竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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安倍首相、新たな世界危機で世界を脅かす
転載元)
Sputnik 16/5/27
世界経済は規模においてリーマン・ブラザーズの破綻後に発生した2008年の危機に匹敵する新たな危機に直面するかもしれない。G7伊勢志摩サミットで26日、安倍首相が述べた。ロイターが報じた。
それによると、原料価格は2014年から55%減少、これはリーマン・ブラザーズの破綻前の状況に似ている。もうひとつの不穏な兆候は発展途上国の成長ペースが世界危機の期間よりもさらに低くなっていること。G7サミットでは景気後退に対処する方法を議論する必要がある、と安倍首相は述べた。
安倍首相のこの懸念はどの程度根拠のあることなのか。高等経済学院のアンドレイ・フェシュン氏がスプートニクの取材に答えた。
「私は、2008年の大規模な危機の再発、それによる世界経済への非常に深刻な影響という安倍首相の発言はまったく偶然的なものではないと考えている。日本は残念ながらデフレ状況が継続しており、よく広報されたアベノミクス計画のいわゆる「3本の矢」は、どこにも命中していない。デフレ状態からの出口についても将来的に明確な見通しはないままだ。この不確実性に、中国経済が加わった。その経済成長は大幅に鈍化した。北京は、当然のことながら、ドルに対する元の価値をわずかに減らすことにより、経済状況を良くしようとしている。しかし、これらの見通しは不明だ。これに欧州の状況が加わる。最近の政治的なイニシアティブでもEUの経済状況についての懸念は払拭されていない。世界経済は危険な状況にあるという首相の見立ては絶対的に正しい。ただ、彼が出口を示せるかどうかは別問題。おそらく無理だろう。したがって、この種の警告は正当だし意義もあるが、それが状況を改善することは期待しにくい」
この関連でロシアと日本の経済関係およびソチ会談を考えるのは論理的なことである、とフェシュン氏。
「安倍首相とプーチン大統領の会談、そこにおける全く予想外だった8部門の経済協力提案は、グローバルおよび日本国内的な経済問題の全体像に合致する。私は、東京はロシアとの関係改善のためならいかなるわらをもつかむ状態だと思う。日本側は、経済が本当に悪くなったときのための最低限の保証を得たいとの考えだろう。しかし、ロシアとの関係推進は、非常に残念だが、日本にとって優先事項ではない。それは依然として政治情勢に左右されるのだ。そして、仮に日ロ関係があまりにもアクティブに成長する場合は、日ロの接近を懸念する米国がその重大な発言権を行使し、それが日本の立場に大きな影響を与えるのだ。」
それによると、原料価格は2014年から55%減少、これはリーマン・ブラザーズの破綻前の状況に似ている。もうひとつの不穏な兆候は発展途上国の成長ペースが世界危機の期間よりもさらに低くなっていること。G7サミットでは景気後退に対処する方法を議論する必要がある、と安倍首相は述べた。
安倍首相のこの懸念はどの程度根拠のあることなのか。高等経済学院のアンドレイ・フェシュン氏がスプートニクの取材に答えた。
「私は、2008年の大規模な危機の再発、それによる世界経済への非常に深刻な影響という安倍首相の発言はまったく偶然的なものではないと考えている。日本は残念ながらデフレ状況が継続しており、よく広報されたアベノミクス計画のいわゆる「3本の矢」は、どこにも命中していない。デフレ状態からの出口についても将来的に明確な見通しはないままだ。この不確実性に、中国経済が加わった。その経済成長は大幅に鈍化した。北京は、当然のことながら、ドルに対する元の価値をわずかに減らすことにより、経済状況を良くしようとしている。しかし、これらの見通しは不明だ。これに欧州の状況が加わる。最近の政治的なイニシアティブでもEUの経済状況についての懸念は払拭されていない。世界経済は危険な状況にあるという首相の見立ては絶対的に正しい。ただ、彼が出口を示せるかどうかは別問題。おそらく無理だろう。したがって、この種の警告は正当だし意義もあるが、それが状況を改善することは期待しにくい」
この関連でロシアと日本の経済関係およびソチ会談を考えるのは論理的なことである、とフェシュン氏。
「安倍首相とプーチン大統領の会談、そこにおける全く予想外だった8部門の経済協力提案は、グローバルおよび日本国内的な経済問題の全体像に合致する。私は、東京はロシアとの関係改善のためならいかなるわらをもつかむ状態だと思う。日本側は、経済が本当に悪くなったときのための最低限の保証を得たいとの考えだろう。しかし、ロシアとの関係推進は、非常に残念だが、日本にとって優先事項ではない。それは依然として政治情勢に左右されるのだ。そして、仮に日ロ関係があまりにもアクティブに成長する場合は、日ロの接近を懸念する米国がその重大な発言権を行使し、それが日本の立場に大きな影響を与えるのだ。」
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配信元)
ベネズエラでは食料が足りなくなり、略奪が広がっているhttps://t.co/9hbZEkC6K8
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月27日
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Exclusive: Graphic video shows Venezuelans looting, eating garbage
配信元)
YouTube 16/5/26
(編注:「ベネズエラ国民が略奪を行い、生ごみで飢えをしのいでいる映像」という要旨のタイトルです)
政府関係者はもちろん、市場関係者でも、世界情勢に対する正しい認識を持っている人はほとんど居ません。まして、将来どういう方向に向かっているのか、そしてそのために、背後でどのような努力がなされているのかを理解している人はほとんど居ないのです。
ですから、市場で取引をしているトレーダーでさえ、崩壊が起こった後でなければ、自分たちがそうした危機に直面していたことを知ることはないのです。リーマンショックが起こった時、一体どれくらいの人たちがこの危機が迫っていたことを認識していたでしょう。
安倍首相は、まったくもって先が見えていないにも関わらず、政権を維持したいがために消費税増税の再延期の言い訳としてこのような発言をしたわけですが、“結果として彼の警告は正しかった”ということになります。
安倍首相が、“結果として嘘を言わなかった稀有な例”として、記憶に留められるべき一言ではないでしょうか。
世界経済の危機的状況は、ベネズエラを見てもわかります。ベネズエラでは、動画のような混乱状態が起こっています。こうした危機的状況は、ベネズエラだけではなく、石油大国においては共通して見られることです。現在、石油価格が1バレル50ドルを下回っており、石油によって財政を維持して来た国々は、公共支出を削減せざるを得なくなり、国民の不満が噴出し、暴動が起きかねません。こうした国々が恐れていることは、国民の暴動から国家の崩壊へと至ることです。
暴動は、フランスでも起こっています。労働法改革法案によって、企業による人材の解雇を容易にする法案に対して、労働組合によるストライキが全土に影響を及ぼし、若者たちが警察と衝突、負傷者が続出しています。フランス人はどうやら日本人とは相当に異なるらしく、オランド大統領が戒厳令を敷きたがる理由がよくわかります。こうした国民の不満は、経済の停滞から来ていると考えるのが自然だと思います。ドイツ銀行の危機的状況は、すでにお伝えしました。
これらのことを見ただけでも、安倍首相の発言は正しいということがわかります。