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ぴょんぴょんの「暴走するアルゼンチン」 ~新大統領ハビエル・ミレイ氏はどんな人?
「神」のお告げ通りに大統領になっちゃった??
う〜ん、じゃあ、ヒントを与えよう。白髪混じりのボサボサで、ついたあだ名が「ズラ(かつら)」。人前に出ると度を超えてクレイジーになるから、ついたあだ名が「クレイジー・ワン」。あるときは自身のヒーロー「アンキャップ将軍」にコスプレして登場、あるときはステージで歌って踊る「ロックスター」。(wiki)
アル・カポネ
Wikipedia[Public Domain]
中絶と安楽死に反対し、教育と医療の民営化を支持。予防接種の義務化に反対し、薬物の合法化と売春の合法化を支持している。(wiki)気候変動に懐疑的で、性教育を反家族の陰謀とみなし、銃器所有と人体臓器売買の合法化を望んでいる。(RT)
あるときは「タントラ・セックスのインストラクター」で、何度か「3P」に参加したと自慢する。(RT)
President-elect Javier Milei once appeared singing about the economic crisis of Argentina while dressed as General Ancap, his superhero alter ego. pic.twitter.com/mKBeECLm4c
— Crazy Ass Moments in LatAm Politics (@AssLatam) November 20, 2023
〈ハビエル・ミレイ次期大統領はかつて、スーパーヒーローの分身である「アンキャップ将軍」に扮し、アルゼンチンの経済危機を歌いながら登場した。(DeepL)〉
Argentinian President Javier Milei has a dog named Rothbard.
— Dave Benner, Nemesis of Neocons (@dbenner83) November 20, 2023
Enough said. pic.twitter.com/Ik9Ph5hFoI
こういうところが、若者に人気がある理由かもしれん。21歳の学生「正直、有頂天だよ。ミレイは変化を象徴している。マッサ(前大統領)だったら私たちに未来はなかった。私たちの未来は戻ってきた」 31歳のレストラン従業員 「ミレイは新しいもので、ちょっと未知数だし、ちょっと怖いけど、新しいページをめくる時なんだ」 20歳の学生「ミレイの言うことすべてに賛成したり、共感できるわけではないかもしれないけれど、彼は私たちの未来なんだ。」 (X)
Javier Milei and His five Cloned Dogs in Argentina’s Election. https://t.co/Y5giayvnB5
— Andrew Hazard (@AndrewOHazard) November 28, 2023
〈ハビエル・ミレイと5匹のクローン犬が、アルゼンチンの選挙に登場。(DeepL)〉
経済がズタボロで瀕死のアルゼンチン
「ブエノスアイレスの経済危機は、マウリシオ・マクリ前右派大統領(2015~2019年)が直接の原因であり、彼は厳しい再選挙の前に政治的信用を高めることを期待して国際通貨基金(IMF)から巨額の融資を受けたが、結局は敗れたことを前もって指摘しておく必要がある。この巨額で返済不可能な借金は、現職のアルベルト・フェルナンデス大統領の政権にも引き継がれ、ハイパーインフレの一因となった。」(RT)
マウリシオ・マクリ前右派大統領
Author:Casa Rosada photographers[CC BY]
そう、アルゼンチンは、BRICSに加わる6つの新規加盟国のひとつだった。フェルナンデス前大統領は、「BRICSへの参加はアルゼンチンにとって新しいシナリオを切り開くチャンス」と語った。(RT)すでに、中国との貿易は、米ドルではなく人民元でやり始めていたし、年が明けて1月1日には、めでたく正式加盟するはずだった・・が。(RT)
実際にミレイがやろうとしていること
ミレイは選挙戦で、BRICSに加盟しないと宣言していた。ミレイのお仲間も「アルゼンチンは1月1日にBRICSに加盟する予定はない」と言ってる。つまり、12月10日にミレイが大統領に就任したら、1月1日のBRICS加盟は消えるか、延期されるだろう。(RT)
ああ、ミレイはバリバリのイスラエル支持者だ。イスラエル軍への支持を「力強く表明」しているし、アルゼンチン大使館をテルアビブからエルサレムに移すと言ってる。ついでに言うと、ミレイはロシアよりウクライナを支持している。(RT)(RT)
だが、実際にミレイがやろうとしていることは、もっとヤバい。自らを「アナーコキャピタリズム(無政府・資本主義)」と称するミレイは、とんでもない政策を提案している。アルゼンチンの中央銀行を閉鎖し、米ドルを法定通貨として採用する、税金と公共支出を大幅に引き下げる、すべての国有企業を民営化または閉鎖する、保健省、教育省、環境省を廃止する。(RT)
その通り。「エクアドルやエルサルバドルがそうであったように、自国の通貨を放棄することは、アルゼンチンの金融政策がワシントンDCで書かれることを保証することになり、アルゼンチンは事実上アメリカの植民地になってしまう。」(RT)
ドル化に失敗したエルサルバドルのように、ビットコインを法定通貨にしたいんじゃないかとささやかれているが、ミレイは「WEFのヒト」だから、最悪、WEF(世界経済フォーラム)の推奨する、デジタル統一通貨の実験に使われるかもしれん。
「皆さん、盲目的に支持する人物には要注意です。盲目的にだれかを支持するのは気をつけましょう。経済学者から政治家に転身したハビエル・ミレイ次期大統領は、世界経済フォーラムのクラウス・シュワブ公認メンバーとして長年活躍してきたのです。」(Your NEWS)
だが実際は、ミレイの政党は議席が少なすぎて、どっかと連立を組まないと実現までの道のりは遠い(YouTube 7:29)。とは言っても、ヤツの政策提案には見過ごせない部分が多い。たとえば、「移行期間中の施設の軍事化」「営利目的の官民刑務所システムの構築」「収監規制の緩和」「受刑者の強制労働の実施」「未成年者の刑事責任年齢の引き下げ」「カメラと顔認識機能を完備した全国監視ネットワークの構築」。(RT)
日本もエライコッチャの状況なので、よその国のエライコッチャに首を突っ込む余裕などないのですが、そこから学ぶことがあれば、と思って取り上げました。