日本ミツバチの巣箱

しろんちに来るのも久しぶりだなって、
なんだこれ?

あ、
それ、日本ミツバチの巣箱。

なんか、見たことねえ形だな。重箱みてえな箱の上に屋根が乗っかってる。
てか、おめえが
ハチを飼うって、どういう風の吹きまわしだ?

こないだ、
日本ミツバチのお話を聞きに行ったんだけど。
まさか
そこで、巣箱を購入するとは思わなかった。

でも、おめえこれから大変だぞ。ブンブンブン、ハチがくる♪ってさ。

ここの庭、けっこういろんなハチが集まってくるんだけど、
日本ミツバチは小さくってかわいいし、めったに刺さないんだよ。
それに、
うまく入ってくれれば、秋には自然のハチミツが食べられる!

そんなめんどくさいことしなくても、ハチミツなんて、買えばいくらでもあるぜ。

くろちゃん、知ってる? ふつう
売られてるハチミツって、ほとんどが西洋ミツバチの蜜。
西洋ミツバチは家畜なんだよ。
誘引剤でおびき寄せたり、消毒したり、エサを与えたり、人間が管理してるの。
だから、
ふつうの4〜5倍は蜜が採れるけど、自然っていうよりも蜜工場。

へええ、
ハチが奴隷みてえじゃねえかよ。

でしょ? でも、
日本ミツバチは在来の野生種だから人間に管理されない。
その代わり、
人間もハチにお伺いを立てながら、巣箱の場所を決めたり、遠慮しながら蜜をいただいたりするけど、
あとは、ほったらかしでいいの。
管理しないで自然にまかせるって、肥料も何もやらない自然農法みてえだな。

福8堂さんも言ってた。これは、
自然農のハチ・バージョンですって。

それは、よさそうだ。

ところで、
巣箱に寄生して、ハチの巣を食べる蛾の幼虫がいるんだけど。

でも、福8堂さん言ってた。
「
スムシは巣箱のそうじ屋さんと思ってる。
女王バチが弱り、群れが弱くなって、パワーバランスがくずれたときしかスムシは増えない。スムシは原因ではなく結果。」
だから、スムシに対して何もしないんだと。

おおお! その考え方気に入った!

でしょ? スズメバチも同じって言ってた。
「スズメバチには、比較的小さいキイロスズメバチと、めちゃくちゃでかいオオスズメバチがいるが、キイロスズメバチと戦ったら、彼女たちのほうが強い。」って。

「彼女たち」?

日本ミツバチのこと。福8堂さんは、ハチたちをそういうふうに呼んでるの。
そして、
オオスズメバチが巣を襲うのは、群れが弱ってきてる時だから自然に任せて何もしない、それが自然のかたちだから。
だって、「彼女(オオスズメバチ)たちも一生懸命生きている。」

その人の言うことなら、納得できそうだな。

「
ニホンミツバチは自然の一部だから、巣箱の設置以外、不自然なことはしない。ほったらかし。」
自然に任せる。蜜がもらえたら、もうけもんって感じだよ。

それで、おめえもやってみようと思ったわけだな。

あと、
巣箱ってなにか目印があるところに置くんだけど、
鉄塔があるとこは来ないって。

やっぱ、
電磁波、ダメなんだな。

それから、
植林の林にもハチは巣をつくらない。
日が当たらねえし、花も少ねえしな。
人工的なもんは、彼女たちには合わねえってことだな。
ハチたちをだます、ネオニコチノイド系農薬

そして農薬。
ミツバチは農薬をいやがるから、ふつうは、
農薬のあるとこには巣を作らないって。
ところが、ネオニコチノイド系農薬になってから、ミツバチが農薬を認識できなくなった!
ネオニコチノイドって、
世界中で「ハチがいなくなった」って騒いでた原因だよね?

なになに? 「
ハチは、ショ糖液に混入したネオニコチノイド・・・・・を回避するどころか,むしろ好んで食べていることを観察したことが記されている。」

これは、大変だ。
ネオニコチノイドを認識できないんじゃなくて、積極的に食べるとしたら。

なにか、
ハチたちをだます匂いをしてるんだね。

そうだよね、日本はおかしいよ。
だって、
ネオニコチノイドって、世界中で規制がかけられてるのに、なぜ
日本では規制されないで使われ続けてるの?
それは、おれたちに原因がある。
おめえは、点々がついた米と、何もついてない米、どっちを買う?

