ぴょんぴょんの「パソナ島へようこそ」 〜ねらわれた、兵庫県淡路島

うちはよく、淡路島の玉ねぎにお世話になっています。
おっきくて甘くておいしい玉ねぎは、日当たりの良い淡路島の特産品です。
(ぴょんぴょん)
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ぴょんぴょんの「パソナ島へようこそ」 〜ねらわれた、兵庫県淡路島


パソナグループの施設だらけの淡路島


実物大のゴジラが、パソナ島に登場したんだって。

〈パソナ島〉?
まさか、エプスティーン島みたいな、イヤらしい島?

ハッハッハ、日本だよ、日本。兵庫県淡路島のこと。
どこもかしこも、パソナグループの施設だらけの〈パソナ島〉。
その〈パソナ島〉のテーマパーク「ニジゲンノモリ」に、ゴジラが出現したって話。

パソナが作ったテーマパーク? まさか、子どもの誘拐が目的とか?

まあまあまあ、落ち着いて、そいつは、ネズミー・ランドの話だから。
こっちは、純粋に庶民の娯楽のため、兵庫県、淡路市、パソナが作ったテーマパーク。

兵庫県と淡路市とパソナ? 純粋どころか、うさん臭くなあい?

2013年に兵庫県が公募した「県立淡路島公園における民間事業の企画提案」に、パソナの「淡路マンガ・アニメアイランド事業」が採用されたのが、このテーマパークの始まりだ。

Author:663ハイランド[CC BY-SA]
淡路島公園

へえ、公募から選ばれたのが、パソナだったのか。

ふしぎなことに、このテーマパーク、淡路島の〈兵庫県立・淡路島公園〉の中にある。
絶景を見渡せる、すばらしい公園内を散歩してると、数棟のリゾート風のコテージが見えてくる。
「県立淡路島公園の中に、どうしてこんなリゾート施設があるのでしょうか?
まさか、兵庫県が住民サービスのために、県営リゾート施設を始めたのでしょうか。
このコテージは・・・パソナグループの宿泊施設でした。
県立淡路島公園の中には、他にもいろいろなパソナが経営する施設があるのです。」(松葉博雄の社長研究室

県立公園の中に「県民憩いの家」じゃなくて、パソナの施設? 

実はそのコテージ、テーマパーク内の宿泊施設「GRAND CHARIOT-北斗七星135°-」だった。



きっと星がきれいなんだろうけど、なんでパソナのテーマパークが、県立公園の中にあるの?

しかも、公園の中でも一等地だぜ、パソナが使ってるのは。

大事な県立公園を企業に提供するなんて、淡路島もよっぽど困ってたんだね。
でも、兵庫県も、おカネ持ってるはずだけど?

テーマパークでは「キティちゃん」「NARUTO」「火の鳥」「クレヨンしんちゃん」などのキャラが使われてきたが、2020年10月10日登場したのが「ゴジラ迎撃作戦 ~国立ゴジラ淡路島研究センター」。
ワイヤロープを滑車で滑る〈ジップライン〉で、ゴジラの口めがけて突入できる!
日経XTREND


グエッ! ゴジラに食われて、どこが楽しいの?!

来年は、「ドラゴンクエスト」のアトラクションも予定されている。(YAHOO!ニュース)が、問題はゴジラやドラクエじゃない。パソナが進出して以来、淡路島はどこもかしこも、パソナパソナの〈パソナ島〉になっちまったことだ。(松葉博雄の社長研究室


ホントだ! 淡路島の上の方はびっしりパソナに占められてる。
だけど、なんで淡路島にパソナ?

南部社長が兵庫出身だからか、いや、淡路島がおいしいからか?

海の幸、山の幸に恵まれてるから?

じゃなくて、「あわじ環境未来島特区」で、国から補助金や優遇措置を受けられるから。

そっか! 特区でおカネが出るのか!

パソナグループは2011年度に「農業人材育成事業」として4億800万円、2012年度に「淡路島6次産業人材育成事業」として1億5400万円の補助金を、兵庫県から受け取っている。松葉博雄の社長研究室

それは、おいしい!

て言うより、国や自治体の方が、喜んでパソナにエサを投げてるように見える。
たとえば、2010年に閉校になった「淡路市立・野島小学校」は、今やきれいにリフォームされ、イタリアンやバーベキューが楽しめる「のじまスコーラ」になっているが。


いいねえ、淡路島のイタリアン、食べたいなあ。

元々、「野島小学校」の建設費は4億3700万円。
廃校直後(2011年)の不動産価値は、土地建物合わせて6000万円。
それを淡路市長・門康彦(かど・やすひこ)氏は、タダでパソナにプレゼント。

日刊ゲンダイ

へええ?! タダで??
そりゃ、いくらなんでもマズイでしょ。

それだけじゃない。そこのリフォームには「地方創生加速化交付金」が使われている。Business Journal

すごいね、自分のおカネは一切出さずに、大きな施設ができちゃった。

そんなパソナが、2021年3月以降に高校、大学、大学院などを卒業予定で、まだ就職先が決まらない学生を採用すると。

学生たち、コロナで求人が減って困ってるから、人助けだね。

最大1000人を、2年間の期限付き契約社員として、パソナ運営の淡路島の商業施設で受け入れる。#SHIFT

ふうん、人助けって思ったけど、2年過ぎたら自分で職を探せってこと?
さすが人材派遣会社、冷たいね。


給料は、週30時間のシフト制、初任給156,000~166,000円で、正社員以下。朝日新聞

つまり、安く雇える人材を一時的に集めるだけで、あとは使い捨てなんだ。


パソナへの福利厚生


またまた、そんなパソナが、2024年5月までに東京本社の約1200人を淡路島へ異動させる。#SHIFT


いいんじゃない? 
新型コロナで、会社に行く意味がなくなったし、空気のきれいな田舎で仕事するのも。

そして、そこに来て、これ。
東京23区内から、地方に移住したり住宅を購入すると、100万円分のポイントがもらえるって。
MONEY VOICE

東京23区民限定? ヘンだね、まさか、パソナの移転を助けるため?

