里山社屋主義(16) 基礎パッキンがパッキ〜ン?[前編]

基礎パッキンがパッキ〜ン?[前編]
土台敷きに関連して、基礎パッキンの話です。

「基礎パッキン」とは一体何かといいますと…次の写真をご覧ください。

画像の引用元:基礎パッキン製造元であるJOTO社のホームページより

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基礎(下)と土台(上)との間に黒い部材が入っていますね。これがあると何が良いのか? 逆に、基礎と土台がピッタリくっつくと何が悪いのでしょう。

  • 基礎のコンクリートは水を吸うので、土台を湿らせてしまう。
  • 通常の基礎は床下の周りをほとんど囲ってしまうので、床下の空気がよどみ湿気がこもりやすくなる。

という問題があります。すると木が腐朽しやすくなるわけです。

そのため、このような部材を間に入れて通気を良くするという発想です。現代の住宅では広く普及していますが、昔は根子(ねこ)といって堅い木や切石を入れて同じことをしていたそうです。

今はプラスチック技術のお陰で、根子に代わり基礎パッキンという便利なものが使われるようになりました。コストも安く、14坪の建物全体に敷いても1〜2万円程度しかかかりません。



しかし待てよ、このような製品は一体何年保つのか? メーカーは半永久的、実績としては40年あり劣化の事例は無しといいます。また、プラスチックだと思われていますが、正確にはメーカーによれば炭酸カルシウムと樹脂の複合物。「半分以上は炭酸カルシウムでこれを特殊な技術で固形化したもの。いわば人造石の範疇に入る。(参考文献:Joto キソパッキン 複合素材の将来(寿命)予測についてをもとに筆者要約)」とのことです。

後はメーカーの主張を信じるかどうかという判断になりますが、見方によればせいぜい樹脂で固めた人工物。万が一にも50年を過ぎたあたりでパッキ〜ンとなっては…という不安がよぎります。

そこで今回私たちが採用を"検討"したのは、天然素材である「御影石」の基礎パッキンです。

画像の引用元:御影石基礎パッキンの販売元石川木材のホームページより
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御影石は700年もの間風化しないそうです。参考記事 これなら確実だろうと判断しました。ちなみに竹下氏のログハウスは、タダで手に入れた御影石の端材を自分で切って入れたそうです。

販売元からサンプルも取り寄せて現物を確認し、採用しよう!ということになりました。しかし、大工さんに話を持っていったところ…次回へ続きます。

(スタッフ・白井薫)

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