ユダヤ問題のポイント(日本 昭和編) ― 第39話 ― 黄金をめぐる攻防戦

 アメリカによる外国の統治、これが最も理想的にうまくいった事例が日本の統治だと言われています。自国に外国の軍隊が駐留、このことはその国が駐留する外国軍の占領下にあることを意味するのは世界的な常識です。だから、どこの国でも自国に駐留する外国軍を敵視し、一国も早く排除しようと努めるのです。
 ところが、日本では1945年から2022年の現在まで米軍が駐留し続けています。日米地位協定により米軍は治外法権であり、「思いやり予算」が付与もされます。世界的な常識からは「ありえないこと」が長年に渡って成立していること、日本人はよほど特殊なのか? そうではなく、ここには裏天皇グループの存在があったのです。
 “日本を中心としたNWO”を目指す裏天皇グループと、“アメリカを中心としたNWO”を目指すグループとは激しく対立していたとのことでした。特にその戦いは「黄金の百合」という莫大な金塊の所有をめぐる攻防だったはずです。自分たちの目指すNWO成立には莫大な黄金は欠かせないものだからです。
 しかし、アメリカ側は日本を統治するのに戦前から日本を支配してきた裏天皇グループを利用する側面があった模様です。一方の裏天皇グループも、自分たちの秘密の支配権を維持拡大するのにアメリカ側を利用していた側面もあります。両者は激しく対立するとともに、互いを利用するという協力関係も成立していたわけです。また、相手側の手駒を自陣への取り込みも行われていたようです。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(日本 昭和編) ― 第39話 ― 黄金をめぐる攻防戦

特捜の背後の存在


1945年から1952年まで、日本は太平洋戦争の敗戦からサンフランシスコ講和条約締結までの約7年間、公式には連合国軍最高司令官総司令部GHQ/SCAP)の占領下に置かれていました。この期間の中で設置され、現在日本にまで多大な影響を、もっといえば日本支配の装置となり、現在まで作動している重要機関の一つが「隠匿退蔵物資事件捜査部」でしょう。

「隠匿退蔵物資事件捜査部」とは1947年(昭和22年)、隠退蔵物資事件を契機にGHQによってに設置されたものです。「隠匿退蔵物資事件捜査部」が後の東京地検特捜部なのです。

東京地検特捜部は「日本最強の捜査機関」とも呼ばれていて、1976年にはロッキード事件で田中角栄元首相が逮捕されています。また、近年では総理目前となっていた民主党の小沢一郎議員が、でっち上げと言って良いであろう陸山会事件で東京地検特捜部(特捜)の強制捜査を受けました。その結果小沢議員の秘書たちが逮捕され、その影響によって小沢総理の誕生は消えました。特捜の動きが日本国に甚大な影響を与えているのです。

編集者註:一覧表の赤字はシャンティーフーラによるもの。
最初のロッキード事件は田中派、最後のIR汚職事件は二階派(二階俊博は元竹下派)、それ以外は竹下派に対する捜査。
(参考:るいネット「清和会に対立した経世会の末路」)

このロッキード事件にしろ陸山会事件にしろ特捜の動きの背後には、アメリカの支配者たちの意志が強く反映されているのは間違いないでしょう。「特別捜査部」のウィキペディア記事では次のように記載されている通りです。

東京地検特捜部に批判的な立場からは、東京地検特捜部が連合国軍による占領下で、旧日本軍が貯蔵していた隠退蔵物資を摘発してGHQの管理下に置くことを目的に設置された「隠匿退蔵物資事件捜査部」としてスタートした経緯や特捜部エリートに駐米大使館の一等書記官経験者が多いことから、「アメリカの影響を受けている」とする見方がある。

それと特捜に関して気をつけるべきは、裏天皇のグループの意図も特捜に反映されているであろうという点です。ウィキペディア記事の上の続きが次のようにある通りで、清和会グループは裏天皇の直接の部下であった岸信介にその源流がありますが、その清和会グループと特捜は握っていたと見るのが自然です。アベシがいかなる犯罪行為に手を染めようと不問にされてしまった理由がここにあるでしょう。