やっぱ、そう思うか?
実際、パソナ本社の1,800名のうち、1,200名が淡路島に引っ越すと、ポイント満額で約12億円がパソナ社員に転がり込む。しかも彼らは、職を捨てて地方に来る一般の移住者と違って、社命で雇用を維持したまま淡路島に移るわけで、そのうえ国から高額なポイントが貰えるとなれば、もうウハウハだろう。
MONEY VOICE

やっぱ、おかしいね、まるで「パソナへの福利厚生」になってる。
MONEY VOICE

Author:松岡明芳[CC BY-SA]

社員は喜ぶ、会社も引っ越し手当を出さなくてすむ。

でも、見方によっては、淡路島に移住する人が増えて過疎も解消されるし、パソナのおかげで地元の雇用も増えるし、良いことづくめだよ。

いやいや、雇用の効果はないらしい。

え?

淡路島が“パソナ島”になっただけで地元にはカネが落ちてこないとの批判も少なくありません。」(松葉博雄の社長研究室) 
「パソナグループによる観光施設も増えていて、淡路島じゅうがパソナグループに押されているように感じます。もっと地元の産業を一緒にすくい上げてほしいし、淡路島の人も雇ってもらい、若い人が働ける場を作ってもらいたい。」(#SHIFT

は? パソナグループに押されてる?

「淡路島の人々の本音で言えば、東京で働く人を1200人も引き連れてくることよりも、淡路島で暮らす人たちを1200人雇ってくれた方がはるかにありがたいのである。」(#SHIFT

地元の人たちは、あまりパソナを歓迎してないらしいね。

なのに、なんで淡路島は〈パソナ島〉になっちまったのか?

もしかして、政治家がからんでる?

だとすれば、これか?
「そんな急速に進む島の“パソナランド化”の影には、地元出身のホープ、西村康稔経済再生担当大臣(自民党衆議院議員、小選挙区兵庫9区)の影が見え隠れする。」(Business Journal
「なにしろ淡路島と明石市でつくられる兵庫9区は、あの西村康稔経済再生担当大臣のお膝元です。」(Business Journal

西村康稔経済再生担当大臣

なぬ?! コロナでよく顔を出す西村氏は、淡路島が選挙区だって?!

西村さんは安倍晋三首相、昭恵夫人とも大変親しく、同じ兵庫県人としてパソナの南部靖之会長CEO(神戸市出身)とも懇意にしています。『西村さんがパソナと国の地方創生加速化交付金を引っ張ってきてくれた』と話題になっています。」(Business Journal

ええっ?! 西村大臣、南部氏と仲良しだって?!

「淡路島でパソナがイベントを開く時には毎度のように西村さんが呼ばれていました。
それほど南部代表は目をかけていた。西村さんと昵懇の門康彦淡路市長が仁風林に呼ばれたこともあります。」(松葉博雄の社長研究室

ああっ?!
市の資産「野島小学校」を気前よく、タダでパソナにくれちゃった、門市長もお友だち!

西村大臣と南部社長とアッキーが「のじまスコーラ」に来たときに、3人がシャンパンで乾杯してる写真も、SNSにあると言う。
松葉博雄の社長研究室

アッキーかあ、今ごろ、どうしてるんだろう。

西村大臣は、仲良しパソナのために、実によく働いている。
現在コロナでパソナもピンチ。前途洋々だったテーマパークも、ねらっていたインバウンドが消えて、閑古鳥がカアカアと鳴いておるが、「西村大臣が強力に推進した『Go To Travelキャンペーン』で何とか息を吹き返した」とな。(Business Journal) 


ぬぬ?? Go To Travelは、パソナを助けるためでもあったのか?
どんだけパソナを助けるの、この国は?

つまり、やっぱり、あれか?

うん、あれしかない!

パソナと言えば “仁風林”!

“仁風林”に招待された有名人やテレビ関係者、政治家は、鯛やヒラメの舞い踊りを見ながらごちそう食べたり、高級なお酒を飲んだり、エトセトラ。

ちなみにガースーも、田村厚労大臣もお呼ばれしたそうだ。(デイリー新潮
が、実は、淡路島にもミニ“仁風林”がある。
「南部代表の淡路島への思い入れは強く、島内に“迎賓館”まで作ってしまった。
古民家を南国ロッジ風に改築して、籐家具を持ち込んでね。春風林”と呼ぶんですが、仁風林のミニ版というイメージで地元政官界の関係者を招くのです(パソナ関係者)」(松葉博雄の社長研究室

うわわ、“仁風林” “春風林”?

最近、パソナはまたもや淡路市から、病院跡地を格安の800万円で購入したという。
明石海峡大橋を一望できるその土地に、パソナは新しい「研修所」を建設予定と言うが、パソナの「研修所」とは、政界工作の接待場所の意味だと言う。
松葉博雄の社長研究室

ふうん、いっそ、世間のバッシングから身を守る、“防風林”でも作ったら?

ザブトン1枚!



Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子(ぴょんぴょん先生)

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)

東洋医学セミナー受講者の声

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