価も上昇して、まるでバブルだそうだ。(読売新聞)
世界の半導体製造の7割を占める台湾企業TSMC、UMC、SMICの3社が、中国と手を組んで、日本などの自動車メーカーからオーダーされたチップの供給を減らして、世界的な半導体不足を引き起こし、余ったチップをシレッと中国の電気自動車(EV)企業に流していたとしたら?(YouTube)
モリス・チャン(張忠謀)
Author:Presidential Office Building,Taiwan[CC BY]
盗んだ設計図から作らせた半導体
ああ、中国共産党がヤマ・ニヤマを守ってくれてたら、地球はもっと平和だったよ。深田氏によれば、「中国のシリコンバレー」と呼ばれる深セン市には、半導体の闇市があり、そこに出回る有名企業のチップの類似品は、実は台湾企業が作ったものだと言う。(YouTube)
香港から見た深セン
Author:ystsoi[CC BY]
TSMCによって危機にさらされている熊本
だが、このことをまったく知らなかったとしても、「誘致して良かったね! 地域も潤ったね!おめでとう!チャンチャン♪」では終わらない。深田氏は言う、「TSMC誘致は、日本の経済、産業、環境に禍根を残す寄生虫となることを筆者は予見している。」(「光と影のTSMC誘致」16p)
水?! 熊本は水を自慢にしてるのに? 「(熊本)市民の水道水の100%を地下水で賄っており、清らかで豊富な地下水は、社会活動を営むうえで様々な用途に利用されています。人口約74万人を擁する都市で、水道水の全てを地下水で賄っているところは、日本全国でも他に例がありません。まさに世界に誇る地下水都市と言えます。」(熊本市役所環境局)
それに、まだ工場は建設中だと言うのに、すでに井戸が枯れたところがあるらしい。「(工場から)数キロメートルぐらいの近隣農家の井戸水に変化が起こった。工場がまだ稼働してないのに、井戸をかなり掘って水の採取を始めたようで、酪農家の井戸水が枯れたのである」「調査したところ、井戸の推移が20メートルほど下がってしまったのである。」(「光と影のTSMC誘致」61p)
台風の通り道で水の豊富な台湾でさえ、2021年の水不足は大変だった。台湾政府は人工雨を降らせるために飛行機で化学物質を散布し、農地の灌漑(かんがい)を止めたせいで農家は悲鳴をあげた。台湾政府は、水不足の原因が半導体工場にあるとして、TSMC本社のある新竹市に海水の淡水化施設を建設したり、北部から水を運ぶパイプラインを敷設した。(東洋経済)
半導体メーカーに水奪われた「台湾農家」の憂鬱 世界の半導体不足に「干ばつ」という新たな不安 | The New York Times | 東洋経済オンライン https://t.co/lkrGlljJhc
— jiji (@jiji25849716) July 19, 2023
ああ。日本政府も同じことをやりそうだ。すでに熊本県はTSMCに甘々だ。2014年から現在まで「地下水の量には限りがある」と言って、市民に節水を呼びかけてきた熊本県だが、2023年6月に突然、「熊本市の観測井戸の水位は増えている」と言い出した。(「光と影のTSMC誘致」63〜64p)
さらにさらに、工場が使う電気代も安くしようとしている。半導体工場は24時間稼働なので、電気も食うが、日本の電気料金は台湾より高い。そこで、「JEITA半導体部会は5月、経済産業省に電気料金の負担軽減策などを求める提言書を提出した。同部会は『日本の半導体産業がさらに競争力を持つには、他国並みの電気料金が必要だ』と指摘している。」(読売新聞)
だが、TSMC工場には、地下水の枯渇や電気の大食い以上に、もっと深刻な問題がある。それは水の汚染だ。半導体製造にはありとあらゆる有毒、有害な重金属や化学物質が使われる。台湾では河川の25%が発がん物質や重金属で汚染され、農地の5%も汚染されていると言う。
台湾のTSMC工場Тайваньский завод TSMC вдвое увеличит производства 5нм кремниевой продукцииhttps://t.co/nyYdLvP0fL#TSMC_5нм, #TSMC_расширит_Fab18, #TSMC_увеличит_производство_5нм, #завод_TSMC, #новости_TSMC pic.twitter.com/CNqU5q2z0T
— Портал AMD.news - Новости AMD, IT, форум, драйверы (@Portal_AMDnews) April 6, 2021
TSMC公害が「第2の水俣病」になる前に
深田氏は言う、「水俣病とかぶるんです。水俣病って、あの工場の排水が出てきてから、魚が死んでるし、病気も増えたし、みんなおかしいおかしいと。あの工場が原因じゃないのと言ったら、政府と当時の大企業チッソが隠蔽した。」(YouTube)
水俣病の患者が多発していた水俣市湯堂の漁村
Wikimedia_Commons[Public Domain]
水俣病は「40年間、隠蔽されてたんですよ。被害者は踏みにじられている。また、同じことをやろうとしている」「熊本の人の命に関わる問題だから、黙っていたら何も知らずに被害にあって、チッソの水俣病事件のときみたいに、何十年間も人は苦しんで、人工透析で週3で病院に行くことになったら?」(YouTube)
熊本県もいちおう台湾まで出向いて、行政の担当に環境汚染について質問している。だが、「TSMCが原因で深刻な環境問題が発生している事実はない」との説明を素直に受け取って出した結論は、「TSMCが原因で深刻な環境問題が発生した事実はなかった」。(朝日新聞)
うわ〜ん! 県職員は、台湾行って台湾料理を食べて帰るだけじゃダメじゃん! 県民の命を預かってるんだから、あっちの言うことを鵜呑みにしたらダメじゃん! 工場周辺に住む人たちの話も聞いて来なきゃダメじゃん!
台湾では地元の新聞が汚染を訴えても、台湾政府が隠蔽する。だが熊本県は、住民の問い合わせにも「企業秘密だから開示できない」と言い、熊本のメディアも「TSMCの環境汚染はない」と報道している。(YouTube)
台湾総統府
Author:CEphoto, Uwe Aranas[CC BY-SA]
雇用が増える、地価が上がる、人口が増えるって喜んでいたら、水は枯渇する、発がん物質や重金属で水は汚染され、住民は病気になり、がん患者や人工透析に通う人が増えるかもしれない。これから先、健康被害が起きて、企業も国も県も責任のなすり合いで、40年も裁判が続くとか止めてほしい。
深田氏は書いている。「台湾では、TSMCと台湾政府が癒着していることに業を煮やした台湾人らがApple社に環境被害を訴え、中国では中国人が環境基準を守らないTSMCに対して拡張工事反対運動を起こした。アメリカではアリゾナの労働組合がTSMCに踏みにじられた労働者の権利を守るために闘っている。」(「光と影のTSMC誘致」230p)
今現在、熊本県菊陽町のTSMC・ソニー・デンソーの合弁会社「JASM:Japan Advanced Semiconductor Manufacturing」の第一工場がほぼ完成し、来年2月に始動して、来年末にはフル起動するようです。
が、すでに工場周辺の井戸が枯渇したとか、水の汚染を始めとする工場周辺の環境や、住民の健康被害についての不安がささやかれています。TSMCは「国家最大の寄生虫(「光と影のTSMC誘致」 16p)」と言い切った、深田萌絵氏の警告は無視できません。