検索結果: 広背筋 (5 件)

「正しい座り方」のコツ ~「骨盤を立てた座り方」と、天然のコルセットである「広背筋」と「腹横筋」に力が入っている状態

竹下雅敏氏からの情報です。
 「正しい座り方」は、2月26日の記事ですでに紹介しています。「骨盤を立てた座り方」が大切だという事でした。
 また、この時の記事で「正しい座り方」は、“手を前に伸ばす。前に伸ばした手の穴を見ながら上に手を上げる。上がり切ったら顔だけ元に戻し、上に手をさらに上げる。細くなったお腹の状態をキープして腕を下ろす”という方法で、実現できるという事でした。
 2020年10月11日の記事で、“「正しい姿勢」を保つうえで、非常に大切なのが「広背筋」…「広背筋」と「腹横筋」は、まるで天然のコルセット…どちらも「呼気筋」で、息を吐く(呼気)場合に最も働く筋肉”だと記したのですが、先の「細くなったお腹の状態をキープ」とは、天然のコルセットである「広背筋」と「腹横筋」に力が入っている状態です。
 この事を理解した上で、記事をご覧ください。“椅子を壁際において…尻と背中と後頭部を壁につけて座る”ことで、形の上で「正しい座り方」を実現出来ます。しかし、何処に力が入っているかは、形の問題ではありません。骨盤の周りの筋肉が縮んで、上体の力が抜けていないといけないわけです。
 私は仕事の関係で、長時間椅子に座るので、「正しい座り方」は健康を保つうえで不可欠の要素です。まだまだ、修行中の身ですが、ここのところコツが少しわかって来ました。冒頭のShojiさんの動画で説明されている方法で座って、両方の太ももの筋肉(大腿四頭筋)の力を抜くようにすると、自然と「広背筋」と「腹横筋」に力が入ることに気付きました。
(竹下雅敏)
————————————————————————
【イスと床】正しい座り方【姿勢のプロが語ります】
配信元)
————————————————————————
腰痛にならない!骨盤を立てた座り方を解説!
配信元)

» 続きはこちらから

「関節の運動」に使われている筋の吸気筋・呼気筋への分類とドーシャの関係

竹下雅敏氏からの情報です。
 アーユルヴェーダの解説の38回目です。筋肉を吸気筋・呼気筋に分類しましたが、今回は、「関節の運動」にどの筋肉が使われているかを調べてみました。
 「関節の運動と作用する筋」と題するホームページを参照しました。頚部、肩関節の屈曲などの「各関節の動き」は、こちらのPDFをご覧ください。
 表の一番上にある頚部の屈曲(前屈)は、顎を引く動きですが、この動きに関係するすべての筋肉は、吸気筋です。従って、顎を引く動きは、息を吸いながら行うのが自然だとわかります。頚部の伸展(後屈)は、首を後ろに反らす動きですが、主動筋はすべて呼気筋で、協力筋が吸気筋です。首を後ろに反らす動きは、息を吐きながら行うのが自然だとわかります。
 ところが、頚部の回旋(顔を左または右に向ける動き)では、協力筋は呼気筋なのですが、主動筋は吸気筋と呼気筋が混ざっています。表では、この運動に対して(吸気)と表記しています。これは、「頚部の回旋を吸気で行うのが自然であることを示す表記」です。なぜ、呼気ではなく吸気で行うのが自然なのかは、残念ながら、「各筋肉の吸気筋・呼気筋への分類」からは導き出せないのです。これを調べるには、体外のスワディシュターナ・チャクラの機能を調べなければならないのです。詳しいことはいずれ、映像配信でお伝えできるかも知れません。
 昨年の11月11日の記事で、「ドクター本間の呼吸筋ストレッチ体操」の動画を紹介しました。この時のコメントで、“動画では、7つのストレッチが紹介されていますが、ほとんどが「正しい呼吸と動作」になっています。2つだけ誤りがあり、3分38秒の所の首のストレッチでは、首を後ろにそらす時に息を吐き、戻す時に吸うのが正しく、5分の体幹のストレッチでは、腕を上に延ばす時に息を吸い、戻す時に吐くのが正しいのです。その他は、この通りです”と記したのですが、これには、上記のような根拠があったわけです。

