注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
(中略)
野党6党の幹事長・書記局長は国会内で会談し、政府に法案の提出見送りを求める方針で一致した。
(共同)
今の国会では裁量労働制のデータ不正に注目が集まっていますが、そもそも安倍政権が何故に裁量労働制を推進しているのか?
裁量労働制とは実際に働いた時間でなく、あらかじめ決められた労働時間に基づいて賃金を払う制度のことです。これだけ聞くと労働者が自由に労働時間を選択できるようになると思ってしまいますが、国会に提出された法案を見ると、理想とは真逆の超ブラック労働を推進する内容になっていました。
一度でも労働者と企業が合意をすれば、そのまま何十時間でも無賃金で労働を継続させることが可能となる仕組みが与党提案の働き方。
安倍政権は働き方改革関連法案として、その中に裁量労働制の拡大を盛り込んでいますが、同時に残業代ゼロ法案で知られている「高度プロフェッショナル制度」もセットになっているのです。
「高度プロフェッショナル制度」とは一定の条件を満たせば、残業代の支払義務等がなくなる制度で、これに裁量労働制が合わさることで現在の終身雇用制度は激変することになります。
他にも社員を自由に首にすることが出来る首切り自由化などもあり、これらの法案を全部セットにしたのが「働き方改革関連法案」の実態だと言えるでしょう。
安倍首相は年明けの施政方針演説で「非正規雇用という言葉を無くす!」と宣言していましたが、この法案の内容を理解することでその意味もジワジワと分かってくるかと思います。
裁量労働制を推進するために都合の良いデータを使った結果が今回のデータ不正騒動で、その裏には働き方改革を何が何でもゴリ押ししたい政府の意向があったということです。
国会中継を聞きながら思う。今からでも遅くないから、働き方改革という言い方をやめるべきなんだよな。どう考えても働かせ方改革なんだよ、これは。実態は裁量労働制と言う名の残業代固定制なんだから。しかも実質上、企業の労働監督責任が免除される、と言うおまけ付きの。
— ガイチ (@gaitifuji) February 20, 2018
(中略)日本で裁量労働制で働いていた経験から言うと、「定額働かせ放題」で間違いないです
— Hoshiko (@josico) February 21, 2018
(中略)・貧困家庭を減らします!
— 古川 (@furukawa1917) February 20, 2018
→貧困家庭と認定する基準の年収を下げます
・高齢化を解消します!
→高齢者の定義を65歳以上から70歳以上にします
・非正規という言葉をこの国から一掃します!
→裁量労働制を拡張して正規でも非正規でも全員同一賃金のかわりに残業代がなくなります
とんちかな?
労働者でさえ、裁量労働制の問題を対岸の火事と捉えている人々は多く存在するだろうけれども、安倍内閣は先日「最低賃金」で働く労働者でさえ裁量労働制の適用は可能と閣議決定したばかりだ。冗談抜きで、火は小さいうちに消さなければ本当に手遅れになる。これは日本で働く全ての労働者の問題だ。
— 異星人共済組合 (@Beriozka1917) February 20, 2018
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時事ブログでは、グローバリズムの本質とは、エリートがそれ以外の人々を奴隷にすることだと言ってきましたが、安倍政権の働き方改革関連法案の実態を見ると、「非正規雇用という言葉をなくす!」と宣言したあべぴょんの言葉通り、国民を奴隷にするための改革だというのが、よくわかると思います。TPPは、それを世界規模に推し進めるための手段です。
大手メディアは、完全に支配層の道具であるということを自覚しましょう。大手メディアはTPPの本質は全く報じません。大企業が不利益を被る報道も一切しません。なので、グローバリズムの問題点を指摘することもないわけです。
それなのに、テレビや新聞の情報を真に受けて、捏造された支持率と意図的に形成された世論に同調して、自分では何も考えていない、いわゆる「最低人」が、国民の奴隷化に拍車をかけていると言えるでしょう。
“続きはこちらから”以降では、“残業が60時間を超えるあたりから幸福度が増す”というデータが出ています。私がこうしたデータを見る場合、どうして右端が60時間で切れているのだろうと思います。残業時間が80時間、100時間、そしてそれ以上働いている人の幸福度は、どうして出ていないのだろう。このような調査結果を発表する、パーソナル総合研究所の意図は何だろうと思うのです。
ほとんど何も考えないで、ただ、“あぁ~~、あぁ~~”と言っている最低人は、まさかこのグラフを見て“オレも、もうちょっと残業したら幸福になれるかな”などと思うのではあるまいな、と思ったりします。