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ぴょんぴょんの「挑発するコソボ(9)」 ~アルバニア山奥の「黄色い家」
アルバニアの山奥にポツンとある「黄色い家」
もちろん。
衛星写真で一軒家を見つけて、尋ねていく番組だよね。
「日本各地の人里離れた場所に、なぜだかポツンと存在する一軒家。そこには、どんな人物が、どんな理由で暮らしているのか!?衛星写真だけを手がかりに、その地へと赴き、地元の方々からの情報をもとに、一軒家の実態を徹底調査しながら、人里離れた場所にいる人物の人生にも迫っていく。」(6ABC)
うちの両親が大ファンで、毎週録画して欠かさず見てるよ。
衛星写真で一軒家を見つけて、尋ねていく番組だよね。
「日本各地の人里離れた場所に、なぜだかポツンと存在する一軒家。そこには、どんな人物が、どんな理由で暮らしているのか!?衛星写真だけを手がかりに、その地へと赴き、地元の方々からの情報をもとに、一軒家の実態を徹底調査しながら、人里離れた場所にいる人物の人生にも迫っていく。」(6ABC)
うちの両親が大ファンで、毎週録画して欠かさず見てるよ。
だって、おもしろいよ。
「ポツンと一軒家」に住んでる人たちって、みんな、なんらの不自由はあっても、大自然に囲まれて自給自足の豊かな暮らしをしながら、人生をエンジョイしてて、見ててうらやましくなっちゃう。
きっと、戦争や飢饉があっても、生き残れるのはああゆう人たちなんだろうなあ。
「ポツンと一軒家」に住んでる人たちって、みんな、なんらの不自由はあっても、大自然に囲まれて自給自足の豊かな暮らしをしながら、人生をエンジョイしてて、見ててうらやましくなっちゃう。
きっと、戦争や飢饉があっても、生き残れるのはああゆう人たちなんだろうなあ。
ようやく読めた。
— Mitsuhiro TADA 多田光宏 (@tada_socio) May 6, 2023
世界観の分断とその背景を丹念に描きつつ、残されているわずかな希望と良心も示して、やはり読んでよかった。
売買臓器の摘出現場「黄色い家」には、自分ならぜったい行けない。アルバニア北部、昔も怖かったけど、いまも依然として怖い。
おすすめ。https://t.co/0z6naZ0qRY
コソボ解放軍KLA【アルバニア語の略称UCK】
Wikimedia_Commons[Public Domain]
コソボの歴代首相や大統領のほとんどが、KLAの元高級幹部だった
もともとKLAは、氏族の結束を武器に、麻薬、売春をやってる犯罪組織。コソボ紛争の後、KLAは国際機関、特にアメリカから流れてきた復興金で組織を強大にし、コソボで少数派となったセルビア人を捕虜として拉致、若くて元気な捕虜を選別して、十分に食わせて「黄色い家」に運び、医師が臓器を取り出して密輸する。
この組織の主なメンバーは、当時のコソボ共和国の首相ハシム・タチとその仲間で、彼らは、アメリカ政府と西側諸国の後ろ盾で勢力を拡張した。
(「コソボ 苦闘する親米国家」107p)
この組織の主なメンバーは、当時のコソボ共和国の首相ハシム・タチとその仲間で、彼らは、アメリカ政府と西側諸国の後ろ盾で勢力を拡張した。
(「コソボ 苦闘する親米国家」107p)
ビックリだろ?コソボの歴代首相や大統領のほとんどが、KLAの元高級幹部なんだよ。
たとえばハラディナイ。
KLAの軍事指導者で、戦争が終結した2004〜2005年にコソボの首相をしてた。
だがこいつは、戦争中にセルビア人、ロマ(ジプシー)、不服従のアルバニア人を虐待、殺害したことで、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷(ICTY)に訴追され、たった100日で首相を辞任。
そしてなぜか、裁判では無罪放免。
たとえばハラディナイ。
KLAの軍事指導者で、戦争が終結した2004〜2005年にコソボの首相をしてた。
だがこいつは、戦争中にセルビア人、ロマ(ジプシー)、不服従のアルバニア人を虐待、殺害したことで、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷(ICTY)に訴追され、たった100日で首相を辞任。
そしてなぜか、裁判では無罪放免。
ハラディナイ
Author:Foreign and Commonwealth Office[OGL1]
そうよ、法よりも血縁を重んじるアルバニア・マフィア。だが2017年、ハラディナイは再び首相に返り咲く。
しかし2019年、「セルビア人捕虜の臓器密売容疑」の事情聴取で、再びICTYに呼ばれ、それを拒否したため、またも首相を辞任せざるをえなくなった。
しかし2019年、「セルビア人捕虜の臓器密売容疑」の事情聴取で、再びICTYに呼ばれ、それを拒否したため、またも首相を辞任せざるをえなくなった。
お次はアギム・チェク。KLAの高級幹部で、2006〜2008年、コソボの首相をしてた。もうひとりハシム・タチ。
KLAの中核にいた人物で、2008〜2020年、コソボの首相と大統領を務めた。
こいつは現在、ICTYにて裁判中だ。
KLAの中核にいた人物で、2008〜2020年、コソボの首相と大統領を務めた。
こいつは現在、ICTYにて裁判中だ。
ベオグラードで公開された「コソボ白書 − 黄色い家」と題する映画
ところで、NATOによるセルビア空爆の始まった「3月24日」は、コソボでは祝日、セルビアでは追悼の日とされている。今年はその前夜の23日に、記念式典の一環として「Kosovo Dossier - The Yellow House ( コソボ白書 − 黄色い家 ) 」と題する映画が、ベオグラードで初公開された。