(竹下雅敏)
————————————————————————
関節の運動(体幹)PDF出力

頚部
関節の
運動
筋肉 作用 呼吸 星座 ドーシャ 経脈
総称 名称 1項目 2項目
屈曲前屈 主動筋 浅頸筋 胸鎖乳突筋 首を曲げ、回転させる 吸気筋 吸気 牡牛座 サマーナ・S
椎前筋 前頭直筋 両側が機能すると頭を前方に曲げ、片側だと機能側に頭を曲げる 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
頭長筋 頭を前方に曲げる 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
頚長筋 頸部を前屈させる 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S 膀胱
伸展後屈 主動筋 後頭下筋 大後頭直筋 頭部の後屈、側屈、回旋 呼気筋 呼気 牡羊座 デヴァダッタ・C (脾)
小後頭直筋 頭部の後屈、側屈、回旋 呼気筋 牡羊座 デヴァダッタ・C (胃)
上頭斜筋 頭部の後屈、側屈、回旋 呼気筋 牡羊座 デヴァダッタ・C (腎)
半棘筋 頸半棘筋 頭部および脊柱の後屈、側屈、反対側への回旋 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (小腸)
頭半棘筋 頭部および脊柱の後屈、側屈、反対側への回旋 呼気筋 牡羊座 デヴァダッタ・C (心臓)
胸半棘筋 頭部および脊柱の後屈、側屈、反対側への回旋 呼気筋 蟹座 ナーガ・C (肺)
板状筋 頭板状筋 片側が作用すると、その方向に首が回転し、両側で顔が上に向く 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (胃)
頸板状筋 片側が作用すると、その方向に首が回転し、両側で顔が上に向く 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (胆)
回旋筋 腰回旋筋 脊柱の回旋 呼気筋 天秤座 月の
ヴァータ
(膀胱)
胸回旋筋 脊柱の回旋 呼気筋 蟹座 ナーガ・C (脾)
頸回旋筋 脊柱の回旋 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (胆)
協力筋 棘間筋 腰棘間筋 脊柱の背屈(側屈、後屈) 吸気筋 天秤座 太陽の
ヴァータ
胸棘間筋 脊柱の背屈(側屈、後屈) 吸気筋 蟹座 ウダーナ・S
頸棘間筋 脊柱の背屈(側屈、後屈) 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
回旋 主動筋 浅頸筋 胸鎖乳突筋 首を曲げ、回転させる 吸気筋
吸気
牡牛座 サマーナ・S
後頭下筋 大後頭直筋 頭部の後屈、側屈、回旋 呼気筋 牡羊座 デヴァダッタ・C (脾)
下頭斜筋 頭部の後屈、側屈、回旋 呼気筋 牡羊座 デヴァダッタ・C (膀胱)
半棘筋 頭半棘筋 頭部および脊柱の後屈、側屈、反対側への回旋 (心臓)
頚半棘筋 頭部および脊柱の後屈、側屈、反対側への回旋 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (小腸)
胸半棘筋 頭部および脊柱の後屈、側屈、反対側への回旋 呼気筋 蟹座 ナーガ・C (肺)
椎前筋 頚長筋 頸部を前屈させる 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S 膀胱
回旋筋 腰回旋筋 脊柱の回旋 呼気筋 天秤座 月の
ヴァータ
(胃)
胸回旋筋 脊柱の回旋 呼気筋 蟹座 ナーガ・C (膀胱)
頸回旋筋 脊柱の回旋 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (脾)
斜角筋 前斜角筋 肋骨を上方に引く 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S 膀胱
中斜角筋 肋骨を上方に引く 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
後斜角筋 第二肋骨を上方に引く 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
協力筋 板状筋 頭板状筋(片側) 片側が作用すると、その方向に首が回転し、両側で顔が上に向く 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (胃)
頸板状筋(片側) 片側が作用すると、その方向に首が回転し、両側で顔が上に向く 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (胆)
側屈 主動筋 浅頸筋 胸鎖乳突筋(片側) 首を曲げ、回転させる 吸気筋
吸気
牡牛座 サマーナ・S
椎前筋 外側頭直筋 両側が機能すると頭部の起立と外側へ曲げる 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (肝)
後頭下筋 上頭斜筋 頭部の後屈、側屈、回旋 呼気筋 牡羊座 デヴァダッタ・C (腎)
椎前筋 頚長筋 頸部を前屈させる 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S 膀胱
斜角筋 前斜角筋 肋骨を上方に引く 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
中斜角筋 肋骨を上方に引く 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S 膀胱
後斜角筋 第二肋骨を上方に引く 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
協力筋 板状筋 頭板状筋(片側) 片側が作用すると、その方向に首が回転し、両側で顔が上に向く 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (胃)
頸板状筋(片側) 片側が作用すると、その方向に首が回転し、両側で顔が上に向く 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (胆)


