アレッポのテロリストの兵器庫で大量のアメリカ製兵器 / シリア紛争に訪れなかった西側メディアは一体どうして紛争に「光を当て」られたのか? / アレッポの解放:一つのターニングポイント

 1つ目のツイートは、シリア軍がアレッポのテロリストの兵器庫で発見した大量のアメリカ製兵器です。今後、エルドアン大統領が握っている「証拠」も暴露されて、真相がよりはっきりしてくると思われます。西側メディアに追随するしかない"日本のメディアも「知らなかった」では済まされません"とあります。
 "続きはここから"以降の記事で、ボリビアの女優カーラ・オルティスさんが、西側諸国のメディアの矛盾についてスプートニクに語っています。「アレッポ東部を囲むシリア戦争の6つの前線全てに私は訪れましたが、ロシア・トゥデイ(RT)以外は誰も見たことがありません。」と述べ、 西側メディアがどこから取材を取っているのか不信感を露わにしています。
 最後の記事は、シリアについて分かりやすくまとめられています。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)

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日本では報道されない大ニュース、「米がISISを支援」、トルコ大統領が指摘
転載元)
 私も海外ニュースで知りましたが、エルドガン・トルコ大統領は、はっきりとアメリカとISISなど武装勢力がつながっていることを指摘し、それまで半信半疑だった人々を驚かせています。

(中略) 
英紙Sunは「私には確固とした証拠がある」との見出しで彼の発言を大きく伝えているし、多くの動画もアップされていて、日本のメディアも「知らなかった」では済まされません。

https://www.thesun.co.uk/news/2484782/turkeys-president-tayyip-erdogan-claims-us-led-coalition-forces-have-supported-isis/

 つまり、世界の政治体制は急速に変化しつつあるのです。これも「トランプ戦勝」と「アレッポ解放」の余波ですが、いずれこの波は日本にも押し寄せてくるでしょう。

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アレッポでアメリカ製武器発見
転載元)
(前略) 

エルドガンの指摘を裏付けるように、解放されたばかりのシリアのアレッポで、アメリカがISISに提供した武器が発見されています。

シリア・アレッポで、アメリカ製兵器を発見 
2016.12.30 
http://parstoday.com/ja/news/middle_east-i23674
情報筋が、シリア北部アレッポにあるテロリストの兵器庫で、アメリカ製の兵器が発見されたことを明らかにしました。ロシアの新聞によりますと、シリアの治安筋は、「シリア軍がアレッポで数百万ドルの価値のあるアメリカ製の兵器を含む複数の兵器を発見した」と発表しました。シリア軍は12月22日、アレッポのテロリストからの完全な奪還を表明しました。

(中略) 

こうした中、ロシア外務省は声明の中で、「シリアの首都ダマスカスにあるロシア大使館は28日水曜夜、迫撃砲の攻撃を受けた」と発表しました。

(以下略) 

 ロシア大使館まで砲撃されていたとは・・・ロシア大使暗殺や、ロシアの航空機撃墜と合わせて考えると、やはり米NATO連合軍の意を受けた現地のISISが攻撃しているのでしょう。なおこの手の情報は、だいたいロシアの情報サイト、RTから取ることが多いのですが、これはイランの情報サイト、Parstodayから。このサイトは「マスメディアが書かない情報を発信する」と、事実を簡潔に伝えているのでお勧めです。特に、日本マスゴミの中東報道はウソが多いので、定期的にチェックするといいでしょう。

(以下略) 


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シリア紛争に訪れなかった西側メディアは一体どうして紛争に「光を当て」られたのか?
転載元)
ボリビアの女優、カーラ・オルティスさんは2016年3月から定期的にシリアを訪れている。オルティスさんは、シリア人とはどんな人々で、シリア紛争啓蒙における西側諸国のメディアの矛盾についてスプートニクに語った。 

オルティスさんが訪れたことがあるのは、政府の保護下にある地区と解放された地域、そして武装勢力の掌握下にある幾つかのテリトリー。ある訪問でオルティスさんはアレッポ解放に居合わせた。

