健康保険加入者4000人分のマイナンバーが他人のものに誤入力、それどころか厚労省は国民の知らないうちに「勝手に」健康保険番号とマイナンバーの紐付け作業を行なっていた

 なにかとトラブルの多いマイナンバーですが、今度は「健康保険証として利用できる新システム」で、医療保険加入者4000人分のマイナンバーが他人のものと誤入力されていたことが分かり、運用開始は10月に延期となったそうです。初めは「紐付けしたくて仕方ないのにスキルが追いつかない政府」などのコメントに笑っていたのですが、加藤郁美氏のツイートに、よく気づかれたなと思う重要な指摘がありました。
 システムの誤入力をしたのが健康保険組合であることをきっかけに「厚労省がすでに勝手に」マイナンバーと健康保険番号の紐付けを完了していることを確認されました。「今年3月から健康保険組合が厚労省の中間サーバーにマイナンバーを上げ、それに厚労省が健康保険番号の枝番を作って健保組合に戻している」と。健康保険組合への書類に「勝手に」マイナンバーを記入した会社、そのマイナンバーを「勝手に」国のサーバーに上げた健康保険組合ともに違法となります。加藤郁美氏はさらに2020年3月の福島瑞穂議員の質疑で確認した「マイナンバーカードと保険証の紐付けは希望者だけに行われる」という国会答弁があった時には、すでに厚労省は紐付け情報を提出させていたことを指摘されました。なんという犯罪政権。
 今、突貫工事の勢いで法案提出されてるデジタル庁設置法案では「内閣総理大臣のもとに個人情報を含む全てのデジタル情報を集中管理する」ことになります。台湾のように政府が国民に対して情報開示を徹底しているならばともかく、国民の知らないところでこんな犯罪を行うのですから「本人が知らないうちに監視される危惧」は現実のものとなりそうです。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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マイナンバー4000件誤入力 厚労省、カードの保険証利用延期
引用元)
  マイナンバー(個人番号)カードを健康保険証として利用できる新システムで公的医療保険の加入者約4000人分の個人番号が他人と取り違えるなど誤入力されていたことが分かった。
患者が受診する際、他人の個人情報が医療機関の端末に表示されるおそれもあるという。他にも患者情報が確認できないトラブルが相次ぎ、厚生労働省は予定していた3月下旬の本格運用を遅ければ10月に延期する
(以下略)
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配信元)




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「接待問題」に隠れるように進む重要法案 信頼ないままのデジタル化 専門家から「監視法案」と名付けられた肝いり政策
引用元)
(前略)
(中略)内閣府の公文書管理委員会の委員長代理を務めた弁護士の三宅弘さんは、「デジタル庁設置法案によって10年後、データの分散管理を根本的に改め、内閣総理大臣のもとに個人情報を含む全てのデジタル情報を集中管理するものとされています」と指摘。(中略)

「刑事訴訟法197条の捜査照会手続きでは、本人の同意なくして個人情報を任意に集めることができます。指紋、DNA、顔認証。こういうものの法律の根拠はございません。ドイツに行ったときに、憲法裁判所裁判官にそういう報告をしたら、『え?日本って、そういう野蛮な国なの?』と言われました」

(中略)政府の個人情報保護委員会が警察などの政府機関に改善の命令ができないという課題が解決されないまま、首相の下にデジタル情報が集中管理されるようになる今回の法改正を「デジタル監視法案」と名付けて問題視し、「個人情報が首相直轄の内閣情報調査室に集積され、本人が知らないうちに監視される危惧がある」と指摘しました
(以下略)

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