シベリアの寒村出身の高校生ナージャを主人公に撮影された新作ドキュメンタリー映画「モデル・ガール(原題:Девочка-Модель)」が公開された。The Daily Beast紙のアンナ・クラセン記者が報じた。ナージャのようにモデルとしてのキャリアアップを約束されて日本に渡ってくる少女はたくさんいる。クラセン記者はそんな少女たちが遭遇しうる危険性を列挙している。
最初の危険性は売春だ。モデル界にデビューするのは容易ではない。映画に登場したある少女は、モデルになろうとした挙句最後は体を売るはめに陥るケースが少なくないと語る。
「ナージャの摂取する食物の量は毎日厳重にチェックされる。これはヒップのサイズが1センチも大きくならないためだ」
雑誌出版社が欲しいのはやせ細ったティーンエイジャーの少女であるため、ナージャの体が少しでも女性らしくふっくらしはじめると契約はすぐに解消され、家に戻されてしまう。ナージャのようなモデルは何の宣伝に使われているかについては完全に無知な状態におかれ、毎号の雑誌から得られるモデル料も彼女たちの手には渡らない。
だが、憤慨したり要求をつきつけることはしてはならない。モデルたちはおとなしく、エージェントの言うことを聞かねばならない。少女たちに素行よく振舞わねばならないことをわからせるために、エージェントのチグランは他の少女たちの死体が置いてある場所へと彼女らを連れて行き、言うことを聞かないとどうなるかを知らしめる。
イバラの道にどんな困難が待ち受けていようと、アジアのショービジネスのスターになることを夢見て、日本へと渡ってくる少女たちの数は年々増え続けている。