日本でほとんど知られていない「汚れた電気 (Dirty Electricity – 家庭内電源の高周波汚染) 」問題 〜 スマートメーター、ソーラーパネルも関係が

 シャンティ・フーラスタッフの「るぱぱ」こと、白井さん(代表)が、日本ではほとんど知られていない「汚れた電気 (Dirty Electricity)」について、記事にしてくださっています。翻訳者のYutikaさんにもご尽力いただきました。
 記事を読んでみて、「汚れた電気」とは、電気製品が起こす不整脈のようなものかな…と感じました。不整脈もたまに起こる程度であれば、問題ないと思いますが、常時それが起こるようになると影響も大きいと思います。スマートメーター、電球型蛍光灯、LED、…中でもソーラーパネルのインバーターは「汚れた電気」の巨大な発生源となるようです。そして、その「汚れた電気」が、そこで生活する人間の体内に流れてきて、甚大な影響を与えているようなのです。
 次回は、「汚れた電気」のために、甲状腺癌の発生率が13倍になったというカリフォルニアの学校の事例を取り上げる予定です。
(編集長)
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日本でほとんど知られていない「汚れた電気 (Dirty Electricity) 」問題(家庭内電源の高周波汚染)
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画像の出典:Wikimedia [CC BY-SA] & pixabay [CC0]


最初にお知らせ

国家主導で日本全国でスマートメーターへの入れ替えが進んでいます。いくら電磁波を避けた生活環境を選んでも、これが完了すればどこに住もうと否応なく24時間電磁波に晒されることになります。アナログメーターの存続を望む会さんが全国の八電力に公開質問状を送る予定で連署してくれる方を募集(2月28日締切)しています。ぜひご協力ください。


スマートメーターに関する資料を読みあさっていたところ、気になる情報が見つかりました。

引用:がうす通信第116号(2012/8/15) 米国環境医学会 スマートメーター設置に関して緊急な警告を求める 電気、ガス、水道の使用データを送信するスマートメーターは(中略)... 「汚れた電気(Dirty electricity)」(キロヘルツ周波数の典型的な高周波の電磁波干渉)の大きな源となる。

これは米国環境医学会(American Academy of Environmental Medicine)が、アメリカで進むスマートメーターの設置に対して2012年に発した警告のプレスリリースの中の一文です。

このプレスリリースはスマートメーターが放つ高周波電磁波について警告しています。しかしその高周波とは別の「汚れた電気(Dirty electricity)」という聞き慣れない言葉が出てきます。

電磁波について少し詳しく調べた人にとっては、電磁波には

①磁場(発生源:あらゆる電化製品)
②電界(発生源:交流電源)
③高周波(発生源:携帯電話や基地局、無線LAN、スマートメーター)

の3種類があることはほぼ常識なのですが、汚れた電気というのは初耳でした。実際、日本国内をこの言葉で検索してもほとんど情報が出てきません。

今回はこの「汚れた電気」(「Dirty Electricity」その略の「DE」は同じ意味)についていくつかのサイトにある断片的な情報を紹介したいと思います。

アカデミーや公的機関も注目しているらしい「汚れた電気」問題

もう少し、先の引用箇所を読んでみましょう:


引用:同上 実際、科学者たちの中には、米国人疫学者のサム・ミルハムのように、スマートメーターによる健康被害の多くは、スマートメーターを動かすスイッチのための電気供給によってもたらされる「汚れた電気」によるものであろうと言う人もいる。家の配電線を通る「汚れた電気」を減らすフィルターを設置することによって電磁波過敏症の症状が和らぐと言う人がいる(中略)...

