遠藤誉氏の冷静な解説 〜 BRICSはG7と比較してすでにGDPで上回り、今後も成長する / 国連加盟国の75%の国々はアメリカへの怒りを共有し、日本は残り15%の世界しか見ていない

 6/24時事ブログで、“BRICS諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の5カ国による通貨バスケットをベースにした国際基軸通貨を作るという問題が解決されつつある”ことを伝え、竹下氏による「今後、『対ロシア制裁』に加わっていない国が、BRICS諸国のこうした取り組みに支持を表明するのではないかと思います。」とのコメントがありました。
 果たして、イランとアルゼンチンがBRICS加盟を申請し、他にも加盟希望国としてトルコ、サウジ、メキシコ、中央アジアが、さらにBRICS客員参加国にASEAN(東南アジア諸国連合)、モンゴルの名前があります。すでにBRICS5カ国はG7陣営のGDPを超えていますが、今後の成長のポテンシャルはBRICSの方がはるかに高いと思われます。遠藤誉氏は「一部の人間が儲かる戦争ビジネスか、それとも人類全体の経済発展か。世界はその分岐点に立っている。日本政府はその分岐点が見えていない。」と、盲目的にロシアを敵視する岸田政権に警鐘を鳴らしておられました。
 6/15からロシアのサンクトペテルブルクで開催された国際経済フォーラムでは、NHKが閑古鳥を伝えたニュースとは裏腹に例年並みの盛況で、参加国「1割減」とされた内訳が、なんのことはない対露制裁をし、プーチンによって非友好国に指定された48の国々の中の13カ国だろうと遠藤誉氏が解説されていました。もちろん日本も招かれていません。このフォーラムで、ロシアは非西側諸国からなる「新世界G8」を提唱しました。GDP合計額を「旧世界G7」と比較すると「新世界G8」が24.4%上回っており、新旧の成長と衰退が鮮明です。また国連加盟国193カ国のうち対露制裁をしないのは145カ国、約75%の国々が「なぜアメリカだけは他国をいきなり攻撃しても許されるのか、どんなに残虐な形で他国の一般庶民を殺してもアメリカだけは非難されないのか」という怒りを共有していると、遠藤氏は冷静に述べています。「逆に言えば、人類の15%だけを世界と思っているのが日本なのだ。」とも。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)


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ロシアが「新世界G8」を提唱_日本人には見えてない世界
引用元)
(前略)
(中略)ロシア下院のヴォロディン議長は、ロシアに対し友好的な国による「新G8」を提唱している。(中略)要するに「アメリカが対露制裁などによって新G8結成のための条件を自ら作り出した」というもので、その新G8として「中国、インド、ロシア、インドネシア、ブラジル、トルコ、メキシコ、イラン」を挙げ、「日本を含む現在のG7の経済は、対露制裁の負荷(フィードバック)によって崩壊に瀕している」と主張している。
(中略)
たしかにヴォロディンが言うように、「新世界G8のGDP合計55,964.09(10億ドル)」は「旧世界G7の合計44,993.48(10億ドル)」を24.4%上回っている。
(中略)
トルコはNATO加盟国でありながら親露であり親中だ。
インドネシアも先般のG20関連の会議で「ロシアを排除せず」を貫いた。
イランは言うに及ばず、アメリカを中心として対露制裁を行った国々にはない「視点」を、非西側諸国は持っている。
国連加盟国は現在193ヵ国だが、193-48=145(ヵ国)は、対露制裁をしていないのだ。
この世界の約75%の国々の「視点」を日本は知っているだろうか?

(中略)
(中略)アメリカだけは何をやっても許される理不尽さを共有している国々が、人口数的に計算すれば、人類の約85%(84.82%)もいるという事実を日本人は知らない。見ようともしない。
逆に言えば、人類の15%だけを「世界」と思っているのが日本なのだ

それは必ず人類からしっぺ返しを受けることにつながるだろう。
(以下略)
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習近平が発したシグナル「BRICS陣営かG7陣営か」
引用元)
(前略)
(中略)「対露制裁をしていない非西側諸国」で、これを「BRICS陣営」に入れると、「BRICS陣営」は「人類の約85%」を占めることになる。
(中略)
「G7陣営」はアメリカのバイデン大統領が強烈に進めるNATOの強大化という「戦争ビジネス」で儲けようとしている陣営だと「BRICS陣営」には映るだろう。   
 それに対して、「BRICS陣営」は今から経済成長をする潜在力が高いので、労働人口が多いことは国力の一つになるし、また「戦争ビジネス」ではなく、「経済力の成長」で協力し一つになりたいと思っている
(中略)
では、その経済力において、「BRICS陣営」と「G7陣営」ではどのような比率になっているだろうか?
(中略)
●「G7陣営」(=対露制裁をしている国・地域)の合計は「43.7%」
●「BRICS陣営」(=対露制裁をしていない国)の合計は「56.3%」
と、「BRICS陣営」の方が勝っている
(中略)
今月26日からドイツで開催されるG7首脳会議にアルゼンチン、インド、インドネシア、セネガルおよび南アフリカを招待してBRICS陣営を切り崩そうとしている。
またその後に開催されるNATO首脳会議には日本と韓国の首脳を招聘している。
一部の人間が儲かる戦争ビジネスか、それとも人類全体の経済発展か
いま世界はその分岐点に立っている。日本政府にはその分岐点が見えてな

(以下略)
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配信元)

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