提携した「みずむすびマネジメント」の出資構成

じゃあ、神谷の言った「外資に売った」は正しいのか?
「みやぎ型管理運営方式」では、20年の期限つきで、上水道、下水道、工業用水施設の「運営権」を、民間の運営会社に売却している。ここで気になるのは「民間の運営会社」だ。

それそれ、まさか外資じゃないだろな?
「民間の運営会社」に当たるのが、「みずむすびマネジメントみやぎ」と「みずむすびサービスみやぎ」の2社だね。

おむすび? みずむし?

みずむすび!

いや、なんで、2社?

県と直接契約したのが、「みずむすびマネジメント」。ここは、経営・技術企画・改築工事の発注を担当する。「みずむすびマネジメント」が、維持管理を依頼したのが「みずむすびサービス」。

ややこしいな。とにかく、気になるのはこいつらの出資者だ。

やっぱ、そこだよね。
県と契約を交わした「みずむすびマネジメント」の出資構成は、
筆頭株主は、国内企業「 メタウォーター」で出資比率 34.5%。2番めはフランス企業ヴェオリアの子会社、ヴェオリア・ジェネッツで出資比率 34.0%、その他、オリックス、日立製作所、宮城県の地元企業など。

出た! ヴェオリア!
「麻生太郎さんの娘、麻生彩子さんは、フランスの大手水道会社『ヴェオリア・ジェネッツ』の幹部であるフレデリック・デボンさんと結婚しています。」(
ヤフコメ【リンク切れ→
Wayback Machine】)

それ、有名な話。
「仏ヴェオリア社はロスチャイルド傘下ですが、日本の水道民営化に尽力している阿呆大魔神(麻生財務大臣)は、フランスのロスチャイルド家、アイゼンバーグ家の手下だと考えて良いことが分かります。」(
時事ブログ)

アイゼンバーグと言えばギャング。人相からして悪役そのもの。(
時事ブログ)

それにヴェオリアは、同じフランスの会社スエズ、
うんこ垂れ流しのテムズ・ウオーターとともに、世界三大水企業「ウォーター・バロン」に数えられている。

いや、現在の「ウォーター・バロン」は、1位ヴェオリア、2位スエズまでは同じだけど、3位はチャイナ・エナジーエンジニアリングという中国の会社になってる。(
YouTube 12:30)

やっぱ、テムズ・ウォーター、落ち目だな。
ヴェオリア・ジャパン、日本での事業実績(2023年)
・80ヵ所の浄水場を運転管理
・82ヵ所の下水処理場を運転管理
・
188の自治体から水道料金徴収業務を受託
・1,100件の漏水調査を受託
・100件以上の自治体向けEPC実績(過去5年間)
・140件以上の工場向けEPC実績(2006年~)
・17件の工場向け長期契約
注:EPC契約:太陽光発電の設計(Engineering)、調達(Procurement)、建設(Construction)を含んだ建設工事

とは言え「みずむすびマネジメント」の議決権株式の51%は、国内企業「メタウォーター」が保有している。

ということは、安心していいんだな。

実は当初、「みずむすびサービス」の出資比率が公表されなかったことで、宮城県議会で問題になったんだよ。
調査した議員によると、「みずむすびサービス」は、ヴェオリア・ジェネッツが51%の議決権を持っているらしい。(
YouTube 7:30〜)

なんだと!!

ただ、こういう記事もあるよ。「施設の運転管理にあたる『みずむすびサービスみやぎ』は外資系のヴェオリア・ジェネッツが議決権の51%を持つが、メタウォーターに株主総会での拒否権がある。」(
日本経済新聞)

意味わからん。2つの会社で目くらましされているような。

そうなんだ。会社が2つあることで、責任の所在もあいまいなんだよ。県と契約したのが「みずむすびマネジメント」で、そこが運営委託したのが「みずむすびサービス」。「みずむすびサービス」が何かしでかしても、独立した会社なので、「みずむすびマネジメント」に責任はない。ましてや県と直接契約してないので、県が責任を追求することもできない。

つまり、
「みずむすびサービス」が何か重大なポカをしても、ヴェオリアが51%の議決権で「問題なし」と判断したら「問題なし」で終わってしまう? もしかして、これが、2つの会社に分けた理由か?

