注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
パキスタンがテロ攻撃に加担して、インドが報復を宣言して、世界中が真っ青
本日クレムリンに出回っている【ロシア】国防省(MoD)の深刻な論調の新報告書によると、アメリカの複数のF-35 ライトニング IIステルス戦闘機が第31海兵遠征部隊(MEU)【に編制された】第262海兵中型ティルトローター飛行隊の固定翼機分遣隊【※第262~はヘリコプター部隊として有名なので、そうじゃなくて固定翼機の航空戦闘部隊、と言いたいのではないでしょうか】と共に、フィリピンおよび東シナ海での爆撃訓練を中断し、現在インド亜大陸へと急ぎ向かっており、これはパキスタンの核兵器備蓄を攻撃し、破壊する準備を進めるためなのだそうです。
――カシミール地方のインド軍に対して、挑発されてもいないのに仕掛けた史上最悪の【テロ】攻撃にパキスタンが共謀したことを受けての戦闘反応でした。
――【この】卑劣な攻撃に対して、すぐさまプーチン大統領は、犯人が速攻で処罰されるべきだと述べて非難しましたし、続いてトランプ大統領も同様にこの攻撃を非難し、パキスタンには全てのテロ組織に対する支援と避難場所の提供を即座にやめるように命じました。
――そしてインドのナレンドラ・モディ首相は数時間前、インド軍の総力をぶつけることにしたと国民に語り、「13億の怒れるインド人がこの攻撃に受けて立とう」と誓いました。
――この宣誓に続いてインドのアルン・ジェイトリー財務大臣も、「インドは報復として【忘れたくても】忘れられない教訓をお見舞いする」と警告しています。
――こうして現在、この一方的な攻撃に対して、インドは果たして全面核戦争【に発展してしまう】リスクなしで復讐することなど可能なのだろうかと、世界中が固唾を呑んで見守っている訣です。
What will happen if India-Pakistan lock into #nuclear_war?
— DhakaTribune (@DhakaTribune) 2016年9月29日
Details: https://t.co/hYRNV506rg#worldnews pic.twitter.com/M2iWy6nCzz
主要都市の人口は「m」、ミリオン(100万人)単位の表記です。】
三国に翻弄されるカシミール地方
当該報告書によりますと、カシミール地方はインド亜大陸の最北端に位置し、何十年もの間インドとパキスタンと中国による領土紛争に巻き込まれてきました。
――インドが同地域の約43%の領土と70%の人口を、パキスタンがおおよそ37%の領土を、そして中国が残りの20%の領土を支配しており、当該地域は世界一の武装地帯だと見做されています。
――インドとパキスタン間の大規模な戦争を三度体験し、インドと中国の間の局地的な戦争も一度体験し、【更には他にも】幾度となく国境で小競り合いが起こり、高い標高での山岳戦や現在も続く叛乱、ヒンドゥー教徒の集団脱出、そして市民の暴動を経験してきました。
インド支配【領域】のカシミール地方にとって最大の脅威とは、パキスタンに拠点を置くテロ組織ジャイシュ=エ=ムハンマド(JeM)だ、と当該報告書は説明しています。
――この組織のリーダー、マスード・アズハールはインドで誰よりも指名手配されている最大のテロリストなのですが、中国が国連のテロリスト・リストに入れることを阻み続けている人物でもあります。
――しかも彼とそのテロ組織がインドに対して繰り返しテロ攻撃を仕掛けている中で、パキスタンは恐ろしいことにこの人物を野放しにしているのです。
US Warplanes Poised To Destroy Pakistan Nukes As India Readies For “Unforgettable Lesson” Retaliation https://t.co/l7ifCPPcmj pic.twitter.com/Y9PHA42qQu
— Editor (@impiousdigest) 2019年2月15日
バレンタインの日に最悪の自爆テロ
2019年2月14日、カシミール地方を走っていた中央予備警察隊(CRPF)(インド最大の準軍事的組織)の乗ったバスの列がアディル・アハマド・ダールという名前の若い自爆テロ犯によって攻撃されました。
――自爆スイッチを押して、インド【予備】警察の少なくとも44名を殺害したのです。
――この攻撃をテロ組織ジャイシュ=エ=ムハンマドはすぐさま祝福し、2018年3月に自分たちに加わったという当該自爆テロ犯の映像を公開したのでした。
