石川県穴水町ボランティアセンター閉所に「助けて下さい」、現地のささやかな要望すら叶えられていない / 三橋貴明氏「国家は移住とか棄民をやってはいけない、能登を見捨てると言う選択肢はない」

 石川県穴水町で炊き出しのボランティアをされている「ピカリン」さんが「助けて下さい」と投稿されていました。穴水町は「ボランティアの依頼はピークを過ぎた」と判断して、5月26日で穴水町ボランティアセンターを閉所する方針だそうです。すでに一般ボランティアの受け入れを停止し、石川県を通じた募集を停止するとあります。しかし現場では「穴水町民はボランティアを必要としています。ニーズが無いのではありません。ニーズを拾わない。ニーズを伝えても受け付けない。それが現実です。」と訴えています。「ピカリン」さんは「能登を再現するのは大人です。その背中を子供達に見せる事こそ復興と考えています。」と能登への思いを滲ませておられました。
 自らも被災しながら、ずっと支援に回っておられる「おいこらさん」もこの投稿を受けて「今 私もそこと戦ってます。しかも、ボランティアどころか食糧や衣類という生活に欠かせないレベルの事で…」と投稿されていました。実際、被災者の人々が求めるささやかなお菓子や生活に必要なTシャツやシューズなど、おいこらさんがAmazonの「欲しいものリスト」にアップし、一般の人々が応援するという信じられない状況が続いています。4月26日の投稿では、被災者にカップ麺を届けて感謝される「ここは日本ですか?」とあります。国はもちろん石川県は不作為の犯罪を続行しています。
 能登半島地震発災後の1月8日の時点で「僻地、限界集落では復興ではなく移住を選択することを組織的に考えるべき」と米山隆一議員がX(旧ツイッター)に投稿していました。三橋貴明氏がこの残酷なコメントについて「世界には移住とか棄民を推奨する学問はない。そんなことやっちゃいけないから。その程度の常識はあるから。それを破ったのがまさにスターリンなんです。」「スターリンはその地域の民族を丸ごと移動させるわけ、自分達に逆らったら。殺すよりマシだろうと。」「(それを)平気で言うわけ。人でなしなんです、本当に。」「なぜ逆の発想ができない。インフラ整備しないから(その地域から)人がいなくなる。産業がないから人がいなくなる。」「能登を見捨てるという選択肢はないの、国家であるならば。」「少なくとも政治家は絶対に言っちゃいけない。」と厳しく批判されていました(動画2:35〜)。インフラ整備をしてはじめて地方の人口が増え、地域が活性化していく一方、もしも復興の代わりに移住政策を行って都市部に人々を集中させた場合、災害時に想像を絶する被害が起きる可能性が高まると言っています。土木学会の実験結果を紹介し「人口を地方に分散させることで地震による被害を半分以上減らすことができる」と示しました。
 能登復興、いや復旧に公共投資をこそすべき状況で、政府も石川県も堂々と棄民をし移住をさせようとしています。
(まのじ)
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