[Sputnik]国連の仲介でシリア戦闘員らが逃亡/米国がダーイシュ幹部らをイラクから避難させる/WSJが米国のシリア政権転覆戦略について伝える 〜 アメリカの中東政策が方向転換したことがわかる

竹下雅敏氏からの情報です。
 記事の点と点を繋げて見ると、米国がシリア、イラクに派遣した特殊部隊の隊員、もちろん彼らはダーイシュ(IS)として中東の混乱を拡大するために潜入しているのですが、どうも国連の仲介で現場から避難しているようです。
 背後でロシア、シリアと米国の間で合意が取れているらしく、“戦闘員らに避難の便宜を与える見返りに、アサド政府は…諸地域への支配を回復する”とのこと。アメリカが中東での政策をはっきりと方向転換したことがわかります。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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国連の仲介でシリアから戦闘員とその家族450人が逃亡
転載元より抜粋)
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国連が仲介する取引でシリアからおよそ450人の戦闘員およびその家族が逃亡した。

シリア北西部の2つの親政府都市から避難したシリアのシーア派戦闘員および市民330人を乗せた飛行機がベイルート空港に到着した。

主にシーア派蜂起勢力の126人(レバノン国境付近のザバダニで拘束された)を乗せたもう一機はトルコ南部のハタイ空港に着陸した。

地域の主要国の仲介で結ばれた国連のスポンサー合意の枠内で避難が実施された。国連は本合意をたたき台に、より幅広い和平合意を結びたい考えだ。

戦闘員らに避難の便宜を与える見返りに、アサド政府はこの4年間蜂起勢力の手に落ちていた諸地域への支配を回復する。
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メディア報道:米国はダーイシュ幹部らをイラクから避難させている
転載元より抜粋)
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米国は、ロシアでは活動が禁止されている組織ダーイシュ(IS、イスラム国)などのテロ組織の幹部らを、軍事作戦が行われているイラクから避難させている。イランのFars通信が報じた。


シーア派武装組織「アル・ハシュド・アル・シャアビ」司令官ハイダル・アル・ホセイニ・アル・アルダヴィ氏によれば、ラマディやファルージャにおける作戦の遅延は米国の介入によるものだという。米国は共謀者を通じてダーイシュ幹部らをイラクから避難させているという。

「どうやら米国はヘリでダーイシュ幹部らをイラクからどこかへ避難させているようだ」とのこと。

日曜、ロイターは、イラク軍はラマディの政府機関建物をダーイシュから奪還した、と報じた。
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WSJ: 米国はシリアで軍事クーデターを行おうとした
転載元より抜粋)
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米オバマ政権は、シリア紛争が始まった当初、シリアのアサド政権交代に協力する可能性を模索していたが、米国の戦略は失敗した。ウォール・ストリート・ジャーナル紙が、米国の元および現役人の話を引用して伝えた。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米国はシリア紛争が始まった当初、軍事クーデターを促進するために利用する「政権の亀裂」を特定しようとしていたが、「その亀裂は少ししか見つからなかった」という。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、2011年、米国の情報機関の代表者たちが、理論的には政権交代を引き起こすことができるであろうアラウィー派の将校たちを特定した。

オバマ政権の元職員の1人がウォール・ストリート・ジャーナルに語ったところによると、オバマ政権は2011年、アサド政権の亀裂を見つけ、シリアで政治的移行が起こる方向へ向かわせ、人々がアサド大統領を拒否するように刺激を与えるという政策を取ったという。

なお米国とアサド政権は、秘密裏にコンタクトを取っていたが、それは不定期だった。ウォール・ストリート・ジャーナルは、両国の代表者たちが直接話をすることもあれば、仲介者を通して情報が伝えられたこともあったと指摘している。

またウォール・ストリート・ジャーナルによると、アサド大統領は、テロとの戦いで米国とシリア政府が団結する必要性について表明するために、オバマ政権と様々な時期に連絡を取ろうとしたという。

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