胸腰部
関節の
運動
筋肉 作用 呼吸 星座 ドーシャ 経脈
総称 名称 1項目 2項目
屈曲前屈 主動筋 腹筋 腹直筋 体幹部の屈曲や回旋、側屈 呼気筋 呼気 天秤座 月の
ヴァータ
月の
ヴァータ
(腎)
側腹筋 外腹斜筋 肋骨とともに胸郭を引き下げ、脊柱を曲げると同時に、骨盤を引き上げる 呼気筋 天秤座 月の
ヴァータ
月の
ヴァータ
(肝)
内腹斜筋 肋骨とともに胸郭を引き下げ、脊柱を曲げると同時に、骨盤を引き上げる 呼気筋 天秤座 月の
ヴァータ
月の
ヴァータ
(胃)
伸展後屈 主動筋 半棘筋 胸半棘筋 頭部および脊柱の後屈、側屈、反対側への回旋 呼気筋
呼気
蟹座 ナーガ・C (肺)
協力筋 棘間筋 腰棘間筋 脊柱の背屈(側屈、後屈) 吸気筋 天秤座 太陽の
ヴァータ
胸棘間筋 脊柱の背屈(側屈、後屈) 吸気筋 蟹座 ウダーナ・S
頸棘間筋 脊柱の背屈(側屈、後屈) 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
多裂筋 腰多裂筋 彎曲の伸展(背屈)とわずかの回旋 呼気筋 天秤座 月の
ヴァータ
(膀胱)
胸多裂筋 彎曲の伸展(背屈)とわずかの回旋 呼気筋 蟹座 ナーガ・C (肝)
頸多裂筋 彎曲の伸展(背屈)とわずかの回旋 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (胃)
回旋 主動筋 半棘筋 胸半棘筋 頭部および脊柱の後屈、側屈、反対側への回旋 呼気筋 呼気 蟹座 ナーガ・C (肺)
側腹筋 外腹斜筋 肋骨とともに胸郭を引き下げ、脊柱を曲げると同時に、骨盤を引き上げる 呼気筋 天秤座 月の
ヴァータ
月の
ヴァータ
(肝)
内腹斜筋 肋骨とともに胸郭を引き下げ、脊柱を曲げると同時に、骨盤を引き上げる 呼気筋 天秤座 月の
ヴァータ
月の
ヴァータ
(胃)
協力筋 多裂筋 腰多裂筋 彎曲の伸展(背屈)とわずかの回旋 呼気筋 天秤座 月の
ヴァータ
(膀胱)
胸多裂筋 彎曲の伸展(背屈)とわずかの回旋 呼気筋 蟹座 ナーガ・C (肝)
頸多裂筋 彎曲の伸展(背屈)とわずかの回旋 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (胃)
側屈 主動筋 腹筋 腹直筋 体幹部の屈曲や回旋、側屈 呼気筋 呼気 天秤座 月の
ヴァータ
月の
ヴァータ
(腎)
側腹筋 外腹斜筋 肋骨とともに胸郭を引き下げ、脊柱を曲げると同時に、骨盤を引き上げる 呼気筋 天秤座 月の
ヴァータ
月の
ヴァータ
(肝)
内腹斜筋 肋骨とともに胸郭を引き下げ、脊柱を曲げると同時に、骨盤を引き上げる 呼気筋 天秤座 月の
ヴァータ
月の
ヴァータ
(胃)
後腹筋 腰方形筋 腰椎を作用側に屈する 吸気筋 天秤座 太陽の
ヴァータ
太陽の
ヴァータ
協力筋 横突間筋 腰内側横突間筋 脊柱の背屈(側屈、後屈) 呼気筋 天秤座 月の
ヴァータ
(脾)
腰外側横突間筋 脊柱の背屈(側屈、後屈) 呼気筋 天秤座 月の
ヴァータ
(胃)
胸横突間筋 脊柱の背屈(側屈、後屈) 呼気筋 蟹座 ナーガ・C (腎)
頸後横突間筋 脊柱の背屈(側屈、後屈) 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (膀胱)
頸前横突間筋 脊柱の背屈(側屈、後屈) 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (肝)


