[Sputnikほか]ロシアが西側のダブルスタンダードを警告他 / サウジアラビアのシリア侵略 : 第三次世界大戦を引き起こしかねないはったり

竹下雅敏氏からの情報です。
 メドヴェージェフ首相が、米国を中心とする国に対して、ダブルスタンダードを止めるように忠告しました。オバマ政権は、何とかしてロシアのダーイッシュ(IS)への空爆を止めさせようと必死です。ロシアに対して第三次大戦をちらつかせて、空爆を停止するよう脅しています。しかしロシアに脅しが効かないのは、これまでの経過で明らかなはず。
万一、アメリカと有志連合がシリアに地上部隊を派兵するという暴挙に及んだ場合どうなるかですが、“続きはこちらから”以降の記事をご覧下さい。アメリカの教授は、“イエメン介入同様、大して成功しない…サウド王家には、正統性など皆無で…阿呆が運営するお笑い草に過ぎない”と発言しています。正確だと思います。
彼らはこのままジリ貧となって敗北するより、一か八かで第三次大戦に持ち込むつもりだと思いますが、米軍がオバマ政権を事実上コントロールしている以上、不可能です。彼らの崩壊を加速するだけです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ロシア首相:世界情勢はドラマチックであり、統一された大欧州は存在しない
転載元より抜粋)
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世界情勢はドラマチックであり、統一された大欧州などというものは、これまでもなかったし、今も存在しない。13日、ロシアのメドヴェージェフ首相が、ミュンヘン安全保障会議で述べた。

「会議に出かける前にプーチン大統領と会った。そして、2007年に彼がここミュンヘンで行った演説を再検討した。このとき彼は、イデオロギー的ステレオタイプや国際関係におけるダブルスタンダードは国際関係における緊張緩和につながらないばかりか、それを強めるばかりであり、国際社会に残された重大な政治決定の余地は少くなるばかりである、と語っていた」とメドヴェージェフ首相。

こうした評価は悲観的に過ぎ、色合いが強調され過ぎていただろうか。いや、そうではない、とメドヴェージェフ首相。

「遺憾ながら、状況は今こそ深刻だ、と診断せざるを得ない。情勢の推移は2007年よりはるかにドラマチックになっている。統一された大欧州などというものは、これまでもなかったし、今も存在しない。我々含め、いずれの経済主体も、成長が非常に鈍い。中東・北アフリカ諸国の紛争は激化している。移民問題も破局的だ。EUとロシアの関係は台無しになった。ウクライナでは内戦が続いている」と首相は強調した。
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ケリー国務長官、ロシアおよびシリアのアサド大統領に対しシリア侵攻を示唆
転載元より抜粋)
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シリア政府、ロシア、イランが停戦合意を守らないなら、シリアに「地上軍を追加派兵」することになるかも知れない。テレビ「オリエント」のインタビューで、米国のケリー国務長官が述べた。

「もしシリアのアサド大統領が義務を履行せず、イランとロシアが約束通りそれを促さないなら、国際社会はただ手をこまねいて看過することはない」。インターファクスが伝えた。

国務省のトナー報道官は12日、米国はロシアがシリア反体制派への空爆を停止し、アサド大統領への支援を停止することを期待している、と述べた。

同日、国防総省のカーター長官は、サウジアラビアとUAEの特殊部隊がシリア反体制派を支援し、イスラム過激派への空爆を再開する、と述べた。
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メディア:サウジとトルコ、共同でシリア侵攻か
転載元より抜粋)
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トルコがサウジアラビアから戦闘機を調達しシリア国境付近のインジルリク空軍基地への配備を進めているとトルコ紙ミッリイェトがトルコのチャブシュオール外相の言葉を引用し伝えた。AFP通信によると、チャブシュオール外相はシリアにおける地上作戦の開始についても否定はしなかったという。ロシア国防省は2月上旬にはすでにこれについて警告を発していた。

