日本学術会議の問題は研究者だけにとどまらない弾圧の始まり 〜 深刻な危機感を持つべき時

 一夜明け、日本学術会議の会員任命拒否の問題点について的を射た指摘が次々出ました。一番に言えることは、この件が金銭の汚職や差別主義的発言の問題を凌駕するほどの重大事であるということで、令和時代の「京大滝川事件」、研究機関を御用機関にするための「見せしめ」との危機感ある発言が続きました。改めて日本学術会議は政府に勧告を行うこともできる独立した組織で、政府にはその組織が推薦した会員への拒否権も人事権も全く無い、ということが明らかです。憲法6条を例にとり、内閣総理大臣は国会が指名をし、天皇がこれを任命すると定められていますが、天皇には任命を拒否することはできません。同様に菅総理には日本学術会議の決定を拒否できません。今起こっているのは、絶対にやってはならない「学問への政治介入」を菅総理が率先して行なっている、露骨なファシズムです。
緊急に行われた野党合同ヒアリングでは、内閣法制局参事官は法解釈変更について何ひとつ答えませんでした。法よりも政治におもねる姿をまたしても平然と見せつけられました。国会を開いて内閣総辞職すべき事態です。
地球上、学者や文化人が弾圧される時には戦争、文化大革命など数々の歴史的惨劇が起きました。これは学者の世界の問題や法解釈の問題ではなく、日本人に向けられた官邸によるテロだと糾弾された著述家の菅野完氏は、抗議のハンガーストライキに入られました。
(まのじ)
————————————————————————
配信元)

Comments are closed.