メキシコ便り(92):中間選挙の結果と今度の4T(大改革)の行方

 6月15日、ロペス・オブラドール大統領は2回目のワクチン接種(アストラゼネカ:アルゼンチンとメキシコで共同製作)をしてしまいました。😓6月15日の時点で、メキシコは約4800万本分のワクチン接種を受け取り、約2600万人の人が接種済み。ワクチン接種スピードは世界第9位だと誇らしげ。最終的に1億2000万本の予防接種を受け取る予定。ちなみにメキシコの人口は日本の人口とほぼ同じ。(6月15日朝の大統領プレス・コンファレンスより)

 先日、アメリカは135万本のワクチンをメキシコに寄付。まさにその時、竹下先生の時事記事”トランプ元大統領が推奨しているJ&J製ワクチン、安全性調査のため米国内での接種の一時中止を勧告される!”を読んで、絶叫‼️😱そう、アメリカがメキシコに寄付をしたのは、ジョンソン・アンド・ジョンソンのワクチン‼️アストラゼネカを寄付したときもそうでしたが、たしかアメリカでまだ許可が下りてなかったのでメキシコにプレゼント。しかもメキシコはアメリカにとても感謝し、アメリカとの良好な関係を謳っているという。。。ため息〜😩そして、このため息はここで止まらず。。。旦那さまからの情報ですが、先日、アメリカのニュース番組で、アメリカは今後、アメリカに入国する外国人たち(ビザを持っていない人)すべてにワクチン接種証明を求める方向に向かっているらしく、もしそうなるとロシアと中国のワクチン接種は認めないとのこと。アメリカからメキシコにプレゼントされたJ&Jワクチンの行き先は国境沿いの6州(もちろんpopoちゃん在住のチワワ州も😩)。早速、6月17日から18歳以上を対象にJ&J接種開始!こうすることで早く国境を再開することができるとか。。。はぁ〜😩メキシコも何れゾンビ大国?😩popoちゃんはもう二度とアメリカに行けなくてもいい、ワクチン接種だけはゴメンだぁ!

 さて、今回は史上最大の中間選挙の結果、今後の4T(史上4回目の大改革)で憲法改正が必要な事項3つ、大統領の説明をまとめてみました。この25年間、アメリカとメキシコの様子を見てきていますが、今年の初めあたりから、アメリカの様子が心配。アメリカとメキシコの立場が逆転してきているような。。。アメリカへ、またアメリカからの国際郵便(USPS)がものすごく時間(1ヶ月半とか)がかかるか、届かない。日本〜メキシコ(チワワ州)は10日ほどで確実に到着。先日ロペス・オブラドール大統領が言っていましたが、2月のテキサス州とメキシコ大規模停電は、メキシコは5日間で全土回復したのに対し、アメリカは1ヶ月くらいかかったらしい。。。フルフォード・レポートでも毎度アメリカの経済と治安の悪化が挙げられていますが、事態はホントに深刻かも。。。こんなことになるなんて全く予想外。
(popoちゃん)
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メキシコ便り(92):中間選挙の結果と今度の4T(大改革)の行方

中間選挙の結果


6月6日(日)史上最大の中間選挙が無事に終了。ロペス・オブラドール大統領によると、多少の事件はあったものの、全体的には平和に選挙が終えられたとのこと。結果は以下の通り。大統領が自ら朝のプレス・コンファレンスで説明してくれました。

全部で32州のうち、15州が州知事選挙をし、そのうち11州はMORENA党(モレナ党:大統領が作った党)が勝利。下の地図、えんじ色がモレナ党が勝利した州。残念ながら、popoちゃん在住のチワワ州(下の地図の一番大きな青色の州)はPAN党(反大統領派)が勝利。


15州の州知事選挙の結果
6月8日朝の大統領プレス・コンファレンス動画からのスクリーンショット)


ということで、今後の32州はこんな感じに。。。

6月8日朝の大統領プレス・コンファレンス動画からのスクリーンショット)
えんじ色がピンクっぽくなっていますが、32州のうち17州がモレナ党の州知事に。



そして、今回のもう一つの重要な選挙は比例代表(200人)を除いた、300人の下院選挙。反大統領派(ほとんどの主要メディア)は、いかにもモレナ党が今回選挙で負けたようなニュースをバンバン流していましたが、大統領が真実を語ってくれました。

結果は、モレナ党が今までとほぼ同じか少し増えたよう。300議席のうちモレナ党は121議席獲得(下の図えんじ色)。PT党33議席(大統領支持派、レンガ色)、PVEM党32議席(大統領支持派と反対派がいる、緑色)を合わせると186議席で、PVEM党の反大統領派を除いても過半数は余裕とのこと。


