交感神経系を支配している「正経十二経脈(太陽の十二経脈)」、副交感神経系を支配している「月の十二経脈」、中枢神経系を支配している「奇経八脈」

竹下雅敏氏からの情報です。
 アーユルヴェーダの解説シリーズの27回目です。神経系は中枢神経系と末梢神経系に分類されるのですが、中枢神経系は頭蓋骨と背骨の中に納まっているのに対し、末梢神経系は頭蓋骨と背骨から外に出ています。
 末梢神経系はさらに体性神経系と自律神経系に分かれます。随意神経系である体性神経系は、“体性感覚(皮膚感覚、深部感覚、内臓感覚)や特殊感覚に基づく骨格筋の反射による運動機能の調節、大脳皮質の働きに基づく意志による運動機能に関与”しますが、不随意である自律神経系は、“循環、呼吸、消化、発汗・体温調節、内分泌機能、生殖機能、および代謝のような機能を制御”しています。
 自律神経系はさらに、交感神経系と副交感神経系の2つに分かれます。交感神経系は、“「闘争と逃走の神経」とも呼ばれるように、激しい活動を行っている時に活性化する”のに対し、副交感神経系は、“心身を鎮静状態に導く”のです。
 実は、交感神経系を支配している経脈が「正経十二経脈(太陽の十二経脈)」で、副交感神経系を支配しているのが「月の十二経脈」なのです。月の十二経脈は未だに未発見ですが、私自身がいつも体感しているものなので、その存在は確実です。詳しくは東洋医学セミナーをご覧ください。
 さらに言えば、末梢神経系を支配している経脈が「正経十二経脈(太陽の十二経脈)」と「月の十二経脈」なのです。簡単に言えば、体性神経系で吸気筋を支配するのが「正経十二経脈(太陽の十二経脈)」であり、呼気筋を支配するのが「月の十二経脈」なのです。このことは後に詳しく解説します。
 もう一つの重要なことは、中枢神経系を支配しているのが「奇経八脈」だという事です。これらの事実は中医学において全く認識されていませんが、分かるようになると医学のみならず、例えば仙道の内丹術などの分野で革命的な進歩になります。

(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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神経系の構成
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神経系
末梢神経系
末梢神経はどのような信号を伝えるかによって体性神経系自律神経系に分けられる。
  • 体性神経系 - 受容器から知覚情報を受け取ったり、運動指令を伝達したりして、外部環境と作用している神経系。
  • 求心性神経(感覚神経) - 知覚の信号を受容器から中枢神経系へ伝える。
  • 遠心性神経(運動神経) - 運動の信号を中枢神経系から作動体へ伝える。

  • 自律神経系 - 心拍、呼吸、分泌の調節など、内部環境の調整を行っている神経系。

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末梢神経系の支配経脈画像表示
末梢神経系 体性神経系 運動神経(遠心性) 中枢から効果器へ命令を伝達 正経十二経脈
月の十二経脈
知覚神経(求心性) 感覚器から中枢へ興奮を伝達
自立神経系 交感神経(遠心性) 攻撃や逃避に備える 正経十二経脈
副交感神経(遠心性) 安静と回復の条件を整える 月の十二経脈
内臓求心性繊維(求心性) 空腹や渇きの感覚、便意、尿意などの臓器感覚や内臓痛覚を起こす。 正経十二経脈
月の十二経脈

月の十二経脈と副交感神経系画像表示
臓腑 各臓腑への副交感神経支配
緊 張 弛 緩
左手(肺)経脈 右手(肺)経脈
大腸 左手(大腸)経脈 右手(大腸)経脈
左足(胃)経脈 右足(胃)経脈
左足(脾)経脈 右足(脾)経脈
心臓 左手(心)経脈 右手(心)経脈
小腸 左手(小腸)経脈 右手(小腸)経脈
膀胱 左足(膀胱)経脈 右足(膀胱)経脈
左足(腎)経脈 右足(腎)経脈
心包
三焦
左足(胆)経脈 右足(胆)経脈
左足(肝)経脈 右足(肝)経脈

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