注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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ゲノム編集食品、性急な結論に不安の声 厚労省調査会方針
引用元)
毎日新聞 2018/12/06
ゲノム編集技術で操作した生物の法的位置付けについて、政府は今年6月に閣議決定した「統合イノベーション戦略」で年度内に明確化する方針を示し、厚生労働省と環境省が夏以降、食品衛生法と生態系保全に関するカルタヘナ法での扱いを一気にまとめた。だが、議論は半年にも満たず、性急な結論に消費者団体や研究者から不安の声も上がる。(中略)
一方、日本消費者連盟の天笠啓祐・共同代表は「遺伝子組み換えかどうかだけを検討し、該当しなければ全て規制しないのは乱暴だ。安全性審査の対象から外れれば、ゲノム編集食品と表示されず、消費者は知ることも選ぶこともできなくなる」と批判する。
政府は高額の予算をつけた「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」で、収量の多いイネなどゲノム編集による品種改良を進めており、「知財化して海外展開も狙う」などと期待している。【千葉紀和】
一方、日本消費者連盟の天笠啓祐・共同代表は「遺伝子組み換えかどうかだけを検討し、該当しなければ全て規制しないのは乱暴だ。安全性審査の対象から外れれば、ゲノム編集食品と表示されず、消費者は知ることも選ぶこともできなくなる」と批判する。
政府は高額の予算をつけた「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」で、収量の多いイネなどゲノム編集による品種改良を進めており、「知財化して海外展開も狙う」などと期待している。【千葉紀和】
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配信元)
厚労省はゲノム編集で遺伝子操作された食品を解禁する方針。消費者は知る権利もなく食べろ、と。米国に自発的隷従してゲノム編集大豆を米国から無規制で輸入、コバンザメ商法で日本も世界にゲノム編集で作った種子を売る。そのため世界の農民からも種子の権利奪う。実に一貫 https://t.co/fkyXVvBBWd
— INYAKU Tomoya 印鑰 智哉 (@tomo_nada) 2018年12月7日
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配信元)
消費者は無関心でいると、自分たちが’知らない間にどんなもの口にしているか分からなくなってしまうよ。
— カッチ (@kacchan_chikin) 2018年12月7日
国産大豆を作っている農家さんを応援して欲しい。 https://t.co/QQCcF5Lll1
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ゲノム編集由来の大豆油が米国市場に 加工は有機認証大豆製油所
引用元)
有機農業ニュースクリップ 2018/10/06
(前略)
米国のゲノム編集作物開発企業カリクスト社は(中略)今年後半から来年前半にかけて、同社のゲノム編集高オレイン酸大豆を使った大豆油の販売を始めるとしている。この発表通りとすれば、ゲノム編集加工食品がスーパーの棚に並ぶ可能性がでてきた。同社のゲノム編集大豆は、特定の遺伝子を働かないようにしたもの(ノックアウト)で、外来遺伝子の挿入を行っていないことから、米国農務省は遺伝子組み換えではないとしているという。(中略)
米国の全米有機認証基準委員会(National Organic Standards Board)は2016年11月の定例会議において、ゲノム編集技術などの新育種技術による遺伝子操作由来の成分について、従来の遺伝子組み換えと同じように、有機食品としては認めないとする勧告を満場一致で決議している。今回のカリクスト社のケースは、有機栽培された(ノックアウトの)ゲノム編集作物も有機農産物として容認するのかということでもある。
日本では、環境省に続いて厚労省がゲノム編集作物由来の食品について、ノックアウトを除外する方向で表示の検討を始めている。(中略) ゲノム編集作物は、特定の遺伝子を働かせないノックアウトといえども遺伝子を操作している以上、有機栽培したとしてもゲノム編集作物は「有機」ではない。遺伝子組み換えの制度の枠組みからノックアウトのゲノム編集作物を除外し、その上で有機農産物として容認するのであれば、遺伝子組み換え技術を排除している有機認証制度の信頼性を揺るがすことになる。
貿易統計(財務省)によれば、2017年の日本の輸入大豆油は4860トンであり、そのうち米国産は2200トンと約45%を占めてる。
(以下略)
米国の全米有機認証基準委員会(National Organic Standards Board)は2016年11月の定例会議において、ゲノム編集技術などの新育種技術による遺伝子操作由来の成分について、従来の遺伝子組み換えと同じように、有機食品としては認めないとする勧告を満場一致で決議している。今回のカリクスト社のケースは、有機栽培された(ノックアウトの)ゲノム編集作物も有機農産物として容認するのかということでもある。
日本では、環境省に続いて厚労省がゲノム編集作物由来の食品について、ノックアウトを除外する方向で表示の検討を始めている。(中略) ゲノム編集作物は、特定の遺伝子を働かせないノックアウトといえども遺伝子を操作している以上、有機栽培したとしてもゲノム編集作物は「有機」ではない。遺伝子組み換えの制度の枠組みからノックアウトのゲノム編集作物を除外し、その上で有機農産物として容認するのであれば、遺伝子組み換え技術を排除している有機認証制度の信頼性を揺るがすことになる。
貿易統計(財務省)によれば、2017年の日本の輸入大豆油は4860トンであり、そのうち米国産は2200トンと約45%を占めてる。
(以下略)
農家の人は、ゲノム編集された種子と知らずに栽培してしまうかもしれないし、私たちもゲノム編集された食品とわからずに食べてしまうかもしれません。
ゲノム編集食品に表示義務がなく、さらに遺伝子組み換え食品の表示も実質できなくなるとしたら、食品の安全性はその表示では確かめようがなくなってしまうわけです。そして、待ってました!とばかりに、アメリカからはもうすぐゲノム編集された大豆がどっと日本にやって来ます。大豆におけるグリホサートの規制緩和は既に済んでしまっていますから、実に用意周到なものです。
そもそも、安倍政権による統合イノベーション戦略というシナリオに基づいて、ゲノム編集に関するスケジュールは進められていると思われます。ですから安全性について、時間をかけて議論を尽くした審議をするなどということは二の次なわけです。パブリックコメント募集などの申し訳程度のことはひっそりと行い、ろくな審議もしないで何かに間に合わせるかのような強引な進め方は、国会の強行採決をみるかのようです。
そしてRCEPという自由貿易協定の名の下、アジアの国々から種子の権利を奪い、知財化したゲノム編集の種子を世界に売り込もうというのが狙いのようです。
もしかしたら周回遅れの道中には、あべ叫喚地獄という悪夢が本当にあるのかもしれません。日本人の気づきのための傷として。
追記。
EUではゲノム編集において、ノックイン、ノックアウト(*)はどちらも遺伝子組み換えとしています。
アメリカでは、米国農務省によるとノックアウトのゲノム編集作物は遺伝子組み換え作物ではないとの判断をしています。しかし全米有機認証基準委員会は、ゲノム編集(ノックインもノックアウトも)は遺伝子操作由来として、従来の遺伝子組み換えと同じように、有機食品としては認めない!と決議しています。ですから、有機栽培された(ノックアウトの)ゲノム編集作物が果たして有機農産物として容認するのか?ということで注目されているようです。
日本ではアメリカ同様、ノックアウトのゲノム編集作物は遺伝子組み換え作物ではない!として表示の検討を始めているとのことです。
ですから有機かどうかも大事ですが、どちらにしてもアメリカ産のゲノム編集作物は、GMOではないとしてこれからバンバン入ってくるとおもわれます。
ノックアウト…目的とする遺伝子の機能を欠損させる。他の遺伝子は入れない。