固定観念といえば、昨夜は帰宅が12時近くになったが、10時間後には、16日から始まるアースマンシップの合宿のための私の荷物を受け取りに、スタッフの方が来られるので、その荷造りをしなければならない。そこで少しだけ食べておこうと思って火を使った時、思いがけずかなりキツイ火傷をしてしまった。
— 甲野善紀 (@shouseikan) September 15, 2023
直前までガスの直火にかざしていたフォークを、考え事をしていて何気なく持とうとしてしまったのである。熱湯がかかったというような熱さではない。おそらく200度か、それ以上はあったと思う衝撃的な熱さだった。
— 甲野善紀 (@shouseikan) September 15, 2023
「ウワッ、やってしまった」と思ったが、16日からは山の中での合宿で、さまざまな作業や稽古などもやる予定なので、とにかく早く使えるようにしなければならない。
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直ぐに湯を沸かして熱めの風呂ぐらいの温度にした湯を湯呑の中に入れて、火傷した人差し指を漬ける。ひどくジンジンするが「今夜一晩で使えるようにしておかねば…」と思ったので、かなり熱めになるように差し湯して温度が下がらないようにして十数分耐えた。
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まあジンジンした痛みも薄らいできたので、湯呑に浸すのは止め、シャワーを浴びて汗を流したついでに、火傷した所にシャワーをかけると、まだ少し痛んだが何とかなりそうな気がしたので、もう湯に浸すのは止めにした。
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ただ、この火傷の対処法をした後、念のため打撲や火傷にも効果があるスキンクリームを厚めに塗って大きめのキズ絆創膏を貼っておいた。すると、荷造りをしていて2時間ほど経つと、指の火傷は殆ど気にならなくなり、今朝は押しても擦っても、ほぼ何でもなくなっていた(多少皮膚が白くなっていたが)。
— 甲野善紀 (@shouseikan) September 15, 2023
あの熱さでの火傷を、もし水で冷やしていたら、シッカリと水腫が出来、明日からの合宿で道具を使ったり、武術の技をかけるのに、手や衣服を掴んだりするのが大変やりにくいことになったと思う。
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あらためて、火傷の対処法を知っておいて良かったと思った。しかし、この「火傷は湯につけて温める」という、世間の常識と真逆の方法は、なかなか普及しない。
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まあ、感覚的に「ええーっ」となるからだろう。もう十数年この手当法を行なっている私でさえ、昨夜火傷した時にはあまりの熱さに思わず「冷やしたい」と思ったほどだった。それを思うと、一般の人達が「火傷した、すぐ湯に浸す」という反射が身につくのは、なかなか難しいのだろう。
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しかし、その効果は常識的火傷の対処法と天と地ほどの差がある。このことを記した唐の時代の漢方の本『備中千金用方』には「火傷をして冷やすと熱が奥に逃げて治りが遅くなる。これを熱すれば、はなはだ痛むが、その効果は神を見る如しだ」とあるのは嘘ではない。
— 甲野善紀 (@shouseikan) September 15, 2023
こちらのCOVID-19に関するスレッドは読んでおいた方がいいです。西洋医学の価値観がいかに歪んだものかを理解するには最適かも知れません。
「私の知友の野元浩二氏のように、昨年秋このCOVID-19に罹患し、一時は味覚も嗅覚も全くなくなり、体も大変だったようで、ホテルに隔離されていたが、解熱剤など飲まずに経過させ全快。そうすると、罹患前は高かった血圧は下がる、バイクで散々腰を酷使したため、麻痺していた右足の感覚は戻る。そして今年5月末に半年ぶりに会ったら白髪が黒くなり始めていた。つまりいたずらに感染を恐れず、ちゃんと罹れば体質改善にもなるのである。」とツイートしています。
私は若い頃に野口晴哉氏の著作をたくさん読んでいましたので、こうした東洋的な考え方の方が本当だと感じます。
先のスレッドで甲野善紀氏は、“本当にいい歳をした大人が、現在の感染対策の「馬鹿馬鹿しさでは済まない愚かさ、弊害」に気づかないというのは、いったい人間として何十年も生きてきて、学ぶべきほどのことは何も学んでいなかったと言えるのではないか”と言っているのですが、同感です。
冒頭の動画の43秒で甲野善紀氏は、「身体の感覚に導かれてくると、思ってもみない気付きがある」と言っています。以下のスレッドはこうした気付きの例ではありませんが、知っておいた方が良いものだと思います。やけどは温めた方が早く治るらしい。