また、捜査対象が歴史的に木曜クラブの流れを汲む平成研究会系列(田中派―竹下(登)派―小渕派―橋本派―津島派―額賀派―竹下(亘)派―茂木派)の政治家に集中する一方で、党風刷新連盟を興りとする清和政策研究会系列(福田派―安倍(晋太郎)派―森派―町村派―細田派―安倍(晋三)派)の政治家は多くが免れていることから、「捜査対象が偏っているのではないか?」という主張がある。


日本裏支配の面々


「隠匿退蔵物資事件捜査部」は 「旧日本軍が貯蔵していた隠退蔵物資を摘発してGHQの管理下に置くことを目的に設置されたとあります。GHQが摘発し、管理下に置こうとした旧日本軍が隠匿貯蔵していた最大の「隠退蔵物資」とは、裏天皇堀川辰吉郎が略奪集積した莫大な「黄金の百合」でしょう。

特捜の前身である「隠匿退蔵物資事件捜査部」が設置される発端となった隠退蔵物資事件、これについてウィキペディア記事では冒頭次のように規定しています。

隠退蔵物資事件(いんたいぞうぶっしじけん)は、旧日本軍が戦時中に民間から接収したダイヤモンドなどの貴金属類や軍需物資について、GHQ占領前に処分通達を出し、大半が行方知れずとなった事件。

これが事件として表沙汰になり、後の特捜設置の契機になったのが、世耕弘一の1947年3月の衆議院決算委員会での発言でした。世耕弘一のウィキペディア記事では次のように記載されています。

1947年3月の衆議院決算委員会で「日銀の地下倉庫に隠退蔵物資のダイヤモンドがあり、密かに売買されている」と発言。隠退蔵物資事件を暴露する。この軍需品払下問題にからむ大規模な詐欺横領事件は経済問題から保守政党の党費にからむ政治問題になった。

ちなみにこの暴露発言をした世耕弘一は、元経済産業大臣の世耕弘成の祖父となる人物です。世耕弘一は日銀の地下倉庫にお宝が隠されていると発言していますが、日銀の地下だけではなく、日本国内においてもあちらこちらに分散されて「黄金の百合」は隠されており、GHQはそれらのお宝を摘発し、管理下に置こうとしたわけです。

この日本国内に隠される「黄金の百合」の最大のもの、フィリピンからのいわゆる「山下財宝」の一部を日本に運び込んだのが塚本素山塚本素山はフィリピンで作戦を展開した第14方面軍司令官の田中静壱中将の副官でした。要は、塚本素山は陸軍系の裏天皇グループの人間であったということですが、塚本素山は創価学会の初代顧問であり、塚本総業の創始者でもありました。東京銀座の一等地の塚本素山ビルは彼の名前に由来しています。


戦後この塚本素山と深く関わっていくのが、戦中は海軍の所属とも言える児玉機関で中国大陸で財宝を収集していた児玉誉士夫です。言うまでもなく児玉誉士夫は笹川良一の弟分であり、戦後日本の裏社会を取り仕切っていった人物もあります。ウィキペディアの塚本素山ビルを検索すると、塚本素山ビルには児玉誉士夫の事務所があり、その他にも児玉誉士夫が関与する事務所が入居していたことが分かり、塚本素山と児玉誉士夫の繋がりの深さが窺えます。

2014/11/29の竹下さんの記事では次のコメントがあります。

堀川辰吉郎の直接の部下が岸信介。岸信介の部下が塚本素山、笹川良一。笹川良一の部下が児玉誉士夫。ジョージ・パーディは分け前をもらうことで、裏天皇側に寝返ったようです。

略奪隠匿された財宝、塚本素山、塚本素山ビル、創価学会、笹川良一、児玉誉士夫、岸信介、これらは戦後日本の裏支配のキーワードとなっており、ここにジョージ・パーディも絡んでいるということのようです。

