注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
「裁量労働制で働く方の労働時間は、一般労働者よりも短いというデータもある」(安倍首相答弁=1月29日、衆院予算委員会)―
ウソを平気で押し通す安倍首相でさえ、その後、撤回、謝罪した虚偽データは、厚労省調査の都合の良い部分だけを つぎはぎ していたことが分かった。
(中略)
からくりはこうだ―
一般労働者には1か月のうち最も長く労働した日の時間を聞き、裁量制労働者には通常の労働時間を聞く。こうすれば一般労働者の方が長くなる。
(中略)
厚労省は安倍政権のペテンに手を貸したのである。
何時間働こうが残業代があらかじめ決まっている裁量労働制は「低額働かせ放題」の異名をとる。経団連など財界がノドから手が出るほど欲しい制度だ。
経営側は残業代の支払いが節約できるが、労働者にとってはたまったものではない。
(以下略)
一般労働者には「1カ月のうちの最長時間(1日あたり)」を尋ね、裁量労働制で働く人には単に「1日の労働時間の状況」を聞く。これでは一般労働者の方が当然長くなる、というか、そもそも比較するのが間違い。不適切な答弁が作られた意図や経緯が厳しく問われそうです。https://t.co/eHoqTeY7T1
— 冨永 格(たぬちん) (@tanutinn) February 18, 2018
高井「肝心な部分の説明がない。
— buu (@buu34) February 19, 2018
・調査でなく、監督の一環でやったことを調査と言っていることが、既に問題
・一般労働者の欄には、’最長’時間数、裁量労働制の欄は二つあるが、両方とも、平均的な者の状況、一般労働者は最長、裁量労働制は平均、そもそも比較すべきものでは全くない、
高井「不適切なんて言葉で済む問題なんですか?ねつ造以外の何物でもないと考えますが」
— buu (@buu34) 2018年2月19日
加藤「あの、一般労働者は『平均的な者について最長時間を書け』と。一方、裁量労働は、単に『平均的な者の状況を書け』と。ぐだぐだ」
高井「そもそも比較の対象にならないものを、9時間37分と9時間16分と並べたことは、ねつ造と言わないんですか?ねつ造じゃないなら、何と言うんですか?」
— buu (@buu34) 2018年2月19日
加藤「その、ねつ造、という意味をどういう風にお使いになっているか分かりませんが(ワカランのかボケ)、それぞれのデータについて、
加藤「選び方の異なるもの、を、対象は、平均的な者、ということでありましたけれども、それについて異なるデータを比較した、これは不適切でありますし、そのことは深くお詫びを」
— buu (@buu34) 2018年2月19日
高井「この表を見れば一目瞭然、これを出してくれと言ってきた。厚労省の課長は2月1日にこの表を知ったと。
高井「大臣がこの表を知ったのはいつですか?」
— buu (@buu34) 2018年2月19日
加藤「報告があったのが2月7日の午後~ただ、裁量労働の方は、どういう風に選んでいるか記載がなく現段階では分からないと言うことだった」
高井「8日に岡本委員、9日に山井委員、13日に長妻委員~~計9人の委員がこの問題を取り上げ、それを大臣は、
高井「こんな誰が見てもわかる表を知っていたのに、それについては一切言及せず、精査が必要だと。知ってて答弁しなかったことは、虚偽じゃないですか?」
— buu (@buu34) 2018年2月19日
加藤「ですから、裁量労働の方は、どういう形で調べていたか分からない、ということで。精査をさせて頂く、ということになったわけであります」
高井「精査するのはご自由ですけど~出さなかったのは、普通の社会では、隠ぺいって言うんじゃないですか?」(野党、ヤンヤの拍手)
— buu (@buu34) 2018年2月19日
加藤「ですから、裁量労働制について~ハッキリした段階でお答えをさして頂いた」
高井「どう言い訳するかに12日間時間をとったと言う事じゃないですか」
高井「それでは、総理が知ったのはいつですか?」
— buu (@buu34) 2018年2月19日
加藤「~16日に官邸に状況説明、18日夜に、今回の理事会への報告内容を報告した」
高井「1週間、なんで報告しなかったんですか?それと、隠ぺいではないことの説明を」
加藤「選び方が確定しなければご説明できないということで。~
加藤「『何か資料があるだろう』ということで調べた結果、出てきた、それをふまえて、委員会にご報告をさせて頂いた」
— buu (@buu34) 2018年2月19日
この「何か資料があるだろう」っていう脚色、稲田の「どっかにあるんじゃないの?と、私の弁護士等の経験から、指示して、調べて、見つかった」っていう小芝居にそっくり
高井「答えになってない」
— buu (@buu34) 2018年2月19日
「H25年度労働時間等総合実態調査、この調査結果をもとに、労政審で働き方改革の議論がされた。2013年9月の分科会、この調査を議論の出発点にしている。その大本が不適切だと今認めたわけですから、労政審の議論をやり直すべきでは」
高井「なかったことにして前に進んでいいんですか?」
— buu (@buu34) 2018年2月19日
加藤「~~お詫びを申し上げる次第」(上半身くらいがオウム化)
高井「撤回、お詫びは分かりました。質疑の前提が崩れたんですから、議論をやり直すべきだし、適切な調査をやって、それに基づいて国会で審議をすべきでは」(場内拍手)
経団連を含むあべぴょんとその仲間たちは、国民を奴隷だと思っているのでしょう。
ただ、企業側の立場に立つと、彼らがこのような制度を望む理由がよくわかります。例えば、“オフィス職は8時間中「2時間53分」しかマジメに仕事をしていない”という記事もあり、企業にすれば、実際には3時間程度で出来る仕事を、だらだらと夜中まで残業して、残業代まで支払わされてはかなわない。
多くの人は、子供の頃に、親から“勉強しろ、勉強しろ!”と言われ続けて、机に座って“勉強しているフリ”をして、実際には、だらだらと時間を稼ぐような勉強の仕方をしていたのではないでしょうか。私は学生の頃、友人が“テスト前の数日のように毎日勉強したら、きっと成績が上がるだろうな”と言っていたのを思い出します。その言葉を聞いて、私はとても驚きました。私の場合、本当に自分のしたいことをして遊んでいるか、テスト前のように毎日きちんと勉強しているかのどちらかだったからです。
このような“間違った勉強の仕方”を繰り返していると、まともな働き方が出来ない大人になってしまいます。子供たちに“勉強しろ!”と言う前に、勉強の仕方を教える必要があるかも知れません。
労使の力関係から考えて、裁量労働制は過労死を増やすことになると思います。この問題の解決には、労働力を正しく見積る必要があると思います。仕事に対して出来高払いで契約することは、間違ったことではありません。問題は、その金額が正当であるか否かにかかっています。ベーシック・インカム導入の議論と合わせて、これらの問題を解決していかなければならないと思います。