オーストリアのザルツブルグ州公衆健康省は、今後、ほとんどすべての電気ワイヤや器具が有線のスマートメーターによってキロヘルツ単位の「汚れた電気」を放出することになった場合の市民の潜在的な健康リスクへの懸念を強めている。

何と、スマートメーターによって、家庭内に供給される電気が汚染されており、それが健康被害をもたらしているというのです。

少し調べると、この「汚れた電気(Dirty Electricity, DE)」の測定器やフィルターを販売している会社が幾つか見つかります。最初に疑われるのは、これはそうした企業だけが言っていることなのか、それとも科学者達も注目している問題なのかということです。

しかし米国環境医学会というちゃんとしたところが出している上の引用文章を見る限りは、また加えて、文中に出てくるザルツブルグといえば電磁波の基準値勧告ザルツブルグ基準を出したことで有名な町ですが、そこの公衆健康省が懸念をしているというのですから、科学者も注目している問題と見て良いのではないでしょうか。

蛍光灯とLEDの影響、カリフォルニアの学校での癌発生事件


数少ない日本国内の情報を探してみると、2つのページで、このキーワードに触れてくれているところがありました。

まず最初のページです:

引用:2015/12/23 LEDの毒性 - 雲の上はいつも青空 動画では、普通の白熱電球、電球型蛍光灯、LED電球の、電磁波を測っています。電球型蛍光灯は、ズバ抜けて高く、LED電球もけっこう高いです。Dirty electricity(汚い電気)=Electric Magnetic Polution(電磁汚染)と言っています。

文中の動画」では、DEの測定器とみられる機械で、蛍光灯とLEDによる電気の汚染を確認しています。


引用:上リンクの動画
20170222-143920

LEDライトを点けると、



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コンセントケーブルに666mVのDEが確認される



さらに次のサイト、


引用:電磁波対策 - the new family member Dirty Electricityというのは屋内配線に混じった高周波のノイズを指します。
これは日本では全く知られていませんが一番体に悪いです。
例えば、カルフォルニアのある学校ではこのDirty Electricityが強かったのですが甲状腺癌が13倍、しかも癌の成長スピードは3.3倍でした。
(中略)...
長時間過ごす可能性のある場所ではDirty Electricityを取り除く機器をコンセントに取り付けることをお願いすると思います。

カリフォルニアの学校でDEのために「甲状腺癌が13倍」…これはすごい事態になっています。翻訳者の方が情報源であるニュース動画を探し当ててくれましたので、次回以降では、翻訳者の方による、この動画を取り上げる記事をお届けします。(2017/4/17追記:この記事にあたる「 電気汚染:ある中学校での癌の集団発生」が公開されました。)

DEについてのさまざまな情報源から概略を知る


こうした断片的な情報では全体が見えませんので、概略を知りましょう。「汚れた電気」の測定器やフィルターを販売している会社のページの中のQ&A部分がよくまとまっていそうでしたので、どのようなことが書いてあるか翻訳者の方にさらっと読んで情報を取り出していただきました。

まずすべき事:
サイトの商品でDEの値を測定する。(家電製品のプラグをコンセントから全て抜いて、電力会社から供給されている電気が既にDE状態なのかを測る。次に家電を一個一個コンセントに繋いではスイッチを点け、どれがDEが多いのかを逐一測る。めっちゃ原始的。)

対策:
家電が原因なら、サイト推奨の電源タップを購入。電力会社の供給する電気が原因なら、壁のコンセントにサイト推奨の機械を差し込む。(あとは夜は、家電のスイッチをオフにするんじゃなく、プラグ自体を抜いておく)。

DEそのものが何かについての解説は、大して詳しくないです。なんか、電磁波と超似てる説明なだけ。昨今のスイッチで点けたり消したりする家電なら、どれもDEを発しているそうなので、家電の例もなかなかにテキトー。

同種類の家電でも、商品ごとに差があるけど、それは実際に電気を流している状態で測定しないと分かんないから、うちの測定機器で頑張って計って、いい商品を1つ1つ探そうね的な超テキトーなアドバイス(つまりいちいち買っては、他の家電をコンセントから抜いて、単独で測れってこと)。

あと、イギリスの電力会社の供給する元々の電気は、そんなにDEが酷くないクリーンなものなんだけど、イギリスとかヨーロッパ独特の何件もくっついて並んでいる住宅(日本では見かけないけど、向こうの都市には多い)は、密集地帯だからDE多いかもとか、それって単に家電製品の数のせいじゃね?的な。

