伊藤貫氏の「拝米主義は日本を滅ぼす」 ~外交政策、軍事政策における拝米主義が失敗に終わる理由

竹下雅敏氏からの情報です。
 伊藤貫氏は「拝米主義は日本を滅ぼす」というテーマで、外交政策と軍事政策に焦点を当てた話をしています。経済政策は次回のテーマになるとのことです。
 外交政策、軍事政策における拝米主義が失敗に終わる理由を4つに分けて説明しています。
 1つ目は「冷戦後の国際政治に、なぜアメリカは大失敗しているのか」です。2つ目は「日本人の外交政策と軍事政策に対する態度」です。3つ目は「日米同盟の本質」です。4つ目は「戦術核の問題」です。
 1つ目では、アメリカ外交が1992年から2024年まで失敗してきた例を挙げる前に、「ディフェンス・プランニング・ガイダンス 1992」について触れています。いわゆるウォルフォウィッツ・ドクトリンです。
 “要するにソ連が1991年末に崩壊しましたよね。アメリカだけが世界唯一のスーパーパワーだと。このアメリカだけが世界を支配すると。軍事的にも外交的にも政治的にも経済的にもイデオロギー的にも全て支配するんだと(15分28秒)。…仮想敵国とされていたのがロシア・中国・日本・ドイツ、この4つの国なんですね(16分28秒)。…日本とドイツをアメリカの属国として抑えつけておかないと、アメリカのアジア支配、ヨーロッパ支配が危うくなるから、日本とドイツを仮想敵国として扱って、この2カ国から自主的な外交政策と軍事政策を実行する能力を剥奪しておくと。そういうのがこの1992のディフェンス・プランニング・ガイダンスの要点です(17分15秒)”と説明しています。
 この好戦的で傲慢な政策のために、アメリカは異常なまでに過剰な介入主義者になった。他の国の内政に頻繁に干渉し、言うことを聞かない国には軍事介入するということを頻繁に始めた(18分32秒)。
 米ソ冷戦が始まった1947年から終わった1991年までの間に「アメリカの軍事介入の回数は確か48回ぐらいだった(19分17秒)」のだが、1992年から現在までの32年間には「200回以上他の国に軍事介入している(19分41秒)」。
 20分33秒では、クリントン政権時代のイラクに対する経済制裁、医療品制裁について語っています。この制裁で約150万人のイラク人が死亡した。当時の国連大使・国務長官だったマデレーン・オルブライトはテレビのインタビューで、“イラクを弱体化させるために50万人の子供が死んだのは価値あることだ(21分38秒)”と言った。
 このマデレーン・オルブライトのジョージタウン大学時代の教え子に、河野太郎山本一太がいる(21分35秒)。
 22分15秒~25分57秒では、911の同時多発テロ以降のアメリカが失敗ばかりしていることを説明しています。そして、“中国も着々とアメリカが東アジアに軍事介入できない体制を作っています。アメリカの軍人、それから中国の外務省の幹部によると、今から4年後にはアメリカは東アジアに軍事介入できないという状態になるらしいですね(26分2秒)”と話しています。
 2つ目の話題は31分22秒から、3つ目は47分29秒から、4つ目は54分16秒からです。非常に面白いので、是非ご覧ください。
(竹下雅敏)
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アメリカ崇拝は日本の自滅〜日本が滅びる4つのシナリオ
配信元)

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