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世界の黒い霧 ジョン・コールマン博士の21世紀陰謀史
西側メディアのプロパガンダにより、実際の姿とは異なる悪魔的イメージが流布されている指導者が多数いる。カダフィ然り、アサド然り。
ロシア大統領、ウラジーミル・プーチンもそのうちの一人である。
プーチンは本当に、多くの者がイメージしている通り悪い奴なのだろうか。何故、日本を含め西側のメディアは彼に対し執拗なネガティブ・キャンペーンをし続けてきたのだろうか。そしてプーチンは一体何者であり、何を企んでいるのか。
これらの疑問に対し曇りなき目で真摯に追及する者たちは、次の答えに辿り着くだろう。
すなわち、「プーチンは欧米勢が流布するような悪魔的人物では決してない。彼は偉大な政治家なのであり、非常に知的で大いなる勇気を持ち合わせた人物である」と。
ジョン・コールマン博士
現在私が読み進めている書籍は、ジョン・コールマン博士の著作「世界の黒い霧 ジョン・コールマン博士の21世紀陰謀史」。
数十年に渡り闇の世界権力の計画を暴露し警鐘を鳴らし続けてきた人物”ジョン・コールマン”、彼の名は時事ブログにおいても度々出てきておりご存知の読者も多いことだろう。
竹下氏は時事ブログにおいて、彼のことをこう評した。
(前略)誠実で、真実を伝える真の勇者です。愚かな人たちは彼らを陰謀論者と呼びます。何ごとも自分でキチンと調べる人は、彼らが本物であることを知っています。(以下略)
シャンティフーラ時事ブログ「 [井口和基氏]本物チャネラーvs偽チャネラー:どっちがどっちだ? 」 より引用
コールマン博士は1935年生まれであるから、もう御年八十を越している老人である。本書を読む者は、コールマン博士のその深き洞察力は未だ衰えを知らぬことを理解するに違いない。幾つになろうとも真実の探求を止めることがない彼の確固たる在り方が見えてくるのである。健康被害を含む様々な活動妨害を受けながらも、彼はそれに屈せず、意気旺盛な言論活動を展開してきたという。この聡明な老人、ジョン・コールマン博士は、その老体に鞭を打ちつつ、世界の為に日々を奮闘している。尊敬すべきジョン・コールマン。私は、この偉大なる先輩の英知に対し敬意を払いつつ本書を読み進めたく想うのである。
本書は最近の様々な国際情勢ついての論考がなされており、六つの章で構成されている。第一章ではイスラム国、第二章ではパリのテロ事件、第三章ではロシア・プーチン、第四章ではジョージ・ソロス、第五章ではウクライナ危機、第六章ではモンサントについて取り上げられているが、どの章もおいても興味深い情報が数多く記されており、非常に読み応えのある書籍といえる。今回の記事では特にロシア・プーチンについて焦点を当て、本書を紹介していきたい。
ロシアの英雄 ウラジーミル・プーチン
プーチン大統領は、ロシア国内においては非常に人気が高い。他国においては見られぬ圧倒的な支持率を誇っている。ウラジーミルは、ロシア国民から愛されている。
こちらの記事を見てもそのことが垣間見えるのだが、ロシア国内でプーチングッズなるものが流行しているというのである。日本においても欧米においてもプーチンのイメージは悪いというのに、何故彼はロシア国民から熱烈な支持を受けているのだろうか。プーチンが悪魔的人物であるのなら、彼を支持する大半のロシア人もまた悪魔的なのか。
本書では、「軍事力と経済の立て直しを誓うプーチン」という前置きに続けてこのような記述がなされている。
(前略)プーチン大統領は、外国流の民主主義をロシアに強制しようとする試みについて、怒りを込めて拒絶し、外国による干渉から自国のアイデンティティーを守ることを誓った。
クレムリン宮殿の絢爛たる聖ゲオルギーの間に、議員、関係者、聖職者を集めた演説でプーチンは、自らの民主主義観に従って「外国から強要される基準は一切受け付けない」と語った。
「直接であれ間接であれ、わが国内の政治プロセスに外国が干渉することは絶対に受け入れられない。外国から資金を受け取って政治活動をしている者や、外国の利益に奉仕する者はロシアの政治に関与すべきでない。」
政府系が多数を占める議会を通過したある法律は、外国から資金提供を受けて政治活動を行っている非政府組織に「外国エージェント」としての登録を義務付けている。該当するグループからは、それは脅しであり、組織の信用を破壊する動きだと非難されている。(ロシア人にとって「エージェント」は「スパイ」と同義語だ)
(以下略)
プーチンの眼は、ロシア国民に向けられている。彼はロシアの大地に住む人々の為に政治を行っている。外国の資本家のポチになって媚び諂うことで彼らからおこぼれを貰い、それによって自分とそのお仲間だけは権力の座に在り続けるなどという下らない邪心は彼にはない。
引用した文章を読むと分かるように、彼は欧米権力のやり口を熟知しており、自国を彼らから守る手段も心得ている。歴史的事実をありのままにみたならば、プーチンの言う「外国流民主主義の強制」によりこれまで数々の政権転覆がなされ、西側に都合の良い傀儡政権にすげ替えられてきたことが分かる。偽・民主化革命である。
それには主にCIAなどが関与してきており、反体制派に対して秘密裡に資金や武器の提供、訓練等を施して革命を扇動するというのが彼らの常套手段なのである。それは緻密な計画を持ってなされている。近年の中東民主化ドミノもまさしくその例であり、現在は、シリアのアサド政権がその攻撃を受けている。
プーチンは、そのようなグローバリストによる攻撃には一切屈せずに自国の利益を守り抜いてきた立派な指導者なのである。事実、彼が大統領になってからというものロシア経済は上向きであり、経済を立て直すことに成功した。(下図を見ていただきたい。エリツィン時代の経済成長率はほぼマイナス。プーチンが大統領になってからプラスに転じた。)これは、自国の富を盗むオリガーキ(新興財閥)を排除してしまったことが大きい。ロシア国民はこのことを良く理解しているからこそ、プーチンのことが大好きでたまらないのだろう。
(下)につづく…
第1回目はジョン・コールマン博士の著作の中からプーチン大統領に関する部分を取り上げてもらいました。ゆっくり本を読む時間がない社会人にとって良書のエッセンスを短い時間で知ることが出来るのは有り難いです。