竹下雅敏氏からの情報です。
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【神経系と経脈】 PDF出力
神経系 | 名称 | 働き | 支配経脈 | ||
中枢神経系 | 脳 | 大脳 | 皮質 | 前頭葉は物事の判断や計画、頭頂葉は運動と皮膚感覚、側頭葉は見たり聞いたりしたものの認識、後頭葉は視覚の処理に関わる。 | 任脈(体外) |
辺縁系 | 古皮質・旧皮質の総称。脳梁・海馬などが属し、本能や情動の中枢である。 | ||||
基底核 | 運動調節・認知機能・感情・動機づけや学習などさまざまな機能を担う。 | ||||
小脳 | 平衡感覚、筋肉の協調運動の中枢。 | 督脈(脊髄) | |||
間脳 | 視床 | 嗅覚以外の感覚神経の中継点。 | 任脈(体表) | ||
視床下部 | 自律神経系の中枢。体温調節などの恒常性の維持に関係する。 | ||||
脳幹 | 中脳 | 姿勢保持や眼球運動、瞳孔調節、眼瞼反射の中枢。動眼、滑車神経(脳神経)の出発点。 | 衝脈 | ||
橋 | 内耳神経などの脳神経の出発点。 | 帯脈 | |||
延髄 | 呼吸運動や心臓の拍動調節の中枢。唾液分泌、くしゃみなどの反射の中枢でもある。迷走神経などの脳神経の出発点。 | 督脈(神経叢) | |||
脊髄 | 頚髄(8対) | 呼吸に使う筋肉、四肢または全筋肉に対応する末梢神経につながる。 | 陽蹻脈 | ||
胸髄(12対) | 頭頚部、上肢、上胸背部、内臓、尿管、生殖器の動きに関わる。胴体、脚に対応する末梢神経につながる。 | 陰蹻脈 | |||
腰髄(5対) | 直腸、膀胱、子宮、卵巣、精巣、外性器、下肢の働きに関わる。 | 陽維脈 | |||
仙髄(5対) | 肛門周囲、下肢後ろ側の働きに関わる。 | 陰維脈 | |||
尾髄(1対) | 尾骨付近の狭い範囲の皮膚知覚を司る。 |
神経系 | 名称 | 働き | 支配経脈 | ||
末梢神経系 | 体性神経系 | 運動神経(遠心性) | 中枢から効果器へ命令を伝達 | 正経十二経脈 月の十二経脈 |
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知覚神経(求心性) | 感覚器から中枢へ興奮を伝達 | ||||
自立神経系 | 交感神経(遠心性) | 攻撃や逃避に備える | 正経十二経脈 | ||
副交感神経(遠心性) | 安静と回復の条件を整える | 月の十二経脈 | |||
内臓求心性繊維(求心性) | 空腹や渇きの感覚、便意、尿意などの臓器感覚や内臓痛覚を起こす。 | 正経十二経脈 月の十二経脈 |
任脈は身体の前面の正中線を流れる経脈で、督脈は背面の正中線を流れる経脈だと考えられているのですが、正確ではありません。任脈、督脈は共に二つのルートがあるのです。
シャンティ・フーラの「チャクラと波動測定」の記事をご覧ください。「チャクラは4つの身体に対応した4系統」があり、体外の7つチャクラを結ぶルートと、体表7つチャクラを結ぶルートがあります。この二つは共に「任脈」なのです。さらに、神経叢の7つチャクラを結ぶルートと、脊髄の7つチャクラを結ぶルートがあります。この二つは共に「督脈」なのです。
ここでは、これらを区別するために「任脈(体外)」「任脈(体表)」、「督脈(神経叢)」「督脈(脊髄)」と記すことにします。これらの4つのルートが本当に存在することは、例えば「房中術」を会得している人なら、誰でも知っています。時事ブログでは「房中術」の解説はしませんので、映像配信で学んでください。
任脈、督脈が共に2つのルートを持つとすると、「奇経八脈」は10の経脈になります。これらの10のルートと中枢神経系の関係は、「神経系と経脈」の表の通りです。経脈の中の「気」の流れを、適切な方向に流すと対応部位の中枢神経が活性化し、逆方向に流すと対応部位の中枢神経が沈静化します。
前回触れたように、仙道の「小周天」で行う気の流れは、表で分かるように「間脳」と「小脳」の働きを鎮静化します。「小周天」を繰り返し行うと、任脈(体表)の流れは、任脈(体外)にまで広がるものと思われます。そうすると、「大脳」の働きも沈静化することが分かります。
心を静め、内に向かわせる方法としては、「小周天」は、かなり科学的な行法だと感じます。