(3-A) ‘Jaish-e-Mohammad releases video of their terrorist suicide bomber Adil Ahmad (above left) vowing more attacks are to come’ 👈🏼 pic.twitter.com/rAGzuxayso
— Montana🕊Agent Applebutt (@_Montana_Bound_) 2019年2月15日
「これは始まりに過ぎない。これからもっと起こる」
―私たち【インド人】44名を殺害した22歳の自爆テロ犯の映像―
第三次世界大戦を誰も止められなくなるかもしれない
この一方的なテロ攻撃について最も深刻な点は、4月から5月にかけて全国で実施される大変重要なインド総選挙直前のタイミングだったことだ、と当該報告書はまとめています。
――選挙に出馬する現職の政治指導者は、テロ組織ジャイシュ=エ=ムハンマドとこの組織を保護しているパキスタン政府を即座に打ち砕きでもしない限り、誰一人として当選など無理でしょう。
――だからこそモディ首相はインドの人々に対して、報復するために「兵士たちには完全な自由【裁量権】を与えた」【※つまり軍隊は好きに報復に出よ、ということ】と述べたのですが、この“自由”とやらでインドの核兵器の支配は今や政治部門から軍部の手へ渡されてしまいました。
――そして軍部の方も「我々は忘れたりはしない。我々は許したりしない」と宣言したところでして、【もうこうなると】第三次世界大戦の勃発を押し留めるにはどうしたらよいのやら。
――アメリカ合衆国はどのような犠牲を払ってでもインドを守りぬこうと動いてくるでしょうし、中国もパキスタンを防衛すべく同じように出てくる【のは必至】なのですから。
US Warplanes Poised To Destroy Pakistan Nukes As India Readies For “Unforgettable Lesson” Retaliation https://t.co/DYJy4j1YZB via @EUTimesNET
— European Union Times (@EUTimesNET) 2019年2月15日
我々はこの点を自覚しておくべきだ
おまけ:その後明らかになったことが“火に油”でしかない
本日クレムリンに出回っている【ロシア】国防省(MoD)の深刻な論調の新報告書によりますと、この度パキスタンは国連が自分たちとインドの間の戦争【に発展しかねない】緊張を緩和してくれるのではないかとの期待の下、当該国際組織に駆け込みました。
――(中略)ですが、この平和への動きはイラン革命防衛隊地上部隊の司令官モハンマド・パクプール准将が、パキスタンに保護されている【まさに】同じテロリスト連中の手によって自軍の27名の兵士は先週殺害されたのだと明らかにしたことで、今や大変複雑なものとなってしまったのです。
――これを受けてイラン陸軍の参謀総長モハンマド・ホセイン・バケリ少将はパキスタンに対し、「そちらがこういったテロリストに対して措置を講じることが出来ないのであれば、我々は【自ら】行動を起こし、大切な者たちの【流した】血を【血で】復讐すると宣言しておく」と警告しました。
Pakistan has started operations against terrorists, says military chief. https://t.co/AhhHG1BiPD
— Tehran Times (@TehranTimes79) 2019年2月18日
(中略)2001年以来、18年間に渡って米国とその西側の同盟諸国はこの地域を常に戦争と動乱の状態に置き続けてきました。
――これは、彼ら【米国】がテロを阻止するためだとアメリカの人々に嘘を吐いた、アフガニスタンでの【欧米の】戦争によって始まります。
――【アメリカの】人々は気が付きませんでしたが、彼らの指導層はすぐに世界最大のテロ支援国家の一つパキスタンと手を結んだのです。
――米国が何十億ドルと援助すると、パキスタンはそれを世界最大のお尋ね者のテロリストウサーマ・ビン・ラーディンを保護し、米軍兵士たちがアフガニスタンで立ち向かっているまさにそのテロ組織の面々を支援するために費やしました。
ですがトランプ大統領が就任すると、彼はパキスタンへの軍事資金援助を全てカットし始めた、と当該報告書は続けます。
――そしてこの穴は、すぐさま中国とサウジアラビアによって埋められ、彼らはパキスタンに何十億ドルもの援助を保証しました。
――中国がこうする理由は自分たちの敵インドに対してパキスタンを利用するためであり、サウジアラビアは自分たちの敵イランに対してパキスタンを利用するためです。
主にサウジアラビアから提供された資金を使い、パキスタンはイスラム教スンニ派のテロ組織ジャイシュ=エ=ムハンマド(JeM)をあからさまに支援するようになった、と当該報告書は詳述しています。
