ままぴよ日記 12

 子どもへのまなざしを忘れた社会の中で子ども達がストレスを募らせ、言葉にならない感情をぶつけ合っています。政治家は子育て支援を掲げ、大人社会も子どもは宝だと言いながら、子どもの時間、空間(遊び場)、仲間を奪い、代わりに預かり支援、塾やおけいこ事、宿題、電子メディアが相手をしてくれています。そして子どもの行動がおかしくなったのはなぜだろうと考えるゆとりも無くしています。イギリスやカナダでは子どものためのアドボケイトという役割の人が活躍しています。子どもの最善の利益のために子どもの立場になって州や社会に対して代弁、擁護する人です。そう、その人材が日本でも必要です!
(かんなまま)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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3人集まるとまるで台風一家


オーストラリアで一生懸命子育てを始めた娘夫婦の姿を見た後に、4人目の子どもを授かる長女の出産が待っていました。8月が予定日です。8人目の孫です!

その娘は第1子が1歳になった時に小児科医として仕事復帰しましたが、親子で辛い思いをしたので子育てに専念しようと専業主婦を選んで7年が過ぎたところです。その間、2人の男の子を授かり、やっと4年生、1年生、幼稚園の年少組になったところで又妊娠。まだまだ仕事復帰はできないようです。

1人ひとりはとてもいい子なのですが、3人集まるとまるで台風一家(笑)。落ち着いて赤ちゃんのお世話などできるかしら?その生活を想像しただけでクラクラしそうです。


娘の産後の肥立ちの大切さを思うと実家である我が家でゆっくり過ごさせたいと思うのですが、かかりつけの産婦人科が遠くなる事と、学校があるので無理です。私の方が娘の家に行って世話をすることにしました。想定外も想定して頑張るぞ!と覚悟をしました。

8月、夏休みになりました。
当然、臨月の娘が1人で子どもの世話をしています。専業主婦なので学童保育も利用していません。幼稚園も夏休みの預かり保育があるのですが本人が「ママがいい」というのでお休みさせています。

30年前なら外で遊んできなさい!と言える環境がありましたが、今は命に係わる猛暑ほとんどの子どもは学童か保育園か家の中で過ごして外も歩いていません。夏休み中の運動場開放もプールも熱中症対策で禁止。行くところがないから家の中でエネルギーを持て余しています。

娘は臨月のおなかで自分の体を動かすのも苦しそうです。どこかに連れ出す元気もありません。日常生活も大変な時に、ほんものの台風がやって来ました。そんな時娘が「家の中も台風通過中。おもちゃが散乱して片付かない!ケンカが始まった。あー夏休みいらない!!」とメールしてきました。

pixabay[CC0]


私は娘の気持ちはわかるけど「子どもってそんなものよ」と返信しました。すると速攻で「わかっているけど嫌だ!」「怒っても仕方ないよ」「怒ってない!!見ているだけ。そして愚痴っただけ。笑い飛ばしてもらえれば結構!」と怒りの矢がこちらに飛んできました。

9種の娘です。わかっていることを言われるのが嫌いです。娘も最大限我慢して、愚痴っただけなのに私が正論を書いたのでイラッとしたのでしょう。そう、聞いてあげるだけでよかった!と反省しました。そして、余裕のない娘の顔が浮かんできて、助けに行ってあげなきゃ!と思いました。

早速、娘の家に泊まりに行きました。早起き家族で6時半には起きます。家族全員で朝食を食べてパパが7時に出勤します。

その頃からお布団の上で恐竜が動き始めます。小1と年少の男の子たちです。なりきったティラノサウルスとアンキロサウルスが威嚇したり、戦ったり!色々な恐竜に変身して啼き方も動きも素早く変わります。時々ばあばも匂いを嗅がれます。それを蹴散らせてお布団をあげます。枕を片付けようとすると今度はパキケファサウルスが頭突きして邪魔をします。

pixabay[CC0]



大量の洗濯ものを干すころには人間に戻った2人の仕事が待っています。ベランダの植物の水やりです。ホースを手にして水の掛け合い。自分たちが水浸しになって、ついでに植物にも水をかけるという仕事です。

小4のお姉ちゃんは随分落ち着いてきて、下の子たちのじゃれ合いには参加しなくなりました。イラついて弟に意地悪していたのがウソのようです。成長とともに自分の気持ちを整理できるようになってきたのでしょう。1人で読書したり、何かを工作したりしています。家の事も娘に聞かなくてもお姉ちゃんが知っています。本当に頼りになる存在になりました。娘が入院中でも安心です。