何もついてない方。

きゅうりも曲がった、不ぞろいのは買わないってタイプだな。
日本人って、みょうに外見にこだわるからな。

だって、点々あったら、気持ち悪いじゃない。
そういう消費者を相手にしている限り、米づくりにネオニコチノイドは欠かせねえ。
理由を聞いて、あきれるぜ。
稲穂に米が実り始めたころって、米がまだやわらかくて甘いんだ。
それを、
カメムシがチューチュー吸う。

へえ、あのカメムシが、そんなことしてるの?

カメムシにとっては、季節のカフェみてえなもんだと思うが、人間にとっては由々しき問題だ。
なぜなら、
吸われた部分が黒っぽくなって玄米に斑点ができちまう。
いわゆる
「斑点米」になっちまうんだ。
それで、
邪魔なカメムシを消すために、ネオニコチノイド系農薬を使う。

「斑点米」って、食べられなくなるの?

いや、健康被害はねえ。出荷基準にひっかかって、値段が安く叩かれるってだけだ。

なんと、食べても大丈夫なんだ!! ただ、安くされるのは困るよね。

だから、
日弁連は「斑点米」を差別するなって言ってる。
表面の点々なんて精米しちまえば消えるし、
「色彩選別機」使えばかんたんに取りのぞけるし。
無傷の玄米を収穫するために、米ジュースを楽しむカメムシを殺し、ついでにミツバチが大量死して、
ぼくたちの健康にも被害を出す。なんかヘン!

ちょっとここで、お勉強。
「
ネオニコチノイド系農薬は、有機リン系農薬に代わる新農薬として1990年代に開発された農薬で、『ネオニコチノイド(新しいニコチン様物質)』との名前が示すように、
たばこの有害成分であるニコチンの殺虫作用をまねて開発されたものである。」(
日弁連の意見書4P)

推理小説とかで、
殺人に使われてるよね、「ニコチン」。

「その殺虫作用は、
昆虫の中枢神経の伝達物質であるアセチルコリンの受容体に結合し、アセチルコリンの働きを阻害することによって、昆虫を死に至らしめるというものである。」
病院の薬にも、アセチルコリン作用薬がたくさんあるよね。あれも、
コワいけど。
ネオニコチノイド系農薬の特徴は、次の3つ。
①浸透移行性:農薬が根から内部に吸収されるので、
野菜や果物を洗っても取りのぞくことができない。
②残効性:
効き目が長く続くので、農薬使用量が少なくて済み、減農薬栽培に多様されているのが実状。
③神経毒性

へえ!!
「減農薬」って書いてあると、安心して買っちゃうけどヤバいかも。
そして、アセチルコリン阻害による神経毒性。しかも、
洗っても流せない!
ほうれん草とか葉物野菜に、たくさん使われてるみたいだが、
洗って流せないとなると・・・対処できないよな。

人への影響はどうなの?

「ネオニコチノイド系農薬は選択毒性が高く、しばしば
『昆虫には強毒性、ヒトには弱毒性』といわれるが、これは正しくないとの重要な指摘がある。」(
日弁連の意見書6P)

やっぱり、人にも毒性があるんだ。

「神経伝達物質アセチルコリンは、ヒトでは自律神経、末梢神経に多いが、そればかりでなく、記憶や学習、情動などの中枢神経でも重要なはたらきをしていることが知られており、さらに、近年、免疫系や脳の発達にも重要な働きをしていることが分かってきている。」(
日弁連の意見書6P )

ええ? 脳の発達?