(中略)米国もその西側の同盟諸国もインド亜大陸での戦争、とくにアフガニスタンでの戦争に対する意欲を失ったことで、パキスタンは新たな【雇い】主である中国とサウジアラビアの目標を達成するため、軍隊【を再編成し】、テロリストを支援する諜報機関を再構築することが叶いました。
(4-D) 16 February 2019—Mourners in Iran carry flag-draped casket during mass funeral for those killed by Pakistan-backed terrorists pic.twitter.com/Wz4ir2A4ug
— Montana🕊Agent Applebutt (@_Montana_Bound_) 2019年2月19日
(4-E) 17 February 2019—Indian Prime Minister Modi (above) attends mass funeral for those killed by Pakistan-backed terrorists pic.twitter.com/HbFKEREWbB
— Montana🕊Agent Applebutt (@_Montana_Bound_) 2019年2月19日
――どちらの国もこれらの攻撃を命じたのはパキスタンの諜報機関ISI【=軍統合情報局】だと分かっているのです。
――そして今やインドとイランとアフガニスタンで新たな軍事同盟を結成し、パキスタンに恐怖を植え付けようとの呼び声が上がるようになりました。
――この提案にすぐさまパキスタンが反応し、もし【自国が】攻撃されようものなら、インドに進撃して破壊してみせると誓いました。
あ、最後になりましたが、以下のTED動画を貼っておきます。科学者さんたちの御丁寧な試算で、インドとパキスタンの両国が全面核戦争になると、その後の「核の冬」も相俟って「世界人口の9割」が死滅するそうです。――はて、どこかで聞いた数字ですな。】
翻訳:Yutika
註:原文中、赤字で強調された部分は濃い青字に色を変更しております(※水色部分は引用部分です)。よって翻訳文で赤字になっているのは、シャンティ・フーラ独自の「10分でわかる」要約サービスです。
【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。
ちなみに「訣」という漢字は「わけ」とも読みます。詳しくはこちらのコメント欄後半の解説をご参照ください。
カバールの筆頭イギリスのお家芸は「分断して統治せよ」。アジアやアフリカや中東の旧植民地を引っ掻き回し、そらもう最低な幕引きで明け渡した訣ですが、その最たる例が今回の記事の二箇国です。
1947年、たった一箇月ほどでインドとパキスタン間の国境が超~適っ当に引かれました。これを「ラドクリフ・ライン」と言います。何故ならそれまでインドどころかアジアに行ったことすらなかったロンドンの弁護士、シリル・ラドクリフに国境委員会の長を任せたからです(※誰がって、英国という“先進”国様が)。しかもカシミールは線引き忘れたとか云々……いや、ワザとだろ。なのにサー(Sir)の称号持っているんですよ、この男(※まあ、本人も無茶苦茶やらかした自覚はあったらしいです)。
だけでなく、パキスタンとアフガニスタンの間の国境線も適当だったために、後世に思いっきり禍根を残しているんですよねー、ホントに許せん。こちらは「デュアランド・ライン」と言い、モーティマー・デュアランド(大英帝国インド領の外相)が結んだ条約なのですが、署名させた相手(アフガニスタン国王)は英語が読めませんでした。ちなみにデュアランドもサーの称号ついてます。
加えて中東の三枚舌外交など、ちょこっとでも検索して頂けますれば、大英帝国への果てなき呪詛を吐きたくなること請け合いです。そのくらいに酷い。マジで諸悪の根源です。
そして現代、この役目を引き継いだのがアメリカです(※ここは最後のおまけ部分で詳しく)。
「インドとパキスタンってば相変わらずだな~」という呑気な話ではなく、彼らは意図的に犬猿の仲にされたのです、現在この地域は第一次世界大戦前のバルカン半島さながら“世界の火薬庫”状態なのです。
以上を踏まえてお読みください。そして皆さまの意識の力で、どうにも見えない解決の糸口を手繰り寄せてください。
ちなみに本文に登場する第262海兵中型ティルトローター飛行隊は普段、普天間基地に駐屯しています。キャンプ・ハンセンの第31海兵遠征部隊配下の航空戦闘部隊として、作戦に参加することがよくあるみたいです。ということで、米国植民地の私たちが「思いやり予算」等によって既に巻き込まれていることもお忘れなく!