VKより
〈ドキュメンタリー「コソボ白書 ~ 黄色い家」。
セルビア・ラジオテレビと国防省が制作に携わった。
いわゆる「黄色い家」とは、アルバニアのブレル近郊にある、臓器摘出手術が行われた家のことである。
本作は「コソボ白書」シリーズの3作目で、これまでユーゴスラビア軍とアルバニア人武装勢力の衝突を描いた「Ninety-Eighth」、NATOの侵攻の理由となったラチャック村の軍事施設を描いた「ラチャック」が公開されている。
全作品セルビア語だが、ロシア語、英語、アルバニア語の字幕もある。〉
セルビア・ラジオテレビと国防省が制作に携わった。
いわゆる「黄色い家」とは、アルバニアのブレル近郊にある、臓器摘出手術が行われた家のことである。
本作は「コソボ白書」シリーズの3作目で、これまでユーゴスラビア軍とアルバニア人武装勢力の衝突を描いた「Ninety-Eighth」、NATOの侵攻の理由となったラチャック村の軍事施設を描いた「ラチャック」が公開されている。
全作品セルビア語だが、ロシア語、英語、アルバニア語の字幕もある。〉
(DeepL翻訳)
たしかにそうだが、作者のスラジャナ・ザリッチ氏はそんなつもりでこの映画を作ったんじゃない、セルビアを擁護するプロパガンダ映画じゃないと言っている。「すべての被害者が自分の正義を求め、すべての犯罪者が罰せられ、有罪にならなければならないと考えています。『黄色い家』の物語は、セルビア人個人が犯した犯罪を免罪符にするものではありません。」(SERBIA POST)
でも、身内に行方不明者がいるセルビア人は、どんな思いで見るだろう・・。作者は語る。
「この映画で、私は遺族の痛みを和らげることはできませんし、愛する人の遺骨を見つけることに貢献できないかもしれません。しかし、私にできることは、彼らや彼らの運命について語り、セルビアの人々が彼らを忘れないようにすることです。」(SERBIA POST)
「この映画で、私は遺族の痛みを和らげることはできませんし、愛する人の遺骨を見つけることに貢献できないかもしれません。しかし、私にできることは、彼らや彼らの運命について語り、セルビアの人々が彼らを忘れないようにすることです。」(SERBIA POST)
これに対して、セルビアのブチッチ大統領はなんと言ったか?「アルビン・クルティ( コソボの首相 ) は紛争を誘発することを望んでいる。
アルバニアの国民的英雄になるために、信じがたいほどの情熱で紛争を誘発したいと思っている。」(KOSOVO ONLINE)
アルバニアの国民的英雄になるために、信じがたいほどの情熱で紛争を誘発したいと思っている。」(KOSOVO ONLINE)
5月2日と5月15日にブリュッセルで行われたコソボとセルビアの対話
https://t.co/2YIuXBDCB8
— B92.net in English (@b92english) May 3, 2023
The media published the complete text of the CSM statute, which Kosovo Prime Minister Albin Kurti rejected last night during talks in Brussels.
〈コソボのアルビン・クルティ首相が昨夜、ブリュッセルでの会談で拒否したCSM規約の全文がメディアに掲載されました。〉
コソボ・セルビア人を守るための「セルビア人自治体共同体(Community of Serb Municipalities)」、略して「CSM」は決まらなかった。2013年の「ブリュッセル合意」で双方が合意したはずのCSMを、コソボはまったく実行に移す気がない。
コソボの憲法に沿わないとか、ボスニア紛争後に作られたセルビア人独立区「スルプスカ共和国」をコソボは望んでないとか・・グチグチ。
コソボの憲法に沿わないとか、ボスニア紛争後に作られたセルビア人独立区「スルプスカ共和国」をコソボは望んでないとか・・グチグチ。
さらに5月15日、同じくブリュッセルで、コソボ・セルビア人代表とコソボ政府の対話があったが、そこでも完全にはぐらかされた。コソボ政府代表「CSMって何ですか?」
コソボ・セルビア人代表「はあ? 今日、私たちをブリュッセルに呼んだのは何だったんだ?」(KOSOVO ONLINE)
コソボ・セルビア人代表「はあ? 今日、私たちをブリュッセルに呼んだのは何だったんだ?」(KOSOVO ONLINE)
だが、理性を保つにも限界がある。コソボさんは日常的に、特殊部隊を使ってコソボ・セルビア人をいじめてくる。
セルビア人を殺した犯人は刑務所に送られることなく、数日の自宅軟禁で釈放されている。
セルビア人居住区で、ほとんどのセルビア人が投票していないアルバニア人が市長になったり、セルビア人の土地を取り上げて、そこに警察基地を作ったり。
セルビア人を殺した犯人は刑務所に送られることなく、数日の自宅軟禁で釈放されている。
セルビア人居住区で、ほとんどのセルビア人が投票していないアルバニア人が市長になったり、セルビア人の土地を取り上げて、そこに警察基地を作ったり。
セルビアのヴチッチ大統領は言う。「私たちは過去に過ちを犯したが、あなた方は私たちから何も学んでいないだけでなく、私たちよりも荒っぽい方法で過ちを犯しているのではないかと心配している。」(KOSOVO ONLINE)
ヴチッチ大統領
Author:duma.gov.ru[CC BY]
「行方不明者に関する宣言」が採択された
コソボ紛争が終わって世界の目がコソボから離れた後、国際機関がコソボを見張ってるから安心・・じゃなかったんだ。あの後、少数派になったコソボ・セルビア人がどんな目にあっていたのか?
