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ユダヤ問題のポイント(日本 昭和編) ― 第38話 ― パクス・アメリカーナの中身
宇沢博士の「新自由主義」「市場原理主義」の解説
「パクス・アメリカーナ」という言葉があります。ウィキペディアの記事では冒頭次のように規定しています。
パクス・アメリカーナ(ラテン語:Pax Americana (パークス・アメリカーナ))とは、「アメリカによる平和」という意味であり、超大国アメリカ合衆国の覇権が形成する「平和」である。
アメリカの覇権による平和、まさに“アメリカを中心とするNWO”そのものです。ウィキペディア記事によると「パクス・アメリカーナ」はそれが始まったのは、
① 第1次世界大戦終結(1918年)
② 第2次世界大戦終結(1945年)
③ 湾岸戦争勝利・ソビエト連邦崩壊(1991年)
の3つの説があるとしています。
いずれにしても「パクス・アメリカーナ」つまり“アメリカを中心としたNWO”は、地上世界の歴史の姿そのものとして表に現れてきたのです。こちらは、慎重に秘匿されてきた“日本を中心としたNWO”とはその性格を全く異とするものです。
この「パクス・アメリカーナ」、“アメリカを中心としたNWO”を主導してきたのがロックフェラー家でした。また、「パクス・アメリカーナ」とセットになって一体化し、それが地上世界を覆っていたのが「新自由主義」であり、「市場原理主義」です。
Globalization by Gatis Sluka pic.twitter.com/kjs53dWhyy
— valbros™ (@pinoange) January 8, 2016
この「新自由主義」「市場原理主義」の原点とその性格について、岩波書店の『始まっている未来』のp17、18にて宇沢弘文博士が以下のように語っています。少し長い引用ですが、ここで語られていることは、地上世界の戦後史の主要な柱となる部分が簡潔明瞭な形で見えてくる内容となっています。
市場原理主義は新自由主義をもっと極端なかたちにした考え方です。戦争が終わった1945年夏、フランク・ナイトとF・A・ハイエクという二人のシカゴ大学の経済学者がスイスの避暑地モンペルランで一緒になった。二人は(中略)...モンペルラン・ソサエティを立ち上げたのですが、その基本的な考え方が新自由主義(Neoliberalism)です。企業の自由が最大限に保証されるときにはじめて、一人一人の人間の能力が最大限に発揮され、さまざまな生産要素が効率的に利用できるという一種の信念に基づいて、そのためにすべての資源、生産要素を私有化し、すべてのものを市場を通じて取引きするような制度をつくるという考え方です。
水や大気、教育とか医療、また公共的な交通機関といった分野については、新しく市場をつくって、自由市場と自由貿易を追求していく。社会的共通資本の考え方を根本から否定するものです。パックス・アメリカーナの根源にある考え方だといってもいいと思います。市場原理主義(Narket Fundamentalism)はこの新自由主義の考え方を極限にまで推し進めて、儲けるために、法を犯さない限り、何をやってもいい、法律や制度を「改革」して、儲ける機会を拡げる。そしてパックス・アメリカーナを守るためには武力の行使も辞さない。場合によっては、水素爆弾を使うことすら考えてもいい。ベトナム戦争、イラク侵略などの例が示す通りです。
Wikimedia Commons [Public Domain]
段階的に拡大していったパクス・アメリカーナ
上に出した宇沢弘文博士の解説は以下のことを示しており、事実そのものです。
★ 新自由主義を押し出したのはシカゴ大学の二人の経済学者で、1945年の夏からのこと。
★ 私企業の自由が最大限に保証される(やりたい放題できる)時に最大の経済効率が得られるという考え方、これが新自由主義の考え方であり信念。
★ 新自由主義によって、市場を通じて私企業(実は私人)がすべての資源・生産要素を私有化できるとする。私有化できる対象には水や空気の自然の営み、人々の生活に決して欠かせない公共サービスや社会機関も含まれる。
★ 全てを私有化できるというこの新自由主義の考え方が、パックス・アメリカーナの根源にある考え方。
★ 新自由主義を更に(下劣に)極端に拡大、利益を得るためには法を捻じ曲げるべき、核爆弾を積極的に利用すべしとするのが市場原理主義。極限までの利潤追求を実現するのが市場原理主義。
新自由主義はシカゴ大学から生み出されたのですが、1890年にシカゴ大学を創設したのはジョン・ロックフェラーです。新自由主義とは、ロックフェラー家の意向によって生み出されたと言えるでしょう。
ジョン・ロックフェラー
Wikimedia_Commons [Public Domain]
新自由主義とは私企業が全てを私有化できるという考え方ですが、私企業には無論その持ち主がいます。つまり、ロックフェラー家が地上の全てを我が物とするために作られたのが新自由主義であり、新自由主義が台頭したその時期は1945年からでした。
ウィキペディア記事で「パクス・アメリカーナ」が始まったのは、
① 第1次世界大戦終結(1918年)
② 第2次世界大戦終結(1945年)
③ 湾岸戦争勝利・ソビエト連邦崩壊(1991年)
の3つの説があるのを紹介しました。
