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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 第10話 ― 人種差別国家イスラエル
イスラエル国内における差別の実態
『人種主義・マルクス主義イスラエルでの、米国ユダヤ人の人生』を著したジャック・バーンシュタイン氏はハザール王国にそのルーツを持ちここではハザール・ユダヤ人と呼称してきた米国生まれのアシュケナジ・ユダヤ人です。アシュケナジ・ユダヤとハザール・ユダヤは同じ意味です。
前回の最後に見たようにその白色のアシュケナジ(ハザール)ユダヤ人のバーンシュタイン氏が有色のスファラディック・ユダヤ人たちと喫茶店で同席し会話していただけで警官に見とがめられ「“黒んぼ”から離れよ」と警官から命令され、その命令に即座には従わなかった、それだけで警官から銃を突きつけられ下手をすると射殺されかねなかった体験としての事実、これはイスラエルが自国民衆の自由を縛り上げる超警察国家であることを示します。
そして同時にイスラエル国内において同じユダヤ人に分類されながらもアシュケナジとスファラディックとの間に深刻な差別が存在していることを示します。アシュケナジの警官がスファラディックを“黒んぼ”と呼んでいるのです。深刻な不平等です。スファラディック・ユダヤ人がイスラエル国内で二等国民として様々な差別を受けているレポートは種々あります。居住地職業等様々な不当な扱いを受けています。
「イスラエルはユダヤ人の“避難所”“天国”」とのシオニストが発するプロバガンダのカモの一人となったバーンシュタイン氏の受難はイスラエル到着からそう日を置かず始まります。バーンシュタイン氏はイスラエル到着早々にある女性に“一目惚れ”し求愛した結果イスラエル到着の4ヶ月後に結婚に至ります。その結婚相手でバーンシュタイン氏が“ジヴァ”と呼ぶ女性がスファラディック・ユダヤ人だったのです。それでバーンシュタイン氏も差別の対象となり様々の不当な体験を受けることで、バーンシュタイン氏は「ありのままのイスラエル」を広く深く認識していくことになるのでした。
さてイスラエル国内ではスファラディは二等国民です。しかし当然その下の三等国民が存在します。イスラム教徒キリスト教徒などのアラブ人たち異民族がそうです。そうするとイスラエルでは一等国民がアシュケナジ(ハザール)ユダヤ人、二等国民がスファラディック・ユダヤ人、三等国民は異民族、この差別構造になりそうですが違います。
アシュケナジ・ユダヤ人の間にも差別構造があるのです。バーンシュタイン氏は結婚前「イスラエルに到着した直後から数多くの中傷が私に集中した」「私は何度もこう言われた。「国に帰れ!」「俺たちはお前たちのお金は欲しいが、お前たちはいらない。」と語ります。
移住してきた同じアシュケナジ・ユダヤ人でも欧州からの移住者が上位で米国の移住者は下位に扱われるのです。ところが米国からの移住者でも優遇されるものもいたのです。共産党員のアシュケナジ・ユダヤ人です。
イスラエル国内の被差別迫害の由来
アシュケナジ(ハザール)ユダヤ人同士の差別と迫害の事実、私自身このシリーズの当初はこれが理解できなかったのです。この差別と迫害の由来がどこにあるのか首を傾げ続けていたのです。
旧ハザール領の沿岸都市オデッサを中心に起きたポグロム、これを工作員として煽動し実行に導いたのはアシュケナジ・ユダヤ人です。ところが無論その煽動で迫害被害を受けたのも全てアシュケナジ・ユダヤ人なのです。
この構図は欧州におけるユダヤ人の差別迫害も同様です。ナチス・ドイツの人種差別政策によりユダヤ人は海外追放されるも米国などには受け入れられずさまよい、財産を没収され、収容所に収監され強制労働を課されます。その収容所で腸チフス等の伝染病や栄養失調の餓死などで多くのユダヤ人が命を落とします。この幾多の犠牲となったユダヤ人の中にも多くのアシュケナジ・ユダヤ人が当然含まれています。
ところがこのナチスの差別迫害に協力してきたのはエリートアシュケナジ・ユダヤ人なのです。差別迫害の張本人の彼らは同朋の筈のユダヤ人の犠牲を最大限利用してイスラエル建国にこぎ着けたのです。彼らは今でもユダヤ人の犠牲を利用しているし更なる犠牲をつくり利用しようとも計画してきたのです。
