ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝2 ― 胎動を始めた世界支配計画

 外伝1の「サバタイ-フランキストの支援者ロスチャイルド家」欄で、ロスチャイルド家初代マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドとサタニック・メシアのヤコブ・フランクは親交があり、両者は「ある組織設立に共同出資したとの話もありますが・・・」と触れていました。この組織とは1776年アダム・ヴァイスハウプトが結成したバーバリアンイルミナティ(以下Bイルミナティと表示)です。
 ヤコブ・フランクがBイルミナティ設立に出資したかは判然としませんが、深く関わっているのは間違いなく、そしてアムシェル・ロスチャイルドが財政援助したというかアダム・ヴァイスハウプトを雇い入れたのは、様々な資料やその後の出来事を総合判断すれば確実です。
 アムシェル・ロスチャイルドは息子たちに「自分たちの計画の実行には必ず代理人を立てるように」と遺訓しているよう、自らの計画の実行代理人としてヴァイスハウプトにBイルミナティを設立させているのです。その際その組織の綱領は指示していたでしょう。
 さて、こうやって結成されたBイルミナティは、後にある出来事でバイエルン政府に実態を知られます。そこで姿を隠すためフリーメイソンの中に潜り込みます。そしてフリーメイソンと一緒になって「フランス革命」を引き起こし、その後の世界史を変えていきます。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝2 ― 胎動を始めた世界支配計画

二つのイルミナティ組織



早熟の天才、インゴルシュタット大学実践哲学教授アダム・ヴァイスハウプト(1748-1830年)と、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルド(1744-1812年)は同世代のドイツのユダヤ人です。情報網が密なユダヤ社会です。当然互いによく知っていたでしょう。

そしてこの時代のドイツのユダヤ人でもう一人重要な人物がいます。「結婚行進曲」で知られるF・メンデルスゾーンの祖父ユダヤ人哲学者・啓蒙思想家モーゼス・メンデルスゾーン(1729-1786年)です。彼は劇作家レッシングから「賢者ナータン」のモデルとして描かれ、カント哲学を論難する人物として知られています。しかし彼にはこれら聖者賢者の顔とは全く違った顔がありました。


天野統康氏のブログでユダヤ教ラビのM・Sアンテルマンの情報として、モーゼス・メンデルスゾーンはサバタイ派7代目首長であり彼がヤコブ・フランクアムシェル・ロスチャイルドを結び付けた。」と紹介しています。

一般にモーゼス・メンデルスゾーンは、ユダヤ人社会に啓蒙思想とキリスト教文化への「同化主義」を進めたとされます。しかしこの同化とはキリスト教偽装改宗だと見れば辻褄が合います。彼がサバタイ派首長だったのは事実でしょう。ここに「偽ユダヤ」の首魁となるロスチャイルド家とサバタイ-フランキストが合流一体化したことになります。

モーゼス・メンデルスゾーンとヤコブ・フランクとアムシェル・ロスチャイルドの三者はそれぞれの役割分担があったでしょう。不明ながら預言者がモーゼス・メンデルスゾーン、祭司のメシアがヤコブ・フランク、王のメシアがマイヤー・アムシェル・ロスチャイルド、とも見えます。

天野統康氏は「この3人が中心となって作られた組織が、ヴァイスハウプトが創設したフリーメーソン・イルミナティーと結びついた時に西欧の秘密結社によって操作される自由民主制のモデルの起源が出来上がったと推測する。」としています。

確かにこの3人は同じ組織に所属し、自分たちの計画の代行者としてアダム・ヴァイスハウプトにBイルミナティを設立させたのでしょう。彼らが指示したであろうBイルミナティの行動綱領は以下の通りとされます。(これは後の革命・共産主義の原型でしょう。)

 1. すべての既成政府の廃絶とイルミナティの統括する世界単一政府の樹立
 2. 私有財産と遺産相続の撤廃
 3. 愛国心と民族意識の根絶。
 4. 家族制度と結婚制度の撤廃と、子供のコミューン教育の実現。
 5. すべての宗教の撤廃

Bイルミナティはこの行為綱領に沿って「フランス革命」を引き起こします。そしてその後、世界で起こされた種々の革命や戦争などに深く関わっていきます。しかし、その背後にはロスチャイルド、サバタイ-フランキストたちがいたのです。

Bイルミナティと、その設立を命じたロスチャイルドたち、これは実は別組織です。時事ブログ映像配信で詳説されているように、Bイルミナティは「表のイルミナティ」、ロスチャイルド(ヤコブ・フランクとモーゼス・メンデルスゾーンもそうでしょう)「裏のイルミナティ」となります。

フランス革命とイルミナティ



この図はフランス革命、人権宣言の図です。ご覧の通り人権宣言碑文の上に座す天使?の指す先には、フリーメイソンとBイルミナティのシンボル「プロビデンスの目」が光っています。米国1ドル札のピラミッドの目と同じものです。フランス革命はBイルミナティとフリーメイソンが主体になって実行されたのです。

しかしそのより背後の上位には「裏のイルミナティ」の存在があったのです。人権宣言の上位にある「プロビデンスの目」の意味、フランス革命の真の計画と指導監督者は「裏のイルミナティ」だと示しているのでしょう。