大統領によると、今回の選挙は過半数を取ることが最重要だったと。それは4T(史上4回目の大改革)の予算を通すのに過半数が必要。つまり、社会的弱者を守る社会福祉プログラム(年金、貧しい学生への奨学金、身体障害者への補助金、全国民への無料医療提供など)の予算が今後も確保できたということを意味すると。

憲法改正には過半数ではなく3分の2が必要。(前回までの記事で過半数と書いていたことを訂正します。)これは他の党と提携することで達成可能な数らしい。

選挙後のロペス・オブラドール大統領は、「幸せ、幸せ、幸せ」と3回繰り返し、選挙の結果についてハッピーであることを強調しました。その理由は、社会福祉プログラム(社会的弱者を守ること)が継続できるから。そして、国民は4Tを支持してくれているからと。。。

ツイート意訳:私は幸せ、幸せ、幸せです。国民の勝利。
昨日の選挙結果について語るアムロ大統領


4Tを実行するために憲法改正が必要な事項


6月15日朝の大統領プレス・コンファレンスより
以下、大統領の説明をまとめてみました。

既に憲法改正が達成できたもの
①社会福祉プログラムの保証
②汚職を深刻な重罪に、そして国民による大統領の免職可能に
③大統領の特権廃止(大統領任期中も一般市民と同じように罪を犯したら裁かれる)
④大企業の税金免除廃止

今後、4Tを実行するために憲法改正が必要なもの
①CFE(連邦電力委員会)の強化のための改革

Wikimedia_Commons[Public Domain]&Author:ゼラタイ[CC BY-SA]

現在の憲法では、CFEよりも民間電力会社に有利になるようになっている。CFEはネオリベラリズム時代に、外国の民間電力会社に貢献。この結果、どんどん電気代は上がり国民は高い電気代を支払うことになった。外国の民間電力会社はメキシコ政府から補助金までもらっていた。売国奴カルデロン元大統領(2006-2012)は、大統領任務終了後、スペインの民営電力会社イベロドローラで雇われた。

売国奴カルデロン元大統領とスペインの民営電力会社イベロドローラ

これ以上、電気代が上がらないように憲法改正が必要。現在、一般国民(貧困層、中間層)は大企業よりも高い電気料金をチャージされている。大統領は、民間電気会社を排除しようとしているのではなく、せめて市場の54%はCFEに、そして46%は民間にを目標にしている。

現在の憲法ではCFEが電力生産を増加するキャパがあっても、憲法で電力生産の増加は、まず民間電力会社がし、そしてCFEという決まりになっている。

もともと大統領は、この問題を解決するために、電力の憲法改正せずに法案を作った。議会も承認したが、ずっと公表されず、終いには裁判所でその法案に対しての防御が認められた。そのため仕方なく憲法改正の方向に動いている。

②選挙制度の改革
現在の選挙管理委員会は保守派(反大統領派)が支配し、民主主義が実現されていない。正直な人材が必要。選挙に使う予算は世界一高い。200億ペソ(約1087億円)😱

INE(選挙管理委員会)のボス

③国家警備隊の国防省下での所属継続のための改革
現在、国家警備隊は国防省の下で、新空港の建設、マヤ列車の建設、選挙時に全国の投票所で警備、国境警備など、国民のために働いている。この国家警備隊が国防省の下にいれるのは、あと5年ほどだとか。そのため、その後もずっと国防省の下で従事できるように憲法改正が必要。反大統領派が、自分たちの利益のために国家警備隊を利用することを防ぐため、また国家警備隊の消滅を防ぐため。


この3つの憲法改正がうまく行きますように。



最後に予防接種の動画を♪

「popoちゃんの旦那さまの予防接種風景!」

というのは冗談で
(冗談大好きな旦那さまからのリクエストでした。失礼🙇)

女性らの洋装が中東っぽく見えますが、
メキシコ・コワウイラ州で、ある男性の予防接種の様子
こんなに怖い思いをしてまで
予防接種を受けるとはお気の毒
真相を教えてあげたい

¡Viva Mexico!
(メキシコ万歳!)

(popoちゃん)

Writer

popoちゃん

メキシコ人夫とメキシコ在住中♪
新アムロ政権の勢いある改革ぶりを中心に
「今のメキシコ」をお届けいたします!

体癖5・9、ピッタ・カファ、エニアグラム1


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