正しい呼吸と動作の合わせ方をしている、大変すぐれた「ドクター本間の呼吸筋ストレッチ体操」

竹下雅敏氏からの情報です。
 冒頭の動画は、7分くらいまでご覧ください。3分50秒の所で、“首や背中や肩回りの筋肉はすべて強制吸気筋(頑張って息を吸うときに働く筋肉)”であり、“息を吸って筋肉が縮むことで、胸郭が大きくなる方向に働く”と説明しています。
 5分あたりで、正常呼息筋(安静呼気筋)は「筋肉が収縮するものは無い」と言っています。要するに、息を吸って縮んだ筋肉がゆるむことで自然に息を吐くことになるわけで、“呼吸筋は意識的に息を吐くのでなければ、吐く息で縮む筋肉は無い”のです。これに対し、頑張って息を吐くときに使われる強制呼気筋が腹筋群などだと解説しています。
 こうした事から、息を吐くときは、“首や背中や肩回りの筋肉”をゆるめるようにすれば良いと分かります。息を吐いている時に縮んで力が入っているのは、姿勢を保持するために使われる腹筋群や広背筋などです。
 縮んで力が入っている筋肉を意識すると体は緩まないので、息を吐くときは「目の力を抜いて、首や背中や肩回りの筋肉をゆるめる」ように意識すると、簡単にリラックスできます。「目の力を抜く」というのが良く分からない人は、下まぶたを感じるようにしてみて下さい。すぐに体がゆるむのが分かるでしょう。
 さて、「ドクター本間の呼吸筋ストレッチ体操」は、大変すぐれた内容です。私はこの動画を見つけた時に、とても驚きました。特に5分40秒では「背中・胸のストレッチ」で、“息を吸いながら腕を前に伸ばし背中を丸め、息を吐きながら元に戻す”という正しい呼吸と動作の合わせ方を解説しています。下にある記事を参照して下さい。
 3月6日の記事で、“息を吐きながら背筋を伸ばし、息を吸いながら背中を緩めると副交感神経優位になる“と説明したのですが、この動画のおかげで、この事がとても分かり易くなったのではないかと思います。
 動画では、7つのストレッチが紹介されていますが、ほとんどが「正しい呼吸と動作」になっています。2つだけ誤りがあり、3分38秒の所の首のストレッチでは、“首を後ろにそらす時に息を吐き、戻す時に吸う”のが正しく、5分の体幹のストレッチでは、“腕を上に延ばす時に息を吸い、戻す時に吐く”のが正しいのです。その他は、この通りです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

————————————————————————
【生理学⑦】呼吸筋覚え方完全マニュアル!|理学療法士作業療法士国家試験予備校 鰐部ゼミナール
配信元)
————————————————————————
ドクター本間の呼吸筋ストレッチ体操
配信元)
————————————————————————
呼吸筋ストレッチ体操のやり方と効果を医師が解説!
引用元)
(前略)
ストレッチ2:背中・胸のストレッチ
吸う筋肉を鍛えます。3~6回を目安に行いましょう。
(中略)
1.    胸の前で両手を組み、ゆっくり呼吸する。

   出典:YouTube、以下同

2.    鼻から息をゆっくり吸いながら、背中を丸め、腕を前に伸ばしていく(お腹をへこませ、大きなボールを抱えるようなイメージで)。

 
3.    口から息をゆっくり吐きながら、元の姿勢に戻す(重心をかかとに置いて、ひざを軽く曲げると体が安定する)。
(以下略)

Comments are closed.