デモクラシー・ナウ!
フアン・ゴンザレス:
日本の国会によって任命された調査委員会はこう結論を出しました。引用しますと"大いに予想され得、防ぎ得たはずの人災だった"です。
アーニー・ガンダーセン:
この報告書は核心をついています。これは人為的なものなのです。
日本は少なくとも20年間は、そして恐らくもっと長い期間、福島第一を襲った規模の津波が、実際有り得ると知りながら、一切何もしなかったのです。日本だけでなく、世界中で、監督機関と原子力発電所を運営している人々との間には馴れ合いがあるのです。
フアン・ゴンザレス:
そして、報告書で興味をそそる一つは、少なくとも原子炉の一基は、実際には津波によってではなく、実際は津波以前の地震そのものによって損傷したと述べており、これは少なくともこれらの原子炉の地震に耐えるためのデザインにおける重大な構造的欠陥を示唆しているでしょう。
アーニー・ガンダーセン:
第一原発で爆発した三基全部と本質的に同一のものが、アメリカ合州国には23基あります。そして、そういう炉はすべて停止すべきだというのが私の意見です。
事故から二日後に、原子力規制委員会の主要な人々がそれを論じていて、彼らの一人が、"こいつらは世界最悪の格納容器だ"とうっかり口走ったのです。ですから彼らがこれらが世界最悪の格納容器であるとわかっているのなら、一体なぜそういう23基の原子炉がアメリカ合州国で依然稼働しているのでしょう?
フアン・ゴンザレス:
また国会報告書は、政府と第一原発の運営者、東京電力による災害への対応について非常に批判的です。これについてもお話いただけますか?
アーニー・ガンダーセン:
はい。CNNで事故の三日後に、これはチェルノブイリと同じぐらい深刻だと申しあげました。ところが日本は8週間決してそれを認めませんでした。そして、それは緊急計画に影響しています。女性や子供達を、放射能の高い地域から十分迅速に退避させませんでした。
独立した観察者達には既に起きているとわかっていることを、本当に彼らは認めようとはしなかったのです。
フアン・ゴンザレス:
当初、チェルノブイリと同じくらい深刻だと警告されたと言われましたが、明らかになったあらゆる追加情報も考慮すると、日本で起きたことの長期的な影響の可能性について、今のあなたの評価はいかがでしょう?
アーニー・ガンダーセン:
運が良いことがあったとすれば、風が沖合に向かって吹いたことで、放射能のおよそ80パーセントが太平洋に落下したことです。
今後30年間以上、この結果、およそ100万の癌が生じることになるというのが私の予想です。そして、もちろん風が海方向に吹いていなかったなら、もっと深刻だった可能性があります。
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というガンダーセン氏の言葉は、現在でも同じです。
恐らく、政府・東電、そして多くの日本人はガンダーセン氏のこの言葉も認めようとはしないでしょう。
“今後30年間以上、この結果、およそ100万の癌が生じることになるというのが私の予想です。”
明らかな事実に対して、目を閉ざしつづけることが、将来にどれほどの悲劇を生み出すのかを、いまだにほとんどの人は学んでいないように思えます。