セルビア人以外の少数民族も、コソボ新政府に不服従のアルバニア人も合わせて、今なお3000人が行方不明のままだ。
セルビア人以外の少数民族も、コソボ新政府に不服従のアルバニア人も合わせて、今なお3000人が行方不明のままだ。
その通り!ヴチッチはこう言った。
「行方不明者に関する宣言」が採択されたことによって、「私たちは、仲間が埋葬されていると思われる場所の発掘に関して、あなた方が私たちの要求を満たすことを期待している」と。(b92)
「行方不明者に関する宣言」が採択されたことによって、「私たちは、仲間が埋葬されていると思われる場所の発掘に関して、あなた方が私たちの要求を満たすことを期待している」と。(b92)
カルラ・デル・ポンテ
Author:Rama[CC BY-SA]
だが、デル・ポンテは公平な目で、コソボ・セルビア人の拉致、誘拐事件の証言と証拠を集めた。彼女は「黄色い家」の存在を突き止めた。そして、それを実行したのがKLAであることも。2004年の捜査では、デル・ポンテ自身が「黄色い家」に出向き、室内の血痕と、手術で使われた薬物を見つけている。
(SERBIA POST)
(SERBIA POST)
しかし、デル・ポンテ率いるICTY検察も「ゴムの壁」に突き当たってしまう。本来調査に協力すべき、国際機関UNMIKやアルバニア検察局が捜査を妨害してくる。
アメリカはもちろん、「KLAの訴追については、米国以外のNATO加盟国(イギリス)もまた非協力であった」。(「コソボ 苦闘する親米国家」95p)
デル・ポンテの仕事を継いだ欧州議会のディック・マーティも、2010年発表した「コソボにおける非人道的行為と臓器密貿易」でこう言っている。
「衝撃だったのは、国際機関や西ヨーロッパ諸国、コソボ警察などは、この犯罪の事実を知っていたのに、政治的な判断から口を閉ざしていたことだ」。
(「コソボ 苦闘する親米国家」105p)
アメリカはもちろん、「KLAの訴追については、米国以外のNATO加盟国(イギリス)もまた非協力であった」。(「コソボ 苦闘する親米国家」95p)
デル・ポンテの仕事を継いだ欧州議会のディック・マーティも、2010年発表した「コソボにおける非人道的行為と臓器密貿易」でこう言っている。
「衝撃だったのは、国際機関や西ヨーロッパ諸国、コソボ警察などは、この犯罪の事実を知っていたのに、政治的な判断から口を閉ざしていたことだ」。
(「コソボ 苦闘する親米国家」105p)
Dick #Marty, the #Swiss senator who drafted the resolution against the #KLA said that the #Serbs wanted to kill him, so that the killing would appear to have been ordered by the President of #Kosovo, Hashim #Thaci. pic.twitter.com/GdZSOvZxmX
— Agim Musliu (@agim_musliu) April 29, 2023
ディック・マーティ氏
マーティの報告書によれば、一番お高い肝臓が15万7千ドル、人間一人分の臓器だと100万ドル、つまり1億円を超えるビジネスだよ。「しかも拉致によって、『原材料』は無料で入手できるのだ。」(「コソボ 苦闘する親米国家」105p)
まるで、アルバニア人のすべてが臓器売買をするKLAみたいだと聞こえる。臓器売買に真っ向から向き合って、批判しているアルバニア人もいる。
木村氏の「黄色い家」の取材も、アルバニア人の協力なしにできなかった。
現に、セルビア南部のコソボに近い地域では、今でもセルビア人とアルバニア人が助け合って生活している。
木村氏の「黄色い家」の取材も、アルバニア人の協力なしにできなかった。
現に、セルビア南部のコソボに近い地域では、今でもセルビア人とアルバニア人が助け合って生活している。
互いに一歩も譲らない状態が続いていますが、
こうならざるを得なかったと言うか、こうなるように仕掛けられたと言うか。
こんな意地悪を、コソボとセルビアだけでなく世界中に仕掛けた国に、
日本もがんじがらめに縛られて絞り取られているなんて、もお~ ムリ!