差別迫害しそれを利用するアシュケナジ・ユダヤ人、それに対し差別迫害を受け利用されるアシュケナジ・ユダヤ人、この両者のグループ分け線引きがどうなっているか疑問が解けなかったのです。
外伝1で紹介したサバタイ・ツヴィとヤコブ・フランク、彼らを正面おいて認識していくことで初めて先の疑問が解けたのです。
アシュケナジというかハザール人の中に改宗したユダヤ教を捨てフランキストに転向変質した者たちがいたのです。彼らがエリートユダヤ?人となり元々は同朋のアシュケナジ・ユダヤ人をも差別迫害しその犠牲を利用してきたのでした。
フランキスト・ハザール人は自らがユダヤ教を捨てつまりユダヤ人であることを放棄した悪魔主義者です。従って既にユダヤ人ではないです。それにも関わらずユダヤ人を偽装しています。それでここでは区別のためハザールマフィアと呼称しています。
イスラエル階層社会の差別構造
イスラエルでは一般には一等国民とされるアシュケナジの上にハザールマフィアが君臨しているのです。このハザールマフィアとアシュケナジとの断絶差別こそが実は大きいのです。支配層と被支配層の分岐がここにあるからです。そしてさらに細かく検証するとハザールマフィアの中にも階層があるようです。
この資料の中でモサド暗殺チーム隊長だったアフナーは、「しょせんイスラエルを支配しているのはガリチア人だ…」とつぶやいています。
ソ連が秘密警察にて統治されていた事実から見るとモサドはイスラエルの上級支配層組織でしょう。その暗殺部隊の隊長の言葉です。これはイスラエルを支配するハザールマフィアの中でもトップとはガリチア出身のハザールマフィアであることを示唆しています。
そしてガリチア地方とはヤコブ・フランクの
このオデッサからは革命・共産運動の主役の一人であるトロッキーが輩出されています。更にはテロ暴力組織、後のイスラエル軍となるハガナー等を創設した本当の「シオニズム運動の父」と評価すべきウラジミール・セヴォ・ジャボチンスキーもこのオデッサの出身なのです。
既に指摘していますように革命・共産主義もシオニズムもそしてナチス・ファシズムも本質はフランキズムの分流と見るべきなのです。「思想だイデオロギーだ」と騒ぎますがそれは外見の装飾(謎の経典を参照)でフランキズムにそのようなマスクを被せたに過ぎません。本質の事実としてどれも実行していることは皆同じで単純です。即ち「騙し、殺し、盗む」これだけです。
以上のようにイスラエルがフランキストのシオニズム運動で建国されたことを鑑みるとイスラエル国内のハザールマフィアの階層は次のような順位になると推察できます。①本家本流ガリチア出身フランキスト、②フランキズム分流ロシア出身革命・共産主義フランキスト、③フランキズム分流ドイツ出身ナチス・ファシズムフランキスト。
以上が支配層となるハザールマイアの位階です。そしてこの下に来るのが、準支配層もしくは見習い支配層とも呼ぶべき層で米国や南米等の共産党員またはファシストです。この下に被支配層として順番に1,アシュケナジ・ユダヤ人、2,スファラディック・ユダヤ人、3,異民族、と続きます。
これがイスラエルの差別構造で、異民族は当然で、一般アシュケナジ・ユダヤ人でさえもゴイムなのです。
そのイスラエルと基本的に同盟関係にあるのは米国とサウジアラビアそしてもとはトルコもでした。また近年シリア侵害の包囲網をひいてきたカタールなど湾岸有志連合もイスラエルと歩調を合わせてきたと見て良いでしょう。しかし既に同盟を解除していたトルコは敵対関係だったロシアサイドにつきました。有志連合のカタールは離反し、現在のサウジアラビアは未曾有の大粛正のあの大混乱です。また肝心の米国自体もトランプが大統領になりこれまでとは様相が異なってきています。イスラエルは中東で完全に孤立となったのです。
この孤立を招いたのはいうまでもなくイスラエルの「人種差別」意識です。この意識が「神から選ばれた選民」意識に由来するのかどうかは定かではありませんが、差別意識が他民族への攻撃暴力とつながりその反動が今返ってきているのです。
しかし、イスラエルの人種差別は他民族に向けられるだけでないのです。差別は同民族の筈の自国民一般ユダヤ人にも強く激しく向けられているのです。イスラエルを建てた同じ存在がフランス革命を起こさせ人権宣言にて「自由と平等」を高らかに掲げさせてはいますが、実際の所は人権宣言を掲げさせた支配者の彼らは民衆の自由も平等も全く認めてはいないのです。