山本太郎議員の参議院本会議での質問 〜 立憲民主党に提案し、国民に語りかける異例の10分

 2月1日、合流した自由党と国民民主党の会派の代表として、山本太郎議員が参議院本会議で質問をしました。
ありがたいことに動画には字幕が付され、山本太郎議員のサイトでは早々と書き起こしも掲載されていました。質問は動画の0:50から11:15まで。そのわずか10分程度の質問で多くのことを提起し、ネット上で驚きを以って取り上げられていました。
 まず質問という形を取りながら、日本の異常な20年にわたるデフレの責任が、自民党の経済政策にあったということを指摘しました。「人に投資しないドケチ国家日本」。その緊縮財政で多くの国民の「人生を狂わせ生活困窮から命まで奪った」具体例を自らの炊き出し体験に基づいて語ります。
現在40代の「ロスジェネ世代」と言われる人々に対する少子化対策を怠った安倍総理の「問題解決能力のなさ」、「総理大臣に向いていないのではなく国会議員に向いていない」との指摘は拍手です。
 明らかに貧困化が進む日本の具体的な数字をあげ、消費税8%導入で個人消費を8兆円も下落させた影響はリーマンショックの6.3兆円の下落を上回るもので、消費税による国民生活の破壊の凄まじさを訴えました。
 そして特異だったのは「会派ではなく私個人からの意見と提案」として述べたことでした(7:12)。
消費税の増税はもちろん、凍結もありえない、減税しかないとした上で、野党に、特に立憲民主党に向けて「野党は消費税5%への減税を共通の公約として」共に次の選挙を戦い、政権交代を目指すべきだと提案しました。
政治の本当に難しいところだと思います。山本議員はこの質問では反原発を唱えませんでした。今最も大事なことを「異次元の財政出動による人々への救済と生活の底上げ、資産形成できるバックアップ」に狙いを定めました。
 それについては麻生財務大臣に対し「財政健全化宣言」の道筋を問います。奨学金で苦しむ555万人(!)もの人々には9兆円でチャラにできる奨学金徳政令を提案し、安倍政権の「金は刷るが、金が回るような施策は打たない」超絶中途半端な金融緩和と財政出動に抗議し、マスコミを使っていくら好景気だと煽っても「バブル世代や高度経済成長期を知る人々は騙せません!」と胸のすくような啖呵を切っていただきました。
 そうして最後は、私たち国民に向かって「野党勢力に力をください」と語りかけて終わりました。
 彼が、国民民主党と共に戦わねばならない異様さが、まさに日本の凄まじい劣化を表しているようで、そこから道を開くのは国民自身だと訴えられたようでした。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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【字幕入り】参議院本会議 山本太郎代表質問 2019年2月1日
配信元)




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2019.2.1 参議院本会議 山本太郎 代表質問「消費税は5%に減税!野党の統一公約に! 〜ロスジェネを救え〜」
自由党・共同代表、山本太郎です。
自由党は、国民民主党と会派で合流
政府4演説に対し、
会派、国民民主党・新緑風会を代表し質問致します
(中略)
総理、日本で続く、20年のデフレ、
この責任は誰にある、と考えますか?

(中略)
世界一のドケチ国家は20年、 世界一成長しない国家だった、ということ。
20年続くデフレの原因は、
その期間のほとんど、 政権を担っていた自民党の間違った経済政策です


緊縮政策で、人々の生活を苦しめ続け、
人生を狂わせ、生活困窮から命まで奪った


(中略)

これは会派ではなく私個人からの意見と提案です。
消費税増税? ありえない! 凍結? ありえない!
消費税は、「減税」しかないだろう!
 というのが、私の考えです。

野党は消費税5%への減税を共通の公約として、
次の選挙を戦うべきだと私は考えます
。議論しましょう。

(中略)

立憲民主党の皆さん、
生活に苦しむ多くの方々を救うためにも、
野党の塊に集結し、まっとうな政治を目指す
という、
立憲民主党のカラーに野党を染め上げて頂きたい。
ぜひお力を貸して頂きたい。期待してます!

(中略)
総理、「異次元の金融緩和」、「機動的な財政出動」、
という看板をあげておきながら、
金は刷るが、金が回るような施策は打たない。
超絶中途半端、その理由はなんでしょうか?

(中略)
本当の景気回復に必要な仕事をやっていない。

この程度で好景気? バカにするのはやめて頂きたい。
バブル世代、高度経済成長期を知る人々は騙せません!

TVをご覧のみなさん。
今のままじゃ、あなたの元には好景気の風は届かない

大胆な政府支出、
あなたの将来への不安を払拭してくれる、
野党勢力に力をください


力を合わせて好景気回復を、前に進めましょう!

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