子供たちの自分の世界


昼ごはんの後、まだたっぷり時間があります。でも幸いなことに、この子たちは自分の世界を持っています。お姉ちゃんは動物が好きで鳥のお世話を熱心にしています。何と「ぴよことライフ」で書いた鳥が大きくなって卵を産んだのです。人間に育てられた鳥なのにつがいで協力して温め、雛がかえりました。でも問題発生。メスが一生懸命子育てをすればするほどオスが邪魔をして雛を巣から放り投げるようになったのです。

とうとうメスと雛をオスから隔離しました。それからはメスが一生懸命お世話をしていました。でも雛が大きくなるにつれてメスが衰弱してきました。自分はほとんど飲まず食わずの状態です。羽は抜け落ち、くちばしの色も薄くなりました。もう見ていられません。本で調べたり、専門家に聞いたりして雛を離すタイミングを待ちました。もう大丈夫だと判断してお姉ちゃんが育てました。不思議な事に離した途端、メスは雛への興味を失くしてオスと仲良くなりました。

雛はすくすく育ち、孫の手の中で水浴びをするほどなついています。その過程を日記に付けていたので自動的に夏休みの自由研究になりました。獣医になりたいという夢も出てきました。そして夏休みになったので乗馬キャンプに行きたくてたまらないのです。

Author:Ichiron3656[CC BY-SA]


小1の子は絵を描くことが大好き。ご飯を食べるより好きかもしれません。夏休みの宿題のためではなく、毎日何枚も何枚も描きまくっています。仏画と恐竜のダイナミックな絵ですが、こんな絵は学校に持って行きません。学校では絵も描かないし、嫌いな食べ物も全部食べてきます。漢字の書き取りは形が気になって何度も何度も書きなおします。大人しくて成績もよくてケンカや乱暴もしない。友達から「チビ!」とからかわれたり、いじめられても耐えているようです。

でも、家ではホッとすると同時に我慢スイッチが切れます。ため込んでいたネガティブな感情を吐き出さないとやってられません。弟が車を並べて遊んでいるのを見て壊します。エネルギー発散には手っ取り早い方法です。

弟にとってみたら理不尽なことです。大泣きしてママの所に行きます。その行為だけ見ていたら明らかにお兄ちゃんが悪い。「どうしてそんなことをするの?謝りなさい!」と叱られます。

でも元をたどれば「学校で自由に自己表現できなかった。緊張の限界。学校でストレスを発散する子の邪気を受けた」という立派な理由があるのです。でも、弱いものに当ってスカッとしても悪循環に陥るだけです。自分の感情を理解したり、思い直すことが出来るようになるまで成長を待ちながら根気よく励ますしかありません。夢中になって仏画を描くのも無意識の浄化法なのかもしれません。

弟もやられっぱなしではありません。された通りにお兄ちゃんに手が出るようになりました。恐竜ごっこも無意識のストレス発散なのでしょう。そして赤ちゃん返りしてママに甘えるようになりました。3歳なので愛情要求と独立要求が行ったり来たりするお年頃です。赤ちゃんが生まれるのも不安です。この子も普段はおっとりしてお月様が大好きです。何だか清らかな気持になるのでしょう。

pixabay[CC0]


次回、書く予定ですが、この後、孫たちは夏休みの宿題のストレスで魔界へと向かっていきます(笑)。この何も問題のなさそうな家庭で、一気にネガティブエネルギーが発生して勢力を増していく様を見ていると考え込んでしまいます。邪気の感染力は高い!パンデミックです。新米ママ達に対処できるでしょうか?仕事で時間に追われている親に対処できるでしょうか?困った行動ばかりしていても、真の姿を見失わないで育てられるでしょうか?

社会はその混乱を個人的な問題にすり替えて子ども達を問題児にして置き去りにしています。

そして解決策として早く専門家(保育園、学童保育)に預けて働きに行った方がいい。ママも社会の役に立てるし、輝けるよ!と勧めています。

この現状を知れば知るほど、1人では何もできない無力感に襲われます。凹むこともたくさんあります。でも、変わらぬ思いが湧き上がってくるのです。結局私にできるのは目の前の具体的な支援と、社会や生活の様々な場面で子どもの立場に立って擁護、代弁していくことです。物を言えない弱い立場の子ども達の身近なアドボケイトになりたいのです。


Writer

かんなまま様プロフィール

かんなまま

男女女男の4人の子育てをして孫が8人。今は夫+愛犬で静かに暮らしているが・・・
週に2日、孫達がドッとやってくる+義理母の介護の日々。
仕事は目の前の暮らし全て。
いつの間にか専業主婦のキャリアを活かして、ベビーマッサージを教えたり、子育て支援をしたり、学校や行政の子育てや教育施策に参画するようになった。

趣味は夫曰く「備蓄とマントラ」(笑)
体癖 2-5
月のヴァータ
人生一巡り+1歳
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