新オスマン主義と相容れない「大イスラエル計画」〜 アラブ諸国のバルカン化、イスラエルの中東全域支配、エルサレムを世界政府の首都とする「新世界秩序(NWO)」の実現のためにアメリカを利用するシオニスト、そのために用意されたトランプ

竹下雅敏氏からの情報です。
 トルコのテレビが「2025年のトルコの地図」について語っています。これにはアルメニア、ジョージア、ギリシャ、ブルガリア、キプロス、イラク北部、シリアなどの一部が含まれています。
 トルコのエルドアン(得る土案)大統領は領土拡大に意欲を示し、“トルコはトルコよりも大きいのです。国家として、私たちの視野を78万2000平方キロメートル(現在の領土)に限定することはできません。”と演説しています。エルドアンはシリアでの大成功に気を良くして、新オスマン主義の野望を隠そうともしていません。
 “続きはこちらから”の動画を見ると、リビアのカダフィー大佐(当時)は、“シリアとレバノンを地図から消し去ろうと躍起になっています。そして、イスラエルはトルコと国境を接するようになるのです。こんなことがあっていいのでしょうか?…彼らはアラブ諸国をバルカン化しようと、イスラエル人と連係しています。つまり、エジプト、シリアをバルカン半島のように細分化しようとしているのです。エジプトは、4つの国に分裂させようという地図かあります。シリアとホムスは小さな国々に。小さなレバノンは、共同体、国、行政府…ここにたくさんの小さな区画ができるでしょう。この地図は実在し、計画も文書化されています。”と言っていたことが分かります。
 シリアが倒された今、カダフィー大佐の「イスラエルはトルコと国境を接するようになるのです。」という予言は実現する可能性が高くなりました。しかし、トルコのテレビが報じた「2025年のトルコの地図」と「大イスラエル計画」は相容れません。
 シオニストは「アラブ諸国をバルカン化」し、イスラエルが中東全域を支配し、エルサレムが世界政府の首都となる「新世界秩序(NWO)」を実現するためにアメリカを利用しています。トランプはそのために用意された駒にすぎません。
 「大イスラエル計画」を実現するには、“イスラエルは大きな戦争を起こさなければならない。そしてそれを、あたかも自衛だけをしているかのように見せかけなければならない”のですが、この点で既に失敗していると言えるでしょう。
 しかし、世の中には完全に洗脳されたキリスト教福音派の信者がいますし、パレスチナのことに一切触れない盲目的なトランプ信者も沢山います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)




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「大イスラエル構想」と「オスマン帝国構想」は衝突するのか
引用元)
(前略)
イランの最高指導者であるアリ・ハメネイ師はシリアのバシャール・アル・アサド政権の崩壊について、アメリカとイスラエルの司令室で計画されたことに疑いの余地はないと12月11日に語っている。
(中略)
さまざまな人がアサド政権が簡単に崩壊した理由を分析しているが、いずれにしろ、ガザの住民を虐殺しているイスラエルと戦うヒズボラの兵站線がダメージを受けたことは間違いない。

そのイスラエル軍はシリア領内に対する大規模な空爆を実施、最初の数日で、450回以上の空爆を実施、さらに地上部隊を軍事侵攻させ、ダマスカスに迫っているようだが、アル・ジュラニはシリアからイスラエルを攻撃することを許さないと語り、ガザでの虐殺に触れない。
(中略)
アサド政権の打倒によってアル・カイダ系傭兵の役割は終了、西側の傀儡政権を樹立させようとしているのだろうが、その思惑通りに進むかどうかは不明だ。
(中略)
さらに、シリアという緩衝地帯の消滅により、今後、スンニ派とシーア派、あるいはトルコとイスラエルが直接衝突する可能性が高まると見られている。HTSが拠点にしていたイドリブには約3万人のウイグル人がいてトルコの軍事訓練を受け、今回のシリア攻撃でも重要な役割を果たしたと言われている。中国にとっても人ごとではない。

そこにアメリカをはじめとする欧米諸国の歴史的な欲望が加わり、混乱を予想する人もいる。中東がバルカン化して混乱することは好ましいとイギリスの支配層は考えていた。

イギリス/シオニストは「大イスラエル構想」、トルコは「オスマン帝国構想」を持っているとも言われているが、そうした構想が共存できるとは思えない。

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