(前略)
秋本真吾さん(以下秋本):僕の考える
効率のいい歩き方は、足のつま先から着地して歩くスタイルです。大抵の人は、かかとから着地して、足の裏全体を地面について、つま先から離れる歩き方をしますが、その逆で、
つま先から着地してかかとをおろす歩き方です。つま先だけを意識すると、ジャンプするように体が浮いてしまうので、
その場で足踏みをしているイメージで歩いてみてください。
(中略)
つま先から地面に接地する歩き方は、その場で足踏みをするように歩くとやりやすい。慣れてくると早く歩ける
(中略)
秋本:例えば、縄跳びをする時はつま先で飛びますよね? このつま先にかかる上に飛ぶバネの力を、前へ一歩体を押し出す力に変えるんです。
一流のマラソン選手は、42.195kmを一度もかかとをつかずに走ると言われています。
中村:マラソンを一度もかかとをつかずに走るなんて、すごいです! マラソン選手の中でも、かなり上位に入る選手たちの話ですよね。
つま先から設置する歩き方は、その場で足踏みをする感覚でやると歩きやすいですね!
「ルンルン」って歩くとスキップみたいになりますが、そのジャンプしないバージョンという感じ(笑)。慣れたら歩きやすくなってきました!
(以下略)
これまで常識とされてきた
「ひざを伸ばしてかかとから着地」という歩き方は、実は体を壊す可能性があると知っていますか?
(中略)
たとえば、人間が高いところから飛び降りるとき、少しの高さからだったとしても、ひざを伸ばしきってかかとから着地することはありませんよね。それと同じことで、
歩行時のかかと着地は、ひざ痛や腰痛、首の不調からくるめまい、頭痛、肩こりなどを引き起こす、とても危険な歩き方なのです。
(中略)
足裏3点で体を支える「正しい重心」とは?
足裏の機能が正常であれば、指先、指の付け根、かかとの3点でしっかり踏ん張ることができ、重心も自然と前にくるので、体全体のバランスが安定します。姿勢もよくなり、体にゆがみや変形もなくなるので、慢性痛や不調の心配がありません。
(以下略)
こちらの記事には、“右脚を振り出すときは、右の腰が前方に動く。上から見ると、骨盤が反時計回りに回転する。これがローリングです。そのままでは身体が左を向いてしまうので、バランスをとるために左手が前に出る”と書かれています。
「ナンバ歩き」は、“このローリングによる腰と肩の捻じれが起こらないように歩く”という事になるのですが、単にこれだけで美しく歩くのは難しい。冒頭の動画の1分40秒のところで、“私の提唱する歩きというのは…美しく歩くとかエレガントに歩くとか、そういう事には向いてない”という事で、「体に優しくかつ美しく歩ける歩き方の開発」がほぼ完成をしたと言っています。8分50秒のところで、「腰を横に少し振る」と言っています。ここがポイントです。
2つ目の動画のモデルウォークをご覧ください。脚が接地していない側(遊脚側)の腰が上っています。9月3日の記事で紹介した動画でも、骨盤のこうした動きを確認できると思います。
しかし、「2軸歩行」に基づいた体に優しい歩き方では、冒頭の動画の9分のところで解説しているように、「遊脚側の腰を落とす」ことが大切なのです。こうすることで、余分な負担を腰にかけなくてすむのです。ここが決定的な違いとなります。