(Yutika)

以上の通り、そのQ&Aの部分は結局のところ商品の宣伝に近い内容だったようです。

そこで今度は翻訳者の方が、海外にある大量の情報源を調べて、下記の通りまとめてくださいました。(次回のカリフォルニア事件の動画の記事と重複する部分は省かれていますので、次回を見ていただくとより理解がしやすいと思います。)

健康関連のニュースサイトや電気汚染対策サイトを幾つか調べてみました。理系めりべの限界値ぎりぎりに挑んでおりますので、ツッコミ不可で何卒お願いします。

電気汚染とは何ぞや?


昔ながらの電気はそこまで汚れていないそうです。なぜなら毎秒60回上下しながら、流れ続けているから。専門的に言うと、50hzとか60hzの「正弦波」なのだそうです。要するに規則正しく波打っているってことですかね。


ですが、昨今の家電製品を考えてみてください。全てスイッチが付いていますよね? このスイッチモード電源の家電が曲者で、コンセントから入ってきた交流を直流に変換するんだそうです。そこで、汚れた電気が発生するんだとか。それが電線を伝わって、あちこちに無作為に飛んでいるみたいです。

あと家電はずーっと電気を取り込んでいるのではなく、どうやら毎秒何千回もの高速で断続的に点けたり消したりを繰り返しているみたいです。

そのせいで発生するのが、小難しく言うと「電気的過渡現象と高調波(electrical transients and harmonics)」だそうです。不規則サージと高周波ノイズと不規則スパイクを生み出すとか……ごめんなさい、なんかヤバそうだとしか理解できません。


文系の私はあんまり意識する機会がないのですが、人間の身体って電気で色々動かしているみたいですね(←他人事w)。1個1個の細胞レベルで電気を作り、各組織や器官のやりとりも微弱電流で行い、身体機能を維持しているみたいです。つまり人体に電流は流れ易い。そこへ持って来て、この汚れた電気が体内に強力な電流を作り出し、がっつり健康への被害を及ぼすのです。

研究者からは特に頭痛、糖尿病や多発性硬化症、喘息、ADD(注意欠陥障害)、ADHD(注意欠陥多動性障害)との関連が指摘されています。汚れた電気を減らすと、血糖値だけでなく、メラトニンの分泌やカルシウムの働きにも変化が現れました。


ちなみに、隣家のパソコンが点いたりするのも影響受けるそうです。夜になって隣家の照明器具にスイッチが入っても影響受けます。あ、勿論自宅は一番近いですから、モロ受けてますよ(お隣に喧嘩売らないでください、お互い様です)。なので汚れた電気は、都会、さらに集合住宅で濃くなります。

まぁパソコンや携帯電話の危険性は今に始まったことじゃないですが、これってスイッチ付きの家電は全部、汚れた電気を製造しているって話なんですよね。テレビも冷蔵庫も、ただの電気スタンドも。

読者の方からの指摘
この文中にある、「スイッチ付きの家電」は、「スイッチング回路付き(内蔵)の家電」という意味ではないかと、思えてなりません。「スイッチ」と、「スイッチング回路」とでは、大きく意味が異なります。
 汚れた電気 (Dirty Electricity)を発生するのは、「スイッチ」ではなく、「スイッチング回路」の方です。(厳密に言えば、「スイッチ」も発生しますが、「スイッチング回路」に比べれば、相対的な意味で、問題ないはずです)。
 「スイッチング回路」は、電子的に「回路(電気)をON−OFF」するためのものです。高速度で、「電気をON−OFF」するため、結果的に、「汚れた電気 (Dirty Electricity)」を発生してしまいます。
 ソーラーパネルのインバーターにも、「スイッチング回路」が入っているので、「汚れた電気 (Dirty Electricity)」を発生しても不思議ではありません。


中でも危険なのがスマートメーターと調光スイッチとCFL電球:


スマートメーターは例の世界人口9割削減を目指すアジェンダ21の一環です。既にオーストラリアやアメリカで導入され、人々が健康被害を訴えています。

多いのは睡眠障害、頭痛、耳鳴り、疲労感。集中力の低下、記憶障害、学習障害も上位に挙がっています。神経に影響が出るので痙攣や歩行障害とか、ちょっとびっくりしたのが少し上でも書いた喘息。呼吸器にも影響が出るんですねぇ。

・CFLとは、電球型蛍光灯。何が問題かというと、パルス点灯式であること。つまり人間の目では認識していませんが、高速で点いたり消えたりを繰り返しているのだそうです。ちなみにLEDもパルス点灯式採用だそうです。

調光スイッチも、実は高速で点いたり消えたりを繰り返して、明るさを調節しているのだそうです。普通のオン・オフだけのスイッチの方が、ずっとマシ。


結論:


こういう電気の流れをぶちぶち切っては点けるシロモノが電気汚染の原因なので、アドバイスとしては「撤去」がベスト。同じ機能の家電でも製品や会社によって汚れた電気の発生量は変わってくるので、測定器を使っていい製品を探すのも1つ。

汚れた電気が現代社会、中でも都会で増加している心臓病、癌、糖尿病、自殺の一因だと指摘する研究者もいます(ソーラーパネルや基地局が乱立する昨今では田舎も安心できません)。このゴミはそこに存在するだけで人体に悪影響なので、蓋をして見ないフリをせずに、正しく削減しましょうというお話でした。

(Yutika)

参考記事:
http://www.naturalhealth365.com/dirty-electricity-electronic-devices-1394.html
http://www.naturalnews.com/035211_dirty_electricity_myths_facts.html
http://articles.mercola.com/sites/articles/archive/2010/08/31/how-dirty-electricity-causes-diseases.aspx
http://greenwavefilters.com/dirty-electricity/
http://www.dirtyelectricity.ca/whatisdirtyelectricity.php
http://www.emfields-solutions.com/howto/what-to-do-about-dirty-electricity.asp

スマートメーター:
http://www.naturalhealth365.com/0939_smart_meters_cancer.html/
http://emfsafetynetwork.org/smart-meters/smart-meter-health-complaints/
http://emfsafetynetwork.org/wp-content/uploads/2010/08/Symptoms-after-Exposure-to-Smart-Meter-Radiation.pdf


大きなDEの発生源のひとつがソーラーパネルのインバータ

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出典:Public Domain


発生源は上にも翻訳者の方が「昨今のスイッチで点けたり消したりする家電なら、どれもDE発している」と述べているように、確かに情報源を見るとほとんど家電・パソコン機器全部ではないかという感じがしてしまいます。

2017.02.22-1418-20717

ま〜リストを見るとドライヤーから携帯の充電器まで…
理想はブレーカーを落として生活?(画像引用元


主要で巨大な発生源を、せめて寝ている時だけでもカットする必要があるということのようですね。この巨大な発生源として、先のQ&Aに書かれている気になるものが、ソーラーパネルのインバーター(直流であるソーラーの発電を交流電源へ変換する機器)です。

引用:"What readings are typical?" in How to tell if you have Dirty Electricity and what to do if you have - EMFFields 常時230Vの電気を供給するソーラーパネルのインバーターは、通常DEの巨大な発生源です。(中略)... 通常、DEは100〜800mVで、ソーラーパネルのインバーターからのDEは約2000mVにのぼります。
(中略)... 削減目標としては約100mV未満を目指してください。

なるほど、大量の電力供給源だけにDEも大きくなると…もしご自宅へのソーラーパネルの設置後から心身の不調が目立つ方は、特にDEへの対策が必要なのかもしれません。

今回は、DEに関するさまざまな情報をざっと取り上げました。

発生源のひとつ、スマートメーター。シャンティ・フーラの社屋も昨年夏の竣工時にスマートメーターが入ってしまいました。測定した所、幸い常時電磁波を出す状態にはまだなっていないのですが、今年の4月から通信開始するとのこと。電力会社に交換してもらうよう交渉中で、また関連の記事をいつか書きたいと思います。

(シャンティ・フーラスタッフ・るぱぱ)

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