フランキストの宗教組織は「改革派ユダヤ教」そして「全能の目カルト」なのです。また、フランス革命は表向き「自由、平等、友愛」の人権宣言の啓蒙思想が思想的原動力とされます。これを裏で指導したのがモーゼス・メンデルスゾーンに思えるのです。「フランス革命」も「サバタイ-フランキスト革命」が実態です。

一方、実行役のヴァイスハウプト設立のBイルミナティは、その計画がバイエルン政府に発覚。バイエルン政府はBイルミナティを禁止し、ヴァイスハウプトが新たに組織した大東社ロッジを閉鎖します。そこでヴァイスハウプトは他国フリーメイソン組織に潜入、最高位階に上り詰め、その中で結社内結社を興すことになります。

1784年✡ アダム・ヴァイスハウプトは、フランス革命を起こせという命令を一冊の書物に仕立てて、マクシミリアン・ロベスピエール(ジャコバン党党首、フランス革命で恐怖政治に送った。この書物はヴァイスハウプトの仲間であったザヴィエル・ツヴァックが書いたもので、特使を使ってフランクフルトからパリに送られた。

だが、特使がその途上で雷に打たれたため、計画を詳しく記した書物は警察官に発見され、バイエルン当局の手に渡った。結果として、バイエルン政府は警察に、ヴァイスハウプトが組織した大東社(グラントリアン)のフリーメイソンのロッジと仲間の有力者たちの自宅を家宅捜査するよう命じた。

1785年✡ バイエルン政府は「イルミナティ」を不法であるとし、大東社ロッジはすべて閉鎖された。

1786年✡ バイエルン政府は、「イルミナティ」の計画の詳細を『イルミナティ組織による原文書』という文書にして一般公開した。次に、この文書をヨーロッパ中の教会や国家の指導者全員に送ったが、遺憾ながら、この警告は無視された。
(『ユダヤ・ロスチャイルド世界冷酷支配年表』)

結果、1789年にフランス革命は幕を開け、ジャコバン党党首のマクシミリアン・ロベスピエールは恐怖政治を断行、直ちに二千数百人のキリスト教徒を殺害します。


イルミナティの「未来戦争計画書」


(左)ジュゼッペ・マッツィーニ [Public Domain]
(右)アルバート・パイク [Public Domain]


Bイルミナティの創設者ヴァイスハウプトを継ぐ二代目首長は、青年イタリアを組織しイタリア統一運動の指導者、革命家、急進主義者として知られるジュゼッペ・マッチーニ(1805-1872) 。三代目首長は南北戦争南部連合の将軍、「黒い教皇」と呼ばれるアルバート・パイク(1809-1891年)といわれています。

アルバート・パイクが1871年8月15日付けでジュゼッペ・マッチーニに送ったとされる書簡は、陰謀論に興味を持つ人々のあいだでは有名で「未来戦争計画書」と呼ばれています。「ヘブライの館2」等によると内容は以下の通りです。

第一次世界大戦は、ツァーリズムのロシアを破壊し、広大な地をイルミナティのエージェントの直接の管理下に置くために仕組まれることになる。そして、ロシアはイルミナティの目的を世界に促進させるための“お化け役”として利用されるだろう。

第二次世界大戦は、『ドイツの国家主義者』と『政治的シオニスト』(パレスチナ地方にユダヤ人国家を建設しようとする人々)の間の圧倒的な意見の相違の操作の上に実現されることになる。その結果、ロシアの影響領域の拡張と、パレスチナに『イスラエル国家』の建設がなされるべきである。

第三次世界大戦は、シオニストとアラブ人とのあいだに、イルミナティ・エージェントが引き起こす、意見の相違によって起こるべきである。世界的な紛争の拡大が計画されている……

キリストの教会と無神論の破壊の後、ルシファーの宇宙的顕示により、真の光が迎えられる……

書簡そのものを否定する論も多数在ります。真偽は検討を要するでしょう。しかし、実際過去の二度の世界大戦はこの書簡内容に沿っているのは確かです。そしてこのような計画は確実に存在していたでしょう。

この計画の発信源はロスチャイルド家でしょう。第1次世界大戦の目的が帝政ロシアの転覆第2次世界大戦がナチスを利用したパレスチナのイスラエル建国。これらは元々からロスチャイルド家の計画です。

問題は第3次世界大戦です。「シオニストとアラブ人とのあいだに」とあります。このためにパレスチナの地にイスラエルが建国されたのです。ここがハルマゲドンの予定地だったのです。

(追記)
 記事では、初代ロスチャイルド、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドたちを「裏のイルミナティ」としています。最近までロスチャイルド家当主だったジェイコブ・ロスチャイルドなどが「裏のイルミナティ」に属していたので、ロスチャイルド家は最初から「裏のイルミナティ」かと思っていたのです。
 しかしこれは誤りで、初代ロスチャイルドたちはブラック・ロッジに所属し、その支援を受けていたので「表のイルミナティ」に分類されます。当時の私の認識理解が浅かったのです。誤りをお詫びし訂正します。(2020/5/28)


Writer

seiryuu様プロフィール

seiryuu

・兵庫県出身在住
・いちおう浄土真宗の住職
・体癖はたぶん7-2。(自分の体癖判定が最も難しかった。)
・基本、暇人。(したくないことはしない。)
・特徴、酒飲み。アルコールには強い。
・歯が32本全て生えそろっている(親不知全て)原始人並み。

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