イエス・キリストの物語の背景にある秘教の流れ

竹下雅敏氏からの情報です。
 昨日の記事で、古代の太陽神が皆、12月25日に生まれていることに触れましたが、そうした事柄を説明している見事な動画を見つけました。大変良くできた動画で、ぜひ全体をご覧ください。動画の1分56秒までは、エジプトのホルス、フリギアのアッティス、インドのクリシュナ、ギリシャのディオニュソス、ペルシャのミトラについて触れています。
 例えばホルスは“12月25日に処女イシスから生まれた…誕生するとすぐ3人の国王に敬愛された…ホルスは12人の弟子と一緒に旅をし、病人を癒したり水の上を歩くなどの奇跡を行った”とあります。
 ミトラは、“ 12月25日に処女から生まれ12人の弟子が居て奇跡的な事を行った。死後埋葬されて3日後に復活した。彼も「真理」や「光」などの名で呼ばれた。面白いことにミトラを礼拝する聖なる日は日曜日であった”とあります。
 これは、そのままイエスの物語ではないでしょうか。要するに、イエスの物語はこうした古い伝承をつなぎ合わせて作られたものなのです。イエスは実在の人物ですが、その誕生の物語は占星学的な寓話であり、全て虚構だと言って良いものです。
 イエスの母マリアは、エッセネ派の秘教集団の聖娼でした。洗礼者ヨハネはエジプトから、聖婚儀礼(ヒエロスガモス)を持ち帰りました。洗礼者ヨハネの聖婚儀礼のパートナーがマグダラのマリアでした。マグダラのマリアは、洗礼者ヨハネが斬首された後はイエスに従いました。この2人は当時恋愛関係にありましたが、性的関係はありませんでした。
 イエスの形式上の妻はベタニアのマリアでした。彼女との間にも性関係はありませんでした。こうした事柄はあまりにも通常のイエス像と異なっているため、多くのキリスト教徒には受け入れるのが難しいかもしれません。しかし、ほんの少しグノーシスなどの秘教を調べれば、伝統的なイエス像の方が間違っているのがはっきりとしてきます。
 イエスの物語は、秘教の教えをわかりやすく寓話にしたものです。イエス・キリストは、キリスト・ロゴスの物質的顕現であり、聖母マリアは聖霊の物質的顕現です。こうした秘教哲学は神智学という形で1つの流れを作っており、これがブラヴァッキー夫人によって現代神智学として集大成されたのです。こうした流れの中に、エジプト神学、ミトラ神学などがあります。
 これらの神学体系の中では、地球の歳差運動の関係で、2160年のプラトン月に、時代は牡牛座から牡羊座、そして魚座、さらに西暦2150年頃から水瓶座の時代へと移り代わっていきます。こうした各時代に、救世主(キリスト)が地上に降臨し、人類を導くというのが彼らの思想です。時代ごとに、救世主はクリシュナであり、ミトラであり、そしてイエスだったというわけです。
 こうした世界観は、イエス・キリストのみをただ1人の救い主とするキリスト教とは相入れません。しかし原始キリスト教団では、秘教の教えに基づいてイエスは理解されていました。彼らの宗教の最奥義はカバラだったと考えられています。エルサレム神殿が破壊される前に、奥義書は神殿の地下に隠され、後にテンプル騎士団によって発掘されます。また、奥義を知る立場にあった原始キリスト教団の一部の者たちは、日本に辿り着きます。それが秦氏だったようです。なので、聖徳太子が導入しようとしたのは、仏教ではなく原始キリスト教だったはずです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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zeitgeist(時代精神) 日本語字幕 3/15
配信元)

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占星学と聖書-キリスト教はエジプト宗教を模倣した?
引用元)
(前略)
「ベツレヘムからカルバリーへ」アリスベイリー著 AABライブラリー翻訳H発行 P33-P35 より引用抜粋
(中略)...
彼らの生涯の物語が一致していること、処女の聖母が何度も登場していること(その名前はマリヤという名前の変化したものであることが多い)、誕生の物語が細部において類似していること、これらはすべて、一つの真理が絶えず繰り返し演じられてきたことを示している。
(中略)...
ミトラも洞窟で生まれ、また別の多くの聖者たちもそうであった。キリストも洞窟で生まれ、他の聖者たちと同じように、奉仕と犠牲の生活を送り、世界救世主の仕事を行う資格を得た。(中略)... 彼らはすべて、「地獄に降り、三日後に復活した」。(中略)... それらの物語と使命は常に同じである
(以下略)

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