ままぴよ日記 24

 娘の引っ越しを手伝うためにアメリカに行き、無事に帰ってきました。
 40日間でしたが娘家族を通していろいろなことを感じてきました。相変わらず朝から晩までキッチンにいる時間が長かったのですが、ある時は家族の調整役の娘の気持ちになったり、ある時は知らない環境の学校に通い始めた孫の気持ちになったり、子育て支援者としての目でアメリカの教育や働き方を見てびっくりしたり・・・。そして、人生の中でこんなに散歩したのは初めて!!自然の移ろいが楽しくて毎日歩いていました。自然の中にいると不安に思っていたことが解消され、今ここにいるだけで幸せなのだと感じさせてくれます。自然無くしては暮らせないなあとつくづく思いました。
 これからしばらくアメリカで感じたことを書きたいと思います。又お付き合いください。
(かんなまま)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ボストンの魅力的な緑の通学路


固く閉じていた芽が膨らみ若葉がいっせい吹き出したと思ったら・・・今ではまるで緑のトンネル!!その小道で出会ったリスや野ウサギ。美しい声でさえずるロビンやブルージェイ、アカゲラ。目の前の湖ではカモや白鳥が遊び、時にはビーバーも顔を出します。
ここは森の中ではなく都会のバイクパス(自転車と人のための歩道)。孫たちは毎日この道を通って学校に行きます。

アカゲラ

言葉も通じないクラスで過ごす不安。勉強についていけるのか?トイレに行きたくなったらどうしよう?友達はできるだろうか?押しつぶされそうな気持ちで歩いていたら目の前をカナディアングースの夫婦と赤ちゃんが通り抜けていくのです。

カナディアングースの親子

鳥のさえずりを追って顔を上げればリスも木のうろから顔を出し、ウサギが追いかけっこしているのです。動物好きの孫たちにとっては一気に不安を忘れさせてくれるほどの魅力的な通学路でした。そしてそこですれ違う人たちも笑顔で声をかけてくれます。この自然と人が織りなす情景と動物たちに何度救われたことでしょう!

Author:アルプスデーク[CC BY-SA]

明日は帰国という日に、もう一度この小道を歩きたくなりました。木々や動物たちに「ありがとう!さようなら!そして孫たちをよろしく!」と言いたかったのです。

私にとって娘家族との別れも寂しかったけれど、この豊かな自然との別れも辛いものでした。日本も四季折々の自然に恵まれているはずなのに通学や通勤の時にこんなに身近に自然に触れ合うことができる場所はどのくらい残されているのでしょう?単に国土の広さと人口の違いでしょうか?それとも意識の違い?

私のアメリカ滞在は短い期間でしたが、いろいろなことを考えさせられた激動の日々でした。

ボストン


ここはボストン郊外。格差社会が広がり貧富の差が激しく多様性に富んだアメリカという国の中でも、とても落ち着いて恵まれた地域だと思います。豪雪地帯で冬は-20度。目の前の湖は自然のスケートリンクになるそうです。私が過ごした3月~4月はまだ寒く、帰る頃の5月になって一斉に木々が芽吹き、花が咲き誇りました。長い冬を抜けて春を迎える嬉しさ!町中が花であふれて喜んでいるようでした。


さて、何から話しましょうか?
不思議なことにしばらくボストンの空気を吸っていたら別人になったような感覚です。子どもが肌で言語を浸み込ませていくように意識しないうちに何かが変わったのでしょうか?カレンダーを巻き戻して確認していきましょう。


ボストンに着くまでに


出発の1週間前のことです。
娘のパートナーが一足先にボストンに着きました。2か月前に出した船便を受け取り、家族がアパートで暮らせるように準備をするはずでしたが、荷物が大幅に遅れるという連絡が来ました。用意周到の娘は寝具や衣類、鍋、食器類に至るまで船便で送っていました。赤ちゃんを含めて子どもが4人いるし、車もないので買い出しもままならないことを想定してのことです。

現地で買い揃えると2重になります。お金もかかります。かといって寝具、鍋、食器なしでは生活できません。予定変更!あわてて手荷物で持っていくことになりました。赤ちゃんまで含めて一人2個ずつ持って行けるので、大きなラゲージ4個と大きな段ボール8個の合計で12個です!その上、それぞれが機内持ち込みのリュックを背負っていきます。私と娘2人でその荷物を持って子ども4人を引き連れて移動するのです。気が遠くなりそう!