» 続きはこちらから

骨格筋の分類と吸気筋、呼気筋 〜「吸気筋-太陽のヴァータ-太陽の十二経脈」「呼気筋-月のヴァータ-月の十二経脈」という繋がり

竹下雅敏氏からの情報です。
 アーユルヴェーダの解説の36回目です。今回は、骨格筋の分類を行いました。骨格筋の名称は、ウィキペディアを参照してください。
 前回の記事で、“屈筋、伸筋という概念とは別に、吸気筋、呼気筋という概念がある”ことを説明し、“手脚の屈筋、伸筋に関しては、「伸筋は吸気筋であり,屈筋は呼気筋」なので、手を伸ばす動作、脚を伸ばす動作は息を吸いながら行うのが自然”だとしました。表をご覧になると、手足の屈筋群、伸筋群のすべてが、上記の解説の通りになっていることがわかると思います。
 表をご覧になるとわかるように、「吸気筋-太陽のヴァータ-太陽の十二経脈」「呼気筋-月のヴァータ-月の十二経脈」という繋がりがあります。吸気筋は太陽のヴァータのサブ・ドーシャの働きで動き、いずれかの太陽の十二経脈が支配経脈となるのです。
 面白いのは、足の筋肉の支配経脈が必ずしも足の経脈になるわけではないということです。これは、身体のバランスを取る際に、手が重要な役割を果たすことから、納得できるかも知れません。
(竹下雅敏)
————————————————————————
筋肉の一覧PDF出力

頸部の筋
筋肉 作用 呼吸 星座 ドーシャ 経脈
総称 名称 1項目 2項目
浅頸筋 広頚筋 首の表面に皺を関連する筋膜を緊張させ、口角を下方に引く 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S 膀胱
胸鎖乳突筋 首を曲げ、回転させる 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
深頸筋 斜角筋 前斜角筋 肋骨を上方に引く 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S 膀胱
中斜角筋 肋骨を上方に引く 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
後斜角筋 第二肋骨を上方に引く 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
最小斜角筋 第一肋骨を引き上げる 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
椎前筋 前頭直筋 両側が機能すると頭を前方に曲げ、片側だと機能側に頭を曲げる 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
頭長筋 頭を前方に曲げる 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S
頸長筋 頸部を前屈させる 吸気筋 牡牛座 サマーナ・S 膀胱
外側頭直筋 両側が機能すると頭部の起立と外側へ曲げる 呼気筋 牡牛座 クリカル・C (肝)


胸部の筋
筋肉 作用 呼吸 星座 ドーシャ 経脈
総称 名称 1項目 2項目
胸腕筋 大胸筋 肩関節の水平内転、屈曲、内転、内旋 吸気筋 蟹座 ウダーナ・S 太陽の
ヴァータ
小胸筋 肋骨(第3~5)を引き上げる 吸気筋 蟹座 ウダーナ・S 心臓
鎖骨下筋 鎖骨を前下方に引き下げる 吸気筋 双子座 プラーナ・S 大腸
前鋸筋 肩甲骨を前外方に引き、肩甲骨が固定されていると肋骨を引き上げる 呼気筋 蟹座 ナーガ・C (大腸)
胸壁筋 外肋間筋 肋骨を引き上げる 吸気筋 双子座 プラーナ・S 小腸
内肋間筋(前部) 肋骨を引き下げる 吸気筋 双子座 プラーナ・S 大腸
内肋間筋(横・後部) 呼気筋 双子座 クールマ・C (心臓)
肋下筋 呼気筋 蟹座 ナーガ・C (小腸)
肋骨挙筋 肋骨を引き上げる 吸気筋 蟹座 ウダーナ・S 大腸
胸横筋 肋骨を引き下げる 呼気筋 蟹座 ナーガ・C (小腸)
横隔膜 肺呼吸に関わる筋肉 吸気筋 蟹座 ウダーナ・S 太陽の
ヴァータ
小腸