これは段階的に「パックス・アメリカーナ」、つまり“アメリカを中心としたNWO”が拡大される段階と見ることができます。
第2段階の第2次世界大戦終結(1945年)からの時期は新自由主義と重なります。
次の第3段階の湾岸戦争勝利・ソビエト連邦崩壊(1991年)、これと重なっていくのが市場原理主義です。これに関連するもので『百科事典マイペディア』の「グローバリズム」に次の記載があります。
グローバリズム
1991年のソ連・東欧体制崩壊の後,アメリカを中心として世界を一つの市場として共有・統合する動きが一気に加速し,さらに情報通信技術の高度化やインターネットの爆発的普及も加わって,経済・情報・文化のあらゆる領域での地球的規模の流動化の動きを指す言葉として定着した。しかし,実際にはこの言葉が経済の領域で,利益追求のために各国各地域におけるさまざまな規制撤廃を必要とする資本主義先進国と多国籍企業による,市場化促進と競争原理導入のスローガンとして多く用いられた。複数の国家にタコ足在籍&寄生してる現状から見て蛸躯籍企業という解釈も可能ですね。 QT @hirakawamaru 多国籍企業というよりは、無国籍企業と呼ぶべきだな。
— 小田嶋隆 (@tako_ashi) July 24, 2012
ツイートはシャンティ・フーラが挿入
つまり、(新自由主義も含めて)市場原理主義とはグローバリズムです。パクス・アメリカーナ、新自由主義、市場原理主義、グローバリズム、これらは“アメリカを中心としたNWO”として一体化したものなのです。
「暴力」「騙し」「強奪」の実態
パクス・アメリカーナの2段階目の1945年以降は新自由主義、3段階目の1991年以降は市場原理主義と重なるのを見ましたが、パクス・アメリカーナの最初の段階である第1次世界大戦終結(1918年)頃に何があったのか?
1920年に国際連盟(League of Nations)と外交問題評議会(CFR)という2つの国際機関が設立されます。この2つの機関の設立がパクス・アメリカーナの最初の段階となったと言えるでしょう。
この国際連盟と外交問題評議会設立に深く関与したのが、やはりシカゴ大学を設立したジョン・ロックフェラーです。ジョン・ロックフェラーが設立、もしくは設立に深く関与した機関であるシカゴ大学、国際連盟、外交問題評議会はパクス・アメリカーナを、つまり“アメリカを中心としたNWO”を始動させ、稼働させていくための機関だったのです。ジョン・ロックフェラーが“アメリカを中心としたNWO”をその意向として開始させたのです。
国際連盟は途中で頓挫はしますが、そのリベンジ版となったのが現在の「国連」、国際連合です。国際連合の本部の土地はジョン・ロックフェラー2世の寄付によって賄われたとされていますが、実質は、国連本部はロックフェラー家の敷地に建造されたと見るほうが正確でしょう。
ジョン・ロックフェラー2世
Wikimedia_Commons [Public Domain]
国際連合は、一般日本人には「恒久的な国際平和のための機関」と認識されていますが、国際連合が国際平和のために具体的に何か役立ったことがあるでしょうか?
国際平和のための機関、これなど全くのまやかしです。“アメリカを中心としたNWO”を実現していくための機関が国連連合、こちらが正確な把握になります。
ちなみに、国際連合とは中国語で「联(連)合国」と表記します。英語表記では「United Nations」です。英語表記の「United Nations」は、第2次世界大戦中の枢軸国に対する連合国が、自陣営を指す言葉として使用していたものです。それがそのまま使用されているのです。世界戦略のための「連合国」が本来の日本語での翻訳のはずで、「国際連合」とは意図的な誤訳でしょう。一般日本人を騙すためのものです。
稼働してきたパクス・アメリカーナは言うまでもなく、兵力つまり暴力をその基礎に置いています。暴力をバックに民衆を騙し、民衆から「新自由主義だ」「市場原理主義」だと言って徹底的に富を強奪する。これが“アメリカを中心としたNWO”の姿でした。
A Estados Unidos lo único que le interesa, mantener sometido a los pueblos del mundo. pic.twitter.com/rUpj9bUssz
— Anonimo.sv (@AnonimoSV503) December 9, 2021
進歩的活用理論プラウトと類似・共通する「社会的共通資本」を提唱した経済学者の故宇沢弘文博士、その宇沢博士と経済評論家の故内橋克人氏の対談本である『始まっている未来』がそれです。この対話の中で、「限られた航空力を最も効率的に使って、日本を徹底的に破壊し焼き、できるだけ多数の殺人が実行できる作戦を採用した」米軍の様子を宇沢博士が語ります。これに内橋氏が次のように返します。
生命も人間も自然の営みも、全てを自分が所有・利用対象の「もの」とだけとして見る。全てを「数量化」し効率化を計算する「世界観」、これが地上世界の歴史を動かしていったのです。
ここには愛はありません。生命と愛は分けられません。全てを「もの」「数量・効率」としか見られないところに愛は存在しないのですが、これが“アメリカを中心とするNWO”の中身の本質部分です。
これを推進したのは地上世界ではロックフェラー家ですが、霊導したのはホワイト・ロッジの大師たちです。彼らは「愛だ。慈悲だ。」と説いていたはずなのですが…。