■略奪宝石・貴金属コネクション
塚本素山
※塚本清
陸軍-田中静壱専属副官 フィリピンルート

■現在の関連ハコモノ
塚本素山ビル
塚本大千葉ビル
笹川良一 陸軍-民間機関 大陸ルート
児玉機関の上官
山県正郷中将に児玉誉士夫を紹介

■現在の関連ハコモノ
日本財団ビル
児玉誉士夫 海軍-民間機関 大陸ルート

■現在の関連ハコモノ
塚本素山ビル
王子製紙(株)1号館ビル

見えざる政府・児玉誉士夫とその黒の人脈
ジョージ・パーディ GHQ冶金課長 ■現在の関連ハコモノ
東京メソニックビル
メソニック38MTビル
メソニック39MTビル
晴海アイランドトリトンスクエアオフィスタワーX
南船場ハートビル
日本プロファイル研究所「戦後の闇に消えた財宝」アーカイブより


買収による寝返り


ジョージ・パーディとは何者か?

GHQが日本軍によって隠匿された財宝を捜査するため設置した機関は「隠匿退蔵物資事件捜査部」が最初ではないのです。そもそもGHQによる日本支配の主目的の一つが「黄金の百合」の接収だったはずです。GHQの背後にはアメリカの支配者が、つまり“アメリカを中心としたNWO”を目論むロックフェラー家が存在するはずですから。

そして、日本で隠匿された「黄金の百合」を捜索する機関として置かれていたのが、GHQの「冶金(やきん)課」です。その冶金課の課長として実務に当たっていたのがジョージ・パーディだったのです。元々はジョージ・パーディはアメリカ側の手駒だったわけです。ところが分け前をもらうこと、つまり買収によって「裏天皇側に寝返ったようだ。」との見解を竹下さんは示されたわけです。

このあたりの情報として「goodwillparadiseのブログ」2020-04-16 の記事に以下のようにあり、概ねはこの通りだったと思われます。

 第二次世界大戦後、日本に進駐して来た米軍GHQには、冶金(やきん)課という部署が設けられた。
(中略)
莫大な貴金属は日本各地に隠され、また日銀の地下金庫に保管されていた。
その隠された財産を摘発、没収するため、GHQには貴金属担当の専門部署が設けられていた。
戦後GHQは、日本軍の隠した貴金属を次々と発見していくが、発見されたものは米国政府の命令で米国本土に送り、米国の財産としなければならなかった。
しかし、日本軍部が自己所有として記録に残した貴金属と、実際に米国本土に送還された貴金属の量には圧倒的な「差」があった。日本軍の隠した貴金属摘発を担当したのは、GHQのマッカート少将であったが、実際に実務を仕切ったのは冶金課長のジョージ・パーディであった。

上の記事では、記録された日本軍部の貴金属の量と米国本土に送還された貴金属の量、これには圧倒的な「差」があり、この「差」分の貴金属が実務を仕切っていたジョージ・パーディなどに着服されたとの見解を示しているのです。

ただし、ジョージ・パーディが貴金属を着服したと言っても、事実としては裏天皇たちが所有する莫大な黄金のごく一部をジョージ・パーディに渡し、その買収によって自陣に取り込んだということのようです。ジョージ・パーディはその後は裏天皇グループの一員として、笹川良一や児玉誉士夫らと絡みながら日本の裏支配に携わっていったようです。

戦後の日本は、背後にはロックフェラーが存在するGHQに支配されますが、これに対して裏天皇側は、それと戦いながらもその一部は自陣に取り込んだり、互いに利用し合うことで協力関係も持った模様です。これが特捜と清和会の「握り」にも繋がっているのでしょう。


Writer

seiryuu様プロフィール

seiryuu

・兵庫県出身在住
・いちおう浄土真宗の住職
・体癖はたぶん7-2。(自分の体癖判定が最も難しかった。)
・基本、暇人。(したくないことはしない。)
・特徴、酒飲み。アルコールには強い。
・歯が32本全て生えそろっている(親不知全て)原始人並み。

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