[Sputnik]米TPP離脱、安倍首相の敗北-米メデイア

竹下雅敏氏からの情報です。
 TPPで中国包囲網を作り、南シナ海でドンパチやりたかった安倍晋三の思惑は、トランプ大統領がTPPから離脱する大統領令に署名したことで、ポシャってしまいました。なので、ウォールストリート・ジャーナルが「中国の勝利、安倍晋三首相の敗北」としたのは、ある意味でその通りと言えるでしょう。
 これまでは、アメリカの後ろ盾で中国に強硬な態度を取れたわけですが、トランプ大統領から全く相手にされていない状況で、これから安倍政権はどうするつもりなのでしょう。
 トランプ政権は中国との交渉で強気に出てくるでしょうが、戦争する気は全くありません。世界情勢の変化に全くついていけない安倍政権は、出来るだけ早く替えないといけないでしょう。
 スプートニクの記事は重要で価値が高いと思うのですが、ことTPPに関しては、どの記事も的が外れている様に思います。例えば下の記事などは、ほとんど何も言っていないに等しいものです。文末の赤字部分ですが、貿易協定を主権国家同士が結ぶとありますが、TPPは国家の主権を剥奪する貿易協定なのだというところが本質だと思います。そのための仕掛けがISD条項です。要するに、巨大企業が国家の主権を超えた支配力を持つ仕組みがTPPなのです。
 スプートニクでISD条項の危険性を指摘しているのを見たことがありません。スプートニクの記者がTPPの本質を見逃しているか、あるいは何か隠された意図があるのか、どちらかわかりませんが、どちらかと言うと前者ではないかと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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米TPP離脱、安倍首相の敗北-米メデイア
転載元)
24日付の米主要紙は、トランプ米大統領が環太平洋連携協定(TPP)から離脱する大統領令に署名したことを軒並み1面で報じた。「中国の勝利、安倍晋三首相の敗北」(ウォールストリート・ジャーナル)と日本政府の誤算を取り上げた論評があった。共同通信が報じた。 

ウォールストリート紙は社説で、TPPが失敗に終わったことは「米国が世界貿易を主導する立場から退くことを象徴している」と指摘。トランプ大統領が翻意する見込みはないとみて「安倍氏にはプランB(代替案)が必要だ」とした。アジア太平洋諸国は貿易ルールづくりで中国になびくとも予測した。

USAトゥデーは「TPPは米国がアジアで経済的な影響を拡大し、中国の影響を制限する最良の希望だった」と残念がった。一方、雇用を奪うとTPPに反対してきた労働団体トップの歓迎コメントも掲載した。

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米国のTPP拒否はグローバル貿易にとって何を意味するか?
転載元)
ロシア経済発展省貿易交渉課のマクシーム・メドヴェトコフ課長は国際貿易の成長を逃す危険性についてスプートニクからのインタビューに答えた。 

メドヴェトコフ課長はトランプ大統領のTPP離脱の決定はロシアとの二国間貿易コンタクトの拡大には何の影響も及ぼさないとの考えを示している。それよりもはるかに影響が大きいと予想されるのは米国がこの先に取り組む従来の貿易体制の刷新のほうというのがメドヴェトコフ氏の見方。

メドヴェトコフ課長は米国の保護貿易主義の強化について語るのは時期尚早との見方を示し、「とはいえトランプ政権の言い分はいくつかは論理にかなっている。例えば貿易合意義務の遂行に対する管理をはるかに強化する必要性は正しいことであり、公平かつ時期にかなったものだ」と語っている。

米国がTPP参加を拒否したからといって地域パートナーシップのツールは意味を失ったとはいえない。メドヴェトコフ氏は「地域貿易協定が意味を失ったとは思わない。主権国家どうしが結んでいるものであるからこれを禁じることは誰にも出来ない。それぞれにプラスとマイナスがあることは当然であり、十分な根拠付けのある計算が行なわれるべきだ」と語っている。

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