そうかもしれない。他にこういう意見もあるよ。「これはあくまで憶測なんですけども、
(中略)...ヴェオリアと直接契約すると、これは『やっぱり外資に売った』みたいな、いちゃもんをつけられる可能性が高いので、それを回避するために、わざわざ、こんなわかりにくい契約方式を採用して、外資に売ったみたいな批判を回避しようとしたんじゃないか。」(
YouTube 8:28〜)

なるほど、文句を言われないためか?
宮城県の事情

でもね、
宮城県は30年以上、浄水場の運営は民間に委託してきたし、水道の運営権を売った自治体は他にもある。静岡県浜松市は下水道、熊本県は工業用水の「運営権」を民間に売却した。
ただ、上水道の「運営権」を売却したのは、宮城県が日本で唯一で初めて。

とんでもない先例を作っちまったな。

宮城県にも事情があるんだよ。人口減少で水の需要が減って、水道料金の値上げが避けられない。「運営権」を民間に売ってから2年後の
2024年も、水道代が高い都道府県ランキングで宮城県は第3位。全国平均より1000円くらい高いそうだ。(
YouTube 10:24〜)

1位はどこだ?
1位が青森県、2位が北海道。寒いところは水道管の凍結対策が必要なので、コストが高くなるのと、人口密度が低いと配管の効率が悪いので高くなってしまう。(
YouTube 10:35〜)

そういう所は、国が補助すべきだな。

そうだね。でも、宮城県の村井知事は、民間に運営させることで創意工夫が生まれ、維持費用や人件費も抑えられて、20年で337億円の事業費が削減できると考えている。(
河北新報)

甘いな。イギリスの水道会社は、創意工夫を投資に生かして大儲けして、利益は全て株主と幹部の懐に入れた。維持費用を抑えた結果、イギリス人はいまだにヴィクトリア時代の水道管で生活している。人件費を抑えたことで、多くがリストラされ、会社から技術者がいなくなった。

日本も確実にイギリスの後を追っている。
老朽化した水道管管理の解決策

これからの問題は、どうやって老朽化した水道管を維持管理するかだ。

大規模な災害もそうだね。水道管の維持管理と同じく、莫大な費用と労力がかかるよ。

宮城県にできるのかな? 民間会社は、大変な所だけ残して、おいしいとこだけさらった感じだな。

維持管理も災害復興も儲からないからね。

かと言って、水道管の維持管理まで民営化してたら、イギリスの二の舞になるぞ。

自治体も大変だね。能登の例を見ても、なかなか復旧しなかったし。

やる気を感じなかったな。
もしや! 時事ブログにあった「過疎地への配水はタンク車で」、究極、自治体はこれを目指しているのか?
消滅しそうな
過疎地の水道には費用をかけて補修などせず、人が住んでいる間だけタンク車で水を配送するという方針を厚労省が出してきました。全国には400もの消滅しかけた小規模集落があるそうです。また全国的に水道管の老朽化が進み、
どこの自治体も改修費用が負担になっているという背景があります。(
時事ブログ)

あ〜、自治体におカネさえあれば・・。

なに言ってんだ!
「
これの解決策は簡単で、"水道の補修費は全額国が出す。なので安心して補修をしてくれ"と政策を決めてしまえば、お金がないからもう水道は守れませんという問題から抜け出すことができる。」(
時事ブログ)
(高度成長期の)建設ラッシュを支えたのは間違いなく、建設国債とか財政投融資といった、税収以外の収入でやっていた。そうやって作ったインフラの更新費用も、同じ方法で調達するのが王道であろうと思う。(
YouTube 16:27〜)

ちゃんと答えはあるんだ。

あるのに、
やろうとする政治家がいないのよ。

グローバルのお先棒を担ぐ政治家は、いくらでもいるのにね。

ここに、その代表選手がおる。
2018年12月、水道法改正を強行採決させて、日本の水道民営化にエンジンをかけた安倍ぴょん政権。その前に、CSISで「民営化宣言」した安倍ぴょんの親戚麻生太郎。時事ブログで紹介された麻生太郎の会見動画を、もう一度、見てやろうじゃねえか。ちなみに右端にいるのが、
闇の支配者の日本担当エージェントマイケル・グリーン。
【水道民営化】麻生太郎副総理兼財務相が言及 2013年4月19日 G20財務相・中央銀行総裁会議 CSIS戦略国際問題研究所
麻生太郎:例えば今、日本で水道というものは、世界中ほとんどの国では、プライベートの会社が水道を運営しているが、日本では自治省以外ではこの水道を扱うことはできません。しかし水道の料金を回収する、99.99%というようなシステムを持っている国は、日本の水道会社以外にありませんけれども、この水道は全て国営もしくは市営・町営でできていて、こういったものを全て民営化します。(0:05〜)
Writer
ぴょんぴょん
1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
(クリニックは2014年11月末に閉院)
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)
神谷宗幣氏が、「水道を外資に売った」と非難した宮城県もそのひとつ。
水道料金の高さで全国1、2を争う宮城県は、これ以上水道料金を上げないため、上下水道・工業用水の施設を所有したまま、運営権だけを外資を含む企業グループに売る、官民連携、つまりコンセッション方式を選択しました。
これによって宮城県は、日本で初めて上水道の運営権を民間に売却した自治体となりました。
今後、同じような選択をする自治体が増えたらいやだなあ。