サウジアラビアは今月5日に地上作戦の用意について言及している。その後、伝統的な同盟国であるアラブ首長国連邦やバーレーンなどがこれに同調する構えを見せた。

そして13日、ミュンヘンで開催された安全保障会議でチャブシュオール外相は「サウジアラビアがダーイシュ(IS、イスラム国)と闘う決定をしたと発表した。すでに軍用機や軍隊を派遣する用意もあるという。有志連合の会議が開かれる度に我々は、テロ集団ダーイシュと戦う上での、大規模で、成果を出すことをめざした戦略を策定する必要性を強調してきた。そのような戦略があるのならば、トルコとサウジアラビアは地上作戦を開始するだろう」と発言した。

インジルリク空軍基地はシリア国境付近の街、トルコのアダナから8キロメートルの地点にある。シリア政府は以前、この地上作戦の知らせを念頭にシリア領を侵害するいかなる外国軍も生きて帰ることはないだろうと発言した。
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サウジアラビアのシリア侵略 : 第三次世界大戦を引き起こしかねないはったり
転載元より抜粋)
Finian Cunningham
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サウジアラビア兵士 © Fahad Shadeed / Reuters


シリアに地上部隊を派兵するサウジアラビアの計画は単なる策略に過ぎないように見える。しかし、これはまさにアメリカ合州国とロシアを巻き込みかねない全面戦争を勃発させかねない無謀な軍事力による威嚇だ。

サウジアラビア支配者は、“テロに対して戦い”という口実でシリアを侵略すべく、総勢150,000人の軍隊を集めたと報じられている。

シリアのワリード・アル=ムアッリム外務大臣は断定的対応をして、そうした動きは侵略行為と見なされ、あらゆる侵略軍は“木の棺桶”で送り返されると述べた。

それにもかかわらず、アメリカのバラク・オバマ大統領は、シリアに介入するというサウジアラビアの計画を歓迎した。

既にサウジアラビア軍広報担当官は、もしアメリカが率いる連合が同意すれば、サウジアラビアは、介入を進める予定だと述べている。

カーターとバイデンは、もしジュネーブ和平交渉が決裂した場合、アメリカは自らの地上軍を大挙して派兵する用意があるとも述べた。

アメリカが率いる、シリアにおける外国軍による大規模侵略が実現途上にあることを意味するのだろうか?

しばし一歩離れて、実際には一体何が起きているのか評価してみよう。

先週失敗に至ったジュネーブ交渉は、戦争を解決するための本物のシリア内部のプロセスとは評価できないことはほぼ間違いなく、ワシントン・ポストは週末にこう報じて馬脚を現した。“オバマ政権は、外交では、これまでのところ無力で止められないように見える、シリアにおけるロシア爆撃によって、益々窮地に立たされる状況になっている。”

言い換えれば、主として、ケリーがしかけているジュネーブ和平交渉は、実際はロシアのウラジーミル・プーチン大統領が命じたロシアの猛烈な空爆作戦を止めることを狙ったものだ

止まらない、実際は強化されているロシア軍の作戦が、ワシントンとその同盟国を大いにろうばいさせているのだ。今や、ケリーが、ジュネーブ交渉を、政権転覆用の傭兵に対するロシア-シリア攻撃を止める手段として期待しているのは明らかなように見える。

要するに、これは、外国が支援するテロリスト代理軍が一息つける時間として機能するはずの停戦要求を受け入れさせるよう、シリアとロシアに圧力をかけることを狙ったはったりなのだ。

サウジアラビアがシリアで作戦遂行する能力を評価するには、サウジアラビア政権がアラブ地域の最貧国イエメンで、過去10か月にわたり、いかに打ちのめされているかを見るだけで十分だ。

アメリカ人教授、コリン・キャヴェルは筆者にこう語った。“サウジアラビアのシリア介入は、イエメン介入同様、大して成功しない。傭兵部隊は国外での戦争を決して成功裏に戦えないことを歴史が明らかに示しており、正気なサウジアラビア兵士で、サウジアラビア君主制を本当に支持しているものはいない。サウド王家には正当性など皆無で、ひたすら武力と操作に基づいており、アメリカとイギリスによって支えられていて、もしこれだけの大金がなければ、阿呆が運営するお笑い種に過ぎないことを、サウジアラビア内の全員が知っている。”

だから、本当の危機は、サウジアラビア支配者と、連中のアメリカ後援者が、現実からすっかり遊離してしまい、誤算して、シリアに侵攻することだ。

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