[ロシアの声]ロシアはドンバスのバス襲撃事件の調査を要求している 〜 調査を避けるために和平交渉を妨害するキエフ政権

竹下雅敏氏からの情報です。
 やはり、ドンバスは収集がつかなくなってきたようです。バス襲撃事件を調査すれば、ウクライナ軍の犯行であることがはっきりとわかるため、キエフ政権としては和平交渉に応じるわけにいきません。
むしろ2本目の記事のラブロフ外相の声明では、“平和的政治プロセスを…断つ目的で仕向けられたもの”との見方。ついに最終段階に入って来た模様です。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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プーチン大統領、ドンバスの犠牲の責任は命令を下した者にある
転載元より抜粋)
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© Photo: RIA Novosti/Aleksey Nikolskyi


ロシアがウクライナに対し、居住区が銃撃を受けないよう重火器をウクライナ後方に退却させよという提案を行い、これに対してウクライナから受け取った回答について、プーチン大統領は「我々の提案に対する不明瞭な答えを受け取らなかったばかりか、逆の行動を目にした」とこれを非難した

それどころがまさにキエフ政権によって、対立勢力の接するほぼすべての場所で大規模な戦闘行動を開始せよという公式的な命令が下されたのだ。

紛争ゾーンでは砲撃、一斉射撃、空爆が行なわれていることに対し、プーチン大統領は「しかも無差別に、一番人口が過密した地区に対して行なわれている」と指摘した。タス通信が報じた。

こうした軍事行為の結果、数十名の死傷者が出たことについて、プーチン大統領は「しかもこれは双方の軍人(に死傷者が出ている)だけではない。さらに悲劇的なのは、一般市民の中に死者がでていることだ。こども、お年寄り、女性といった人々が」と指摘している。
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ドンバスの扇動、突き止め、処罰せよ
転載元より抜粋)
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© Photo: REUTERS/Alexander Ermochenko


ロシアはドネツクのトロリーバス停留所襲撃事件について、早急な調査を要求している。この事件では8人が死亡し、20人が重傷を負った。ロシアはこの事件は扇動であり、その目的はドンバスの和平調整のいかなる条件をも断ち切ることにあったとの確信を示している。

ドンバスでは公共の交通手段の利用が危険になっている。バス、トロリーバス、路面電車が攻撃対象になっているからだ。1月23日、銃弾がドネツクのトロリーバスの停留所を直撃した。これによって数十名の一般市民の犠牲者が出た。銃撃は路面電車にも行われ、炸裂した破片が運転手、車掌を襲った。こうした事件をロシアのラヴロフ外相は人間離れしたおぞましい犯罪と非難し、次のように述べている。

これは人類に対するあからさまな犯罪だと思う。明確な扇動であり、ウクライナ国内の危機を調整する平和的政治プロセスを確固として確立しようとする尽力を断つ目的で仕向けられたものだ。これをわれわれは確信しており、この犯罪の捜査が欧州安全保障協力機構の直接的参加をえて、客観的に最大限開示された状態で行われるように要求していく。われわれは外務の保護を受けているキエフの『戦争党』が(これへの保護を誰が与えているかをわれわれはよく知っているが)ウクライナで勝利することを許してはならない。全く意味を持たない流血の惨事を止めさせるよう、あらゆる力を尽くすつもりだ。

ウクライナ当局と義勇軍はこの事件に関して互いを非難している。ウクライナ国防省はウクライナ軍の砲兵隊は現場から遠くに駐屯しており、砲弾が届くはずはないと主張した。だが、欧州安全保障協力機構の査察団が射撃を受けたトロリーバスの付近で公式的な検証を行ったところ、攻撃は北西の方角から一斉射撃または砲撃で行われたことをつきとめた。地図を見れば、この方角にいるのは、ドネツクを常時銃撃しているウクライナ軍であることは一目瞭然だ。疑問のすべては専門家らが最後まで突き止めることになる。

ロシア大統領府外交国防政策会議のメンバー、アレクサンドル・ミハイロフ氏は捜査グループにあらゆる方面の代表者が入り、誰の目にも疑惑の余地の残らぬようにすることが肝要として、次のように述べている。

射撃がどの兵器からどの距離でおこなわれたかを突き止めることはもちろん可能だ。現場に落ちた破片から銃口径を突き止めることができる。だが問題は別のところにある。ドンバスの義勇軍は非常に苦しい立場にある。なぜならウクライナはこれが義勇軍の側から行われた扇動であるかのように大声で主張するだろうからだ。」

実際、このようにことは進んでいる。1月13日、ドンバスのヴォルノヴァハ近郊でバスの乗客らが攻撃された事件もそうだった。欧州安全保障協力機構の専門家らは銃撃に使用されたのは多連走ロケット発射機「グラード」だったという結論をだした。ただし、ウクライナ軍が主張する東方面からではなく、北からだったというのだ。ヴォルノヴァハの北面に中東するのはウクライナ軍だ。だが、にもかかわらず、ウクライナのポロシェンコ大統領は国際フォーラムで演説にたち、義勇軍が撃った証拠として銃痕が貫かれたバスの金属製のカバーを府って見せた。義勇軍にはダボス会議のような国際フォーラムに赴き、諸外国の首脳だと面会する機会はない。義勇軍が公平さを獲得できるよう、救いの手を差し伸べることができるのはロシアと欧州安全保障協力機構をおいてない。ドンバスの住民を守ることができるのは義勇軍しかない。紛争の平和的調整を目指す交渉にはキエフは参加しないからだ。

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