» 続きはこちらから

正しい呼吸と動作の合わせ方をしている、大変すぐれた「ドクター本間の呼吸筋ストレッチ体操」

竹下雅敏氏からの情報です。
 冒頭の動画は、7分くらいまでご覧ください。3分50秒の所で、“首や背中や肩回りの筋肉はすべて強制吸気筋(頑張って息を吸うときに働く筋肉)”であり、“息を吸って筋肉が縮むことで、胸郭が大きくなる方向に働く”と説明しています。
 5分あたりで、正常呼息筋(安静呼気筋)は「筋肉が収縮するものは無い」と言っています。要するに、息を吸って縮んだ筋肉がゆるむことで自然に息を吐くことになるわけで、“呼吸筋は意識的に息を吐くのでなければ、吐く息で縮む筋肉は無い”のです。これに対し、頑張って息を吐くときに使われる強制呼気筋が腹筋群などだと解説しています。
 こうした事から、息を吐くときは、“首や背中や肩回りの筋肉”をゆるめるようにすれば良いと分かります。息を吐いている時に縮んで力が入っているのは、姿勢を保持するために使われる腹筋群や広背筋などです。
 縮んで力が入っている筋肉を意識すると体は緩まないので、息を吐くときは「目の力を抜いて、首や背中や肩回りの筋肉をゆるめる」ように意識すると、簡単にリラックスできます。「目の力を抜く」というのが良く分からない人は、下まぶたを感じるようにしてみて下さい。すぐに体がゆるむのが分かるでしょう。
 さて、「ドクター本間の呼吸筋ストレッチ体操」は、大変すぐれた内容です。私はこの動画を見つけた時に、とても驚きました。特に5分40秒では「背中・胸のストレッチ」で、“息を吸いながら腕を前に伸ばし背中を丸め、息を吐きながら元に戻す”という正しい呼吸と動作の合わせ方を解説しています。下にある記事を参照して下さい。
 3月6日の記事で、“息を吐きながら背筋を伸ばし、息を吸いながら背中を緩めると副交感神経優位になる“と説明したのですが、この動画のおかげで、この事がとても分かり易くなったのではないかと思います。
 動画では、7つのストレッチが紹介されていますが、ほとんどが「正しい呼吸と動作」になっています。2つだけ誤りがあり、3分38秒の所の首のストレッチでは、“首を後ろにそらす時に息を吐き、戻す時に吸う”のが正しく、5分の体幹のストレッチでは、“腕を上に延ばす時に息を吸い、戻す時に吐く”のが正しいのです。その他は、この通りです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

————————————————————————
【生理学⑦】呼吸筋覚え方完全マニュアル!|理学療法士作業療法士国家試験予備校 鰐部ゼミナール
配信元)
————————————————————————
ドクター本間の呼吸筋ストレッチ体操
配信元)
————————————————————————
呼吸筋ストレッチ体操のやり方と効果を医師が解説!
引用元)
(前略)
ストレッチ2:背中・胸のストレッチ
吸う筋肉を鍛えます。3~6回を目安に行いましょう。
(中略)
1.    胸の前で両手を組み、ゆっくり呼吸する。

   出典:YouTube、以下同

2.    鼻から息をゆっくり吸いながら、背中を丸め、腕を前に伸ばしていく(お腹をへこませ、大きなボールを抱えるようなイメージで)。

 
3.    口から息をゆっくり吐きながら、元の姿勢に戻す(重心をかかとに置いて、ひざを軽く曲げると体が安定する)。
(以下略)