朝5時に家を出発するので眠たい子ども達を起こして連れて行くだけでも大変!12個の荷物は前日に飛行場の手荷物預かりに持っていくことにしました。ところが荷物預かりが開店するのは朝の8時ということが判明!朝7時の成田行き飛行機なので間に合いません。

慌てて成田まで送ることにしました。成田で約10時間の待ち時間があったのでラッキーでした。でもその待ち時間が大変なのです。ハイハイし始めた赤ちゃんを自由にさせたり授乳することも制限されます。退屈した子ども達が飛行機に乗る前からストレスを溜めてしまいます。乗り継ぎなどで長い待ち時間を過ごす国際空港として成田は利用しにくい施設だと思いました。


子どもの遊ぶスペースも用意されて、仮眠室やシャワー、食事も無料のラウンジがありますが、エコノミークラスのチケットでは利用できません。娘がいろいろ調べていたら、そのラウンジのチケットが当たるくじがある事を見つけました。でも6人分のチケットが必要です。

まず娘が2枚当てました。次は私の番です。あと4回引けるので100%当てなければいけません。「ああ、神様!4枚とも当たることができました。本当にありがとうございます!!」と勝手な思い込みをして引きました。私は根拠のない自信が出てきて大丈夫だと思えたのです。そして4回とも見事大当たり!!キツネにつままれたような気分でしたが、この旅は大丈夫!と神様から後押ししていただいたようで勇気が出てきました。ありがとうございます!!

Wikipedia[Public Domain]

おかげで授乳も落ち着いてすることができ、子ども達もお絵描きをしたりしてゆったり過ごすことができました。そして飛行機に乗る前に食事をして、シャワーを浴びて仮眠することもできたので本当に助かりました。

成田を夜に発ち13時間のフライトの後、当日の夜に着きました。つまり13時間の時差があるのです。その後、入国手続きと手荷物審査です。あまりにも荷物が多いので空港職員の人が手伝ってくれました。みんなぐったり疲れて寝不足と時差ボケで宙を歩いているような気分です。でも子連れのせいか全部フリーパスで「ウェルカム!」と笑顔で迎えられました。ホッとしました。

娘のパートナーが大きなバンを予約してくれていました。初めて見るボストンの夜景はビルディングや橋がライトで彩られてとてもきれいでした。それを見ながら「初めまして!よろしくお願いします。愛しています」と、心で唱えながらアパートに向かいました。

ボストンの夜景

その日は手荷物で持って行ったキャンプ用品のコップを出してジュースで乾杯!娘のパートナーがガレージセールで買ったマットと、友人から借りた寝袋で寝ました。みんな疲れて爆睡でした。ただ赤ちゃんだけは夜中に何度も起きて泣きます。お母さんはいつもぐっすり眠れません。

その後時差ボケでとんでもない時間に眠たくなったりパチンと目が覚めたりしましたが、銀色のマーラーに助けられました。さあ!ボストンライフの始まりです。

マーラー

Writer

かんなまま様プロフィール

かんなまま

男女女男の4人の子育てを終わり、そのうち3人が海外で暮らしている。孫は8人。
今は夫と愛犬とで静かに暮らしているが週末に孫が遊びに来る+義理母の介護の日々。
仕事は目の前の暮らし全て。でも、いつの間にか専業主婦のキャリアを活かしてベビーマッサージを教えたり、子育て支援をしたり、学校や行政の子育てや教育施策に参画するようになった。

趣味は夫曰く「備蓄とマントラ」(笑)
体癖 2-5
月のヴァータ
年を重ねて人生一巡りを過ぎてしまった。
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