子供たちの内部被曝を無償で調べてくれる「はは測定所開設」〜 スイス・バーゼル州立研究所のマルクス・ツェーリンガー博士が開設記念で来日

 福島原発事故の後、国を挙げての世論誘導にも惑わされず子供達の内部被曝を調べようとした方々がいました。ストロンチウム-90が骨や歯に沈着する性質に着眼し、乳歯を分析すれば子供達の内部被曝の状況がつかめる、日本全国の誰もが参加でき、集めやすいことから「乳歯保存ネットワーク」が設立されました。
 乳歯保存ネットワーク共同代表・歯科医師の藤野健正氏によると、親御さんの関心は高く全国から500本以上の乳歯が集まったそうです。ところがストロンチウムは「セシウムのようにガイガーカウンターで簡単に測定」することができないということが判明し、集まった乳歯を前に足踏み状態になりました。
 そんな折、スイス・バーゼルの州立研究所が快く分析を引き受けてくれることになりました。それもタダで!ボランティアで。
 こうして一旦は分析する場所を確保したものの、スイスの国の税金による分析にいつまでも頼れない、国内で無償で測定できる場所が欲しいという願いから、今度は「非営利株式会社はは」を設立されました。本来ならば国がすべき仕事ですが、日本は1967年まででストロンチウムの測定をやめてしまって現在系統的な調査はないそうです。
 設立の結果、全国から3000万円近く集まり、いよいよ4月から稼働する運びとなりました。この3月末にはスイス・バーゼル州立研究所のマルクス・ツェリンガー博士が招かれ、東京などで記念講演が行われました。
 乳歯保存ネットワークでは、今後も乳歯の保存や、呼びかけ人の賛同を募集しておられ、市民や議員、メディアにも多く知って欲しいと訴えています。
日本は今だに「原子力緊急事態宣言」下にあり、子供たちを無防備に被曝させているということを忘れないでおきましょう。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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はは測定所開設記念講演のお知らせ <乳歯保存ネットワーク>
転載元)
「ストロンチウム-90を測る」
人工放射性物質から子どもたちのいのちと尊厳を守るために

3.11東電福島原発大惨事は、事故原発のある福島県はじめ日本中を、世界全体を人工核物質で汚染しました。8年経つ今も「原子力緊急事態宣言」下にあり、年間1ミリシーベルトという日本の被曝上限規制は、福島県では20ミリシーベルトに引き上げられたままです。

大気や飲食物を介する内部被ばくは、放射能の影響をより受けやすい胎児や子どものいのちと尊厳を脅かしています。ところが、健康に大きな影響を及ぼすストロンチウム-90を、日本政府は系統的に測定していません

ストロンチウム-90は、主に骨や歯に蓄積されます。したがって、「乳歯に含まれるストロンチウム-90を分析する」ことで内部被ばくを知ることができます

2015年9月私たちは、“乳歯を保存しよう”と訴え、「乳歯保存ネットワーク」を設立しました。そして、大気圏内核実験が盛んだった1950 年から現在までストロンチウム-90測定を一貫して測定し続けているスイス・バーゼル州立研究所の支援と指導を受けてきました

その後2017年2月測定所開設のために「株式会社はは」を設立、北海道から沖縄まで全国のみなさまの出資によって、乳歯のストロンチウム-90 測定所がスタートしました

開設を記念して、スイス・バーゼル州立研究所のマルクス・ツェーリンガー化学博士を招聘いたしました。バーゼル州立研究所は、スイスの国家プロジェクトの一環として、1950年から半世紀以上に渡って、乳歯、牛乳、草、土、穀物及びライン川の魚などのストロンチウム-90の測定を続けている研究所です。

この機会にぜひ乳歯保存及び乳歯中ストロンチウム-90の測定の意義、放射能から子どもたちのいのちと尊厳を守ることの大切さを、多くのみなさまに知っていただきたく存じます。特定地域の問題ではなく、広く日本全国の子どもたちの問題として、市民にも地方及び国会議員にもメディアにも訴えたいと思います。またみなさまの知恵と力をお借りしたく存じます。
(以下略)



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子供たちの内部被曝を無償で調べてくれる!!「乳歯のストロンチウム90 を測る」~3.28「はは測定所開設」マルクス・ツェーリンガー博士 来日記念講演 in 東京(第一部)
配信元)

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