健康のためにも「正しい姿勢」を身に付けることが大切で、最適なのはスクワット ~「正しい姿勢」を保つうえで非常に大切な「広背筋」

竹下雅敏氏からの情報です。
 9月25日の記事で、様々な慢性的不調の原因となる「首こり」が、 “デスクワーク、スマホの見過ぎで猫背”になることから起きていることを説明しました。
 デスクワーカーの約8割が「巻き肩」だということなのですが、「巻き肩」と「猫背」の違いや治し方に関しては、こちらの記事をご覧ください。
 健康のためにも「正しい姿勢」を身に付けることが大切なのですが、それには身体に「正しい姿勢」を覚えてもらうよりありません。これに最適なのがスクワットなのです。冒頭の動画はスクワットをする上での注意点がキチンと押さえられています。ポイントは膝をつま先より前に出さないこと。膝の方向とつま先の方向をそろえることです。膝を痛める人は日常生活で、“膝の方向とつま先の方向”が異なる動きをしているので気を付けましょう。動画の2分のところをご覧ください。
 スクワットで膝が床に平行になるように腰を下ろした時に、お尻を突き出し、胸を反らします。顎を軽く引きます。スクワットで大切なのは呼吸です。スクワットの呼吸法は、“膝を曲げ、ゆっくりと腰を落とすとき「口から息を吐く」、膝を伸ばし、ゆっくり上体を戻すとき「鼻から息を吸う」”のが正しいのです。
 息を吐きながらゆっくりと膝が床に平行になるように腰を下ろすのですが、この時に身体の前面(特に呼吸筋)の力を抜くように意識します。3月6日の記事で、“息を吐きながら背筋を伸ばし、息を吸いながら背中を緩める”と副交感神経優位になると説明したことを参考にしてください。
 しかし、筋トレでは呼吸が逆になっています。筋トレの呼吸法はほとんどが間違っているので、これでは健康が保てません。実際にトレーナーの人たちの健康状態を、体外のチャクラで測って見ると、ほとんどが病気の一歩手前でした。例えば、NHKで放送された「みんなで筋肉体操」で、筋トレ指導を担当した近畿大学生物理工学部准教授の谷本道哉氏は、インタビューで「トレーニングでの積年の無理があちこちの関節に出始めて…いまでは体がボロボロです。ここは反面教師にしていただきたい」と正直に話しています。
 さて、「正しい姿勢」を保つうえで、非常に大切なのが2つ目の動画に出て来る「広背筋」です。動画をご覧になると「広背筋」と「腹横筋」は、まるで天然のコルセットだと思えるでしょう。どちらも「呼気筋」で、息を吐く(呼気)場合に最も働く筋肉です。
 この「広背筋」について、読者の方から極めて有用な情報をいただきました。大変参考になるもので、要点を転載させていただきます。
 「自分はロコムーブという体操というか操法を毎日しています。このロコムーブとは筋肉のオンとオフのシンプルな仕組みを利用して首・腰まわりの筋肉を一気に緩めてしまう方法です。
 例えば、腕を曲げて上腕二頭筋を縮める動きをする際、上腕二頭筋は筋肉がオンとなって裏側の筋肉は反対にオフとなりそれによって腕が曲がる構造になっています。
 このような仕組みを利用して、ロコムーブ体操によって広背筋をオン(緊張)にすることによって上下の首・腰まわりの筋肉をオフ(緩み)にします。
 現代人は広背筋がオフ(緩み)の状態になっているので、首・腰まわりの筋肉はオン(緊張)となっています。広背筋をオンの状態にしておき首・腰まわりの筋肉をオフにしてから揉みほぐすことでより効果が発揮されるかと思います。
 自分は昔から首が凝ってしまい詰まったような状況であった為、呼吸法・気功・ヨガなどをして改善に励んでいました。このロコムーブの体操で広背筋をオンにして首・腰まわりの筋肉をオフ(緩める)にすることで、毎日を快適に過ごすことができるようになりました。また、副交感神経もオンになるのかこの体操をしていると変に緊張したりすることもなくなりました。
 とても画期的な体操だと思ったのでご紹介させていただきます。
https://locomove.com/                         」
(竹下雅敏)
————————————————————————
【筋トレ】スクワットの正しいやり方とよくある間違いを詳しく解説! | Muscle Watching
配信元)
————————————————————————
広背筋と体幹の繋がりについて解説してみた
配信元)
————————————————————————
広背筋
広背筋

広背筋の位置。赤色で示す

神経 胸背神経(C6 - C8)
作用 上腕の内転・内旋
体幹の伸展・回旋
肩関節の伸展・内転・内旋
肩甲骨の下制(上腕骨を介して)
骨盤の挙上
拮抗筋 三角筋僧帽筋

広背筋(こうはいきん)は、背部の筋肉棘腕筋のうち、下方に三角形をなす筋肉である。
 
第5胸椎(Th5)~第5腰椎(L5)の棘突起、仙骨、腸骨稜、第9~12肋骨を起始とし、下部から上外側方、上部から水平に外側方に向かって走り、上腕骨の上部小結節稜に付着する。