「・・・とりわけ、成長過程にある
子どもの脳の発達への影響が懸念されている。
まず、
ネオニコチノイド系農薬は血液脳関門を通過することがわかっている。」
(
日弁連の意見書6P)

子どもたちの発達障害と関係ありそうだ!
ヤバいよ。
ぼくたちが斑点のあるお米をイヤがるせいで、子どもたちの脳がおかしくなるとしたら。
2016/09/01の時事ブログ
「米国初・ネオニコチノイド系農薬の使用を禁止するメリーランド州 〜人間の脳にも影響を与え、子供の発達障害の原因の一つに / 支配層は、サイコパスで、しかも優生学の信奉者〜」。
「ハチの場合は大量死ですが、人間の脳にも影響を与えているようで、
子供の発達障害の原因の一つに、このネオニコチノイド系農薬があるのではないかと言われています。小学校の先生は、子供たちの発達障害の増加に気付いているようです。ただ、それを個性と受け止めて、差別やいじめに繋がらないような努力をするというのに留まっていて、その原因が農薬にあるらしいということまでは気付いていないようです。」

サイコパスの支配層が、人口削減のためにネオニコチノイドを利用してる?

「
現在、ネオニコチノイド系農薬・・・は、水稲や野菜・果物の農業用のみならず、松枯れ防除、ガーデニング、建材の防腐剤、シロアリ駆除剤、家庭用殺虫剤、ペットのノミとり剤など、・・・2014年度の国内出荷量は約430トン、・・・
最近10年下で約3倍に増えている。」(
日弁連の意見書4P)

ペットのノミとり剤?!!
ある日とつぜん、トイレの場所がわからなくなるネコがいるって聞いたけど、それってノミとり剤かもな。

こわ!!

あと最近、
松枯れ病に、ネオニコチノイド系の「チアクロブリド」ってのを散布するそうだが、
急性毒性がネオニコチノイド系農薬の中で一番高くて、
劇物指定になってる上に、
環境ホルモン作用があるそうだ。
過去には、こんなニュースもあった。
「(2013年)6月12日午後。頭痛や体調不良を訴え、小、中学生らが群馬県前橋市にある・・・医院・・・へ駆け込んできた。・・・・・無人ヘリコプターによるネオニコチノイド系農薬・チアクロプリドの空中散布が行われていたことがわかった。」(
農薬の“ドサクサ”規制緩和で子どもが危ない)

このごろ、松枯れ病多いらしいしね。
でも、
松が弱るのって環境の問題だよね。大気汚染とか、酸性雨とか。
自然も狂ってるし、農業もおかしい。

やわらかい米粒にカメムシがついて、甘いジュースをチューチュー吸うのも、栄養が余ってるってことじゃない?稲に肥料たくさん与えて、過保護に育つから。

果物もそうかもな。
木村さんのりんごの木とか、肥料もやらないのに、自発的に養分を吸い取って大きくなってる。そういう木だと、
酢くらいで十分に殺虫できる。
おかしくなった土壌に肥料を入れて、大きくてきれいな作物を、
大量に商業生産しようとする。

そのせいでさらに、土壌がおかしくなって、
増えなくていい虫が増えるわな。
それを殺すために強い薬をどんどん使っても、結局自分たちを滅ぼすだけだってこと。
もとは、人間のエゴだ。早くそれに気づかなくちゃな。
ミツバチはそれを、おれたちに教えてくれてるんだろな。
おれ、今、この記事を思い出したぞ。
2018/01/10 の時事ブログ「 東京の某地下鉄のさらに地下の話 〜衛生という環境破壊 」。

読みなおしてみると、笑いながらコワくなる。ブラックだが現実だね、これは。
早く支配層から、サイコパスを追い出さねえとな。
一部の人びとの利益のために、自然は搾取されてボロボロ。
人口削減の目的でふりまかれた毒のせいで、みんな病気になり、その対処法に提供されるのが、これまた生命を殺す方法。

地球はこれまで、ずいぶんとひどい目にあってきたけど、
かわいいミツバチたちが元気で暮らせる環境に早くもどしたいねえ。
ぴょんぴょん
Writer
ぴょんぴょん
1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
(クリニックは2014年11月末に閉院)
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)
今回「福8堂」さんのお話を聞いてみて、なにも余計なことをしないという点に共感しました。
現在、うちの庭の片隅には、そのときに購入した日本ミツバチ用の巣箱が設置され、この春に新居をお探しのハチさんご一行をお待ちしているところです。