「アレッポでは30秒毎に爆発が聞こえます。そう、常に。ここに来た外国人は、このような状況下で暮らす6年をまともな生活と呼ぶことは無理だとはっきりと認識します。」

オルティスさんは、闘いが起きている場所で西側メディアの記者を見たことがないと認めた。

「アレッポ東部を囲むシリア戦争の6つの前線全てに私は訪れましたが、ロシア・トゥデイ(RT)以外は誰も見たことがありません。」

オルティスさんには、どうして影響力のある西側のメディアが、紛争の間に現場にいずにして紛争に「光を当て」られたのかが理解できない。「私は銃撃戦のさなかにいたので、そのことを語ることができますが、彼らはどこから取材を取っているんでしょうか?」とオルティスさんは不信感を露わにする。

海外メディアはシリア人のイメージもまた歪曲している。「シリア人は平和な人々です。シリア人と知り合った時にまず起こることは、彼らの土地がこのような状態にあることに対しての彼らの謝罪です。彼らが唯一望むものは、平和です。」

先に英国の女性ジャーナリストが、アレッポの本当の情勢を語ったと伝えられた。

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転載元)
<童子丸開(どうじまるあきら):スペイン・バルセロナ在住> 

アレッポの解放:一つのターニングポイント

ロシアとイラン、ヒスボラーに支援されたシリア政府軍によって解放されたシリア第2の都市アレッポは、果たして「21世紀のスターリングラード」となるのだろうか。20世紀のスターリングラードを攻撃したのはナチス・ドイツだけだった。しかしいま、大蛇が獲物を絞め殺そうとするようにシリアを攻撃しているのは、史上最大の諜報力と軍事力、経済力、そして何よりも巨大なプロパガンダ能力を持つアメリカ合衆国と、そのNATOの眷属国家群、そして資金にあふれかえるサウド家と湾岸諸国である。その大敵に重大な打撃を与えたとはいえ、楽観的な見方はできない。しかし一つのターニングポイントとなったことに間違いはあるまい。

(中略) 

シリアでの戦争は純然たる帝国主義侵略戦争だ。NATO諸国政府とプロパガンダ機関(マスコミ、左右の知識人の群れ)は、自国民に対してその正体を隠すために「内戦」であるかのような粉飾を施しているが、米欧諸国は自国民から巻き上げた富を怪しげな疑似イスラム教に洗脳された者たちにつぎ込み、ふんだんに武器と物資を与え報機関員や軍事顧問による戦術を施して、トルコと湾岸諸国の全面協力の下で、史上最強最大の傭兵軍団に仕立て上げてきた。

アルカイダとその変化形ISIS(IS、ISIL、イスラム国、Daeshとも呼ばれる)、およびその周辺のならず者集団(ナイジェリアのボコ・ハラム等)のことだ。シリアでは目くらましのためにISIS以外の者たちが「穏健派」と呼ばれている。

NATO勢力は、リビアではロシアのメドベジェフ政権の黙認の下で首尾よく政権を潰しカダフィ大佐を殺害した。しかしシリアではこの作戦が頓挫しつつあるばかりでなく、そのまやかしの侵略の正体が米欧諸国民にも徐々に意識されつつある。

よほどそれに苛立っているらしく、アメリカやヨーロッパの政府とメディアは、主戦論にとって不都合なあらゆる出来事の裏にロシア=プーチンの姿を見せる、漫画チックなまでのトンデモ陰謀論をばら撒きつつある。さらに主要メディアとソーシャルネットの一部を使い、哀れな市民や子供たちの映像を最大限に利用して侵略戦争の正当化に余念がない。

(中略) 

現在、米欧の支配勢力はNATOの侵略戦争の正体を明らかにしようとする情報を「偽ニュース」として、自国内での言論封殺を断行しようとしている。(中略)… 

もうひとつ奇妙なことだが、つい20数年前まではヨーロッパでNATOへの反対を叫ぶとまず間違いなく「極左危険分子」とみなされていたのが、今ではフランス国民戦線のような「極右危険分子」とされる。あるいはファシズムにつながる「ポピュリズム」と言われる。そう言っているのが、対外的に侵略戦争を推進し対内的に偽情報と警察力で批判勢力を封じ込める紛れもないファシストどもなのである。

おそらく歴史観が修正されなければならないのだろう。世界中の歴史教科書の「第二次世界大戦」の項目に登場して「全体主義を打ち破った」とされる「民主主義・自由主義」勢力は、いま、ナチス・ドイツの何倍も邪悪で強力なファシズムとして我々の目の前にその醜い危険な姿を現しつつある。歴史の名を借りた巨大詐欺は、いつかはその正体を暴かれ罰せられなければなるまい。

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