戦後2番目に低かった投票率の背後に見えるもの 〜 単なる政治的無関心ではなく、もっと深刻な「ソフト奴隷」の意識かもしれない

 今回の参院選は、戦後2番目に低い投票率となり、そのことがネット上でも多く取り上げられていました。「与野党ともに盛り上がりに欠ける選挙」などどこを見て論評しているのだ?と言いたくなるようなメディアの誘導のせいかもしれませんし、わざわざ投票日にぶつけてきたような「線状降水帯」なる激しい雨のせいもあったかもしれません。あるいは長い時間をかけて作り上げてきた「政治に無関心な人材を育てる」教育の結果かもしれません。それらの考察の中で、非常に印象的で、同時に深刻な一連のツイートがありました。
 若い人になるほど「自分の置かれた状況は受け入れるべきもので、それを自分の意志でなにかを変える、変わるなんてことはあるわけがない」という意識が強いというものでした。小学生たちが将来の夢を語るのを聞いていた方が、その内容が異様なまでに具体的で、しかもお金の話ばかりであることに「愕然と」されています。例えば「ケーキ屋さんになりたい」子は、時給はこれくらい、手取りはこれくらい、残業代は無いと思う、と非正規、サービス残業を念頭にしたような「夢」を語ったそうです。ツイートされた方は、子供達にはすでに「ソフト奴隷な思考」「新奴隷主義」が定着していると評しておられ、まさしく奴隷であれば主体的な「政治への関心」など持つわけがない、と。
当然、子供達は周りの大人達の姿を見て、求められる生き方を探っているのでしょう。ここまで追い込まれているとは。
 低投票率が示すものは、選挙に関心を持てないほど生活に追われ、徹底的に希望を奪われてしまった国民の姿のような気がします。「国民に残された時間がない」という山本太郎代表の訴えは、まさに正鵠を射たものだったかもしれません。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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参院選投票率48.8%=95年に次ぐ低水準-総務省【19参院選】
引用元)
総務省は22日、参院選の選挙区の投票率が48.80%だったと発表した。国政選挙(補選を除く)の投票率が5割を切るのは戦後2回目で、1995年参院選の44.52%に次ぐ低さ。一方、公示翌日から20日までの間に期日前投票を済ませた有権者は、参院選では過去最多の1706万2771人に上った。
(以下略)
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配信元)




















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