かんなままの「ぴ・よ・こ・とライフ」(31)欲望の対処

かんなままさんの執筆記事第31弾です。 
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かんなままの「ぴ・よ・こ・とライフ」(31)欲望の対処
欲望には。ふたつの対処の仕方があります。
欲望を意志の力で努力をして実現してしまう方法。
もう一つは欲望を投げ捨ててしまう方法です。
どちらがより優れて賢明かというと、欲望を投げ捨ててしまうという方法です。
しかしこの世界の人は、欲望を自分の意思と努力で実現することが素晴らしいことなんだと錯覚しています。これは全く違います。欲望を意志と努力で実現して意味があるとしたら、清らかな心でやっている時だけです。自分のためにやっていない時だけです。

出典:「ぴ・よ・こ・と3」竹下雅敏(著)



4人の子どもがいる専業主婦のママの感情


この時期、子育て中の家族と一緒に玉ねぎを植えます。毎年参加してくれるママが「今年は参加しません。これは私の問題なんです」と言い出しました。「どうしたの?」と聞くと他の家族はパパも参加して力仕事をやってくれるのに、うちのパパは一度も来てくれません。みんなに申し訳なくて・・・。この前の冒険広場の時も、他のパパは楽しそうに子ども達と遊んだり、手伝ったりしてくれていたのに、うちのパパは1人で釣りに行っていたんですよ!子どもの送り迎えだって私がどうしてもできない時にお友達に頼んだら結局友達のパパがしてくれたんですよ」と言い出して涙がぽろぽろ出てきました。

4人の子どもがいる専業主婦のママです。朝から晩まで子どものお世話をほとんど一人でやっています。パパは家業を継いで、経営者として夜遅くまで働いています。唯一の趣味は釣り。

ママはその忙しさも充分わかっているから日頃の子育ては文句も言わずに頑張っています。以前は自分の気持ちを爆発させて家出したこともあるし、長く口を聞かない事もありました。でもそのたびに自分の気持ちを切り替えて頑張ってきたのです。最近では自分の感情を抑えて冷静に話をすることもできるようになりました。

でも、他のパパが参加しているのを見ると悲しくなるのです。なぜかって、他のパパ達もきっと同じように忙しいはずです。それでも家族を大事にして協力してくれています。うちのパパだって時間は作れるはず。現に友達から誘われたら飲みに行くことだってあるのに!「子育ては夫婦2人でするものでしょ、もっと協力して!」という感情が湧いてくるのです。これは、いい夫婦になるために頑張らねばならない目標です。

pixabay [CC0]


欲望を投げ捨てるって?


でも、そんなことでケンカばかりするのも嫌になります。これではいけないと思って、期待をする事じたいを辞めることにしました。参加しなければ期待をしないというわけです。

それを聞いていたもう一人のママが「うちは逆だよ。旦那は自分の事もきちんとやるし、手伝ってくれるけど、子どもの躾にも厳しくて怒るの。まるで私の子育てを批判されているみたいで嫌になる」というのです。でもその旦那さんが最近アキレス腱を切ったとか。「そうしたら自分の事さえ何にも出来なくなって、子どものようにお世話をしていたらかわいく思えてきて・・・今まで何であんなにイライラしていたんだろうって思えたの。夫婦で気づくためにアキレス腱を切ったのかも」と言い出しました。

「わあ!今のお話しに凄いヒントがあるよ!」と私が言ったら二人ともキョトンとしています。「ね、突然事故に遭ったり、地震や洪水などで一気に大切なものを無くすことがあるよね。もちろんショックだけど、無くして初めて気づくことがあるのよ。そして前より深く幸せを感じとれるようになったという事があるよね。これを自分の意思でやることもできるのよ

つまり、欲望を投げ捨てるってこと
ママ達は納得できません。「夫婦で子育てすることを投げ捨てるのですか?

ここまで話していたら、もう一人のママが「うちのパパも毎晩10時頃帰ってくるので、何もあてにできません。私も働いてクタクタだし、ケンカするのも嫌になって最近はパパを捨てればいいんだと思う事にしました(笑)。いないと思えばいいのです」と言い出しました。こちらも苦肉の策です。私は噴き出して「パパを捨てるの? パパと離婚してもいいの?」と聞くと「離婚はしないけど、顔を見たら腹が立つから」というのです。


子育てに夫婦で専念しなければ!という欲望


そうじゃなくて、パパと一緒に子育てに専念して、畑を耕し、子どもの世話や行事を一緒にしたい。それが理想の夫婦!という欲望をまるごと投げ捨てるのよ。パパを捨てるんじゃないよ!」と言いました。「え?だって夫婦で子育てすることは大事ですよね。ぴよことにも子育てに専念することは大事だって書いてあったし、そんな夫婦になりたいんです!かんなままの夫婦のように若い時は全く子育てに協力しなかった院長先生でも、あきらめずに頑張ったら晩年はこんなに仲のいい、何でも協力し合える夫婦になるというのが私の目標なんですよ!夫婦で子育てするのをあきらめるんですかあ? 何かある度に自分に言い聞かせてパパに期待しないように頑張ってきたのに。頑張った暁にはパパにも子育てに専念しようと伝えたいのに」と涙が出てきました。

「パパに期待しないように頑張っている間は、自分の気持ちを抑えているだけで、諦めていないのよ。私もずっとそうだった。その状態で何度も気持ちを抑えるからストレスで爆発するのよ。結局いい結果にはならない。そして、子育てに専念することは大切な事だけど、それをパパに期待して怒ったり悲しんだりすることも押しつけだよ。どんなにいい事でも結局は自分の欲望。夫婦の形は様々だよ。仕事が忙しいとか、ストレスを抱えてできないとか、その時の都合で思うようにはならないものよ。もともと優しいパパだし、家族は大事だと思っているから辛い仕事も頑張ってるし、たまには釣りにも行きたくなるよ。釣った魚を料理して振る舞ってくれるじゃない。それも愛情表現。2人でたまにデートしたり、愛し合ったり、本質が繋がっている方が大事じゃない?

だから子育てを何でも一緒にしたり、夫婦で専念しなければという欲望でケンカするくらいなら捨てちゃえ! 現に子どもの世話は全部やれてるでしょう?子ども達も助けてくれるし、いい子達だよ。できないことを望むより、そんな欲望は投げ捨てて自由になったら? 多分、吹っ切れて子ども達と楽しそうにしていたら、2人でしか出せない、いい味の夫婦になっていくよ」

何だかすっごくわかりましたあ~! ほんとうに捨てていいんですかあ~? 捨てちゃえ~! すてちゃえ~!」
と最後には泣き笑になりました。

さて、今日はわかったようですが、日常生活の中でお試しが来ますよ~! 何度でも(笑)

pixabay [CC0]


Writer

かんなまま様プロフィール

かんなまま

男女女男の4人の子育てを終わり、そのうち3人が海外で暮らしている。孫は8人。
今は夫と愛犬とで静かに暮らしているが週末に孫が遊びに来る+義理母の介護の日々。
仕事は目の前の暮らし全て。でも、いつの間にか専業主婦のキャリアを活かしてベビーマッサージを教えたり、子育て支援をしたり、学校や行政の子育てや教育施策に参画するようになった。

趣味は夫曰く「備蓄とマントラ」(笑)
体癖 2-5
月のヴァータ
年を重ねて人生一巡りを過ぎてしまった。
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