ネタニヤフ首相の「UAE、サウジアラビア、ヨルダン、イスラエルを経由して、アジアをヨーロッパにつなぐ平和と繁栄の新たな回廊を建設する」という発言は、トランプ大統領の構想でもあった

竹下雅敏氏からの情報です。
 冒頭のANNニュースは良くまとまっていて、イスラエルのネタニヤフ政権の思惑がよく分かります。
 6分7秒のところで、“イスラエルは近年中東諸国との関係を改善させていました。大国サウジアラビアとの国交常化も間もなくとされていました”というナレーションが入り、続けてネタニヤフ首相の「私たちは近隣諸国との間の障壁を取り払うだけでなく、UAE(アラブ首長国連邦)、サウジアラビア、ヨルダン、イスラエルを経由して、アジアをヨーロッパにつなぐ平和と繁栄の新たな回廊を建設する」という発言を報じています。
 6分50秒のところでは、2020年9月15日に行われたイスラエル・UAE・バーレーンの国交正常化署名式の様子を映し出しています。イスラエルは、トランプ大統領の後押しでUAE及びバーレーンとの外交関係を樹立したわけですが、「トランプ外交が中東で行ったことは、対イラン強硬外交のために、アメリカ、イスラエル、サウジアラビア・UAE等湾岸諸国の連合を作り出すということ」でした。
 2020年11月23日の日本経済新聞『ネタニヤフ首相がサウジを極秘訪問か イスラエル報道』には、“イスラエルのメディアは23日、ネタニヤフ首相が22日にサウジアラビアを極秘に訪れ、ムハンマド皇太子と会談したと一斉に報じた。…会談にはサウジを訪れていたポンペオ米国務長官も加わったという。イスラエルは今夏以降、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、スーダンと相次いで国交正常化で合意した。仲介したトランプ米政権は他のアラブ諸国に同調を促している”とあります。
 先のネタニヤフ首相の「UAE、サウジアラビア、ヨルダン、イスラエルを経由して、アジアをヨーロッパにつなぐ平和と繁栄の新たな回廊を建設する」という発言は、トランプ大統領の構想でもあったことが分かります。
 さらにトランプ大統領(当時)のノルドストリームについての言動を見てみましょう。トランプ大統領は2019 年 12 月 20日に、ロシア産天然ガスをドイツに運ぶパイプライン建設プロジェクトの参加企業に制裁を科す法案に署名し、成立させています。
 そして、「トランプ政権下の2020年7月に国務長官のマイク・ポンペオはノルドストリーム2を止めるためにあらゆることを実行すると発言」したということです。
 要するにトランプの頭の中では、冒頭の動画の6分38秒のところでネタニヤフ首相が地図上に記した「UAE、サウジアラビア、ヨルダン、イスラエルを経由して、アジアをヨーロッパにつなぐ」というパイプラインが描かれていたということでしょう。
 “続きはこちらから”の櫻井ジャーナルの記事には、「2010年、イスラエル北部で推定埋蔵量約4500億立方メートルの大規模なガス田を発見した…このエネルギー資源をキプロス経由でヨーロッパへ運ぶという計画がある」ということです。
 このパイプライン構想で邪魔になるのはパレスチナの特にガザ地区でしょうね。ネタニヤフ首相が殲滅したいと考えるのは当然かもしれません。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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【報ステ】天井なき監獄での“異例デモ”と失われた後ろ盾が理由?ハマス大規模攻撃(2023年10月9日)
配信元)


(画像は動画の6分38秒のところ)


(画像は動画の6分55秒のところ)
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トランプ前米大統領、ノルドストリーム爆破についてバイデン政権の関与を仄めかす[海外の反応]
引用元)
バイデン政権の関与を示唆

米FOXの保守系人気キャスター「Tucker Carlson」氏との単独インタビューに応じたトランプ前米大統領は、「ノルドストリーム爆破の実行犯」について問われ「その問いには答えられない…すでに混乱に陥っている米国を、より困難な状況に陥らせたくない」等と語りつつ「少なくとも、ロシアではないことは確かだ」等と述べ、間接的ではあるものの「バイデン政権の関与」を仄めかした。

このインタビューにおいては、トランプ氏が大統領時、メルケル当時独首相に対して「ロシアにエネルギー依存することは、有事の際に問題となる」と、警告していたことなども明らかにしている。

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独ロ結ぶパイプライン建設、参加企業に制裁科す法案 トランプ氏が署名し成立
引用元)
ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が20日、ロシア産天然ガスをドイツに運ぶパイプライン建設プロジェクトの参加企業に対する制裁が盛り込まれた国防権限法(NDAA)に署名し、同法は成立した。

このプロジェクトは、ロシアからバルト海(Baltic Sea)の海底を通じてドイツに天然ガスを運ぶパイプラインを建設する「ノルドストリーム2(Nord Stream 2)」。欧州一の経済大国ドイツへのガス供給倍増が目標だ。だが米議会は、欧州同盟国に対するロシアの影響力を増大させるものだと危機感を募らせている。

2020会計年度の国防予算の大枠を定めたNDAAの一部に盛り込まれた制裁は、ノルドストリーム2およびロシアとトルコを結ぶパイプライン「トルコストリーム(TurkStrea)」建設の参加企業が対象。制裁の内容は、工事請負業者の資産凍結や米国ビザ(査証)取り消しなど。全容はまだ明らかにされておらず、60日以内に制裁対象企業と個人の名前が公表されるという。
(以下略)


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イスラエル沖の天然ガスをEUへ運ぶためにはガザが邪魔な西側の私的権力
引用元)
(前略)
ドナルド・トランプ政権下の2020年7月に国務長官のマイク・ポンペオはNS2を止めるためにあらゆることを実行すると発言、ジョー・バイデン政権になってからもそうした姿勢に変化はなく、2022年1月27日にビクトリア・ヌランド国務次官はロシアがウクライナを侵略したらNS2を止めると発言している。2月7日にはジョー・バイデン大統領がNS2を終わらせると主張し、アメリカはそうしたことができると記者に約束した。そして2022年9月26日から27日にかけての間にNS1とNS2が破壊された。
(中略)
2010年、イスラエル北部で推定埋蔵量約4500億立方メートルの大規模なガス田を発見したとノーブル・エナジーが発表した。
(中略)
このエネルギー資源をキプロス経由でヨーロッパへ運ぶという計画がある。



ノーブル・エナジーはヒラリー・クリントンに選挙資金を提供していた。そのヒラリーをジョージ・ソロスが操っていることは2016年に漏れた電子メールで明らかにされたが、そのソロスはロスチャイルド金融資本と結びついている。

イギリスのロスチャイルドを率いているジェイコブ・ロスチャイルドが戦略顧問として名を連ねている会社、ジェニー社はイスラエルが不法占拠しているシリア領のゴラン高原で石油開発を目論んでいることも知られている。

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