広島県が画期的な広域・大規模PCR検査を実施することに / 呼応するように政府がこれまで渋っていた「プール方式」を行政検査として決定

 広島県が、全国でも珍しい広域・大規模なPCR検査を行うと報じられました。広島市中心部の全住民、就業者を対象に「無料」の検査です。強制ではありませんが、無症状の感染者を早期発見し、感染拡大を封じ込める有効な対策で、ネット上では「いいな〜」というコメントが飛んでしました。
 また「プール方式なのか?」という声も上がりました。プール方式とは、数人分の検体を混ぜて検査し、それが陰性であれば全員を陰性と判断するもので、検査の効率化が望めます。ところが、政府はなんだかんだと理由をつけて、これまでプール方式は認めていませんでした。世田谷などの積極的な自治体から「行政検査」にするよう求められていたものです。
 ところが同15日、どうしたことか、田村厚労相がテレビ番組でプール方式を容認する発言をし、これまでの経緯を知る人々からは不審がられていましたが、15日の午後にはスムーズに厚労省の専門部会が正式に決定しました。
 これで広島県だけでなく全国的に大規模な行政検査が可能となれば、ようやくコロナ対策の端緒に就きます。
それにしてもなぜ急に風向きが変わったのかな?
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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広島市で80万人PCR検査 県、4区の全住民・就業者に
引用元)
広島県は2月7日まで延長した新型コロナウイルスの集中対策の一環で、広島市中心部の4区(中区、東区、南区、西区)の全住民や就業者を対象に無料のPCR検査を実施する方針だ。検査は任意で、対象は最大で80万人程度とみられる。

自治体が広域で大規模PCR検査を行うのは全国でも珍しい。県は無症状の感染者を早期に発見し、市中感染の拡大を封じ込める狙いだ。
(中略)
無症状の感染者が多数見つかる可能性があり、こうした人が入れる宿泊療養施設の確保もあわせて進める。
(以下略)


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配信元)
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数人分まとめてPCR、「プール方式」可能に 厚労省
引用元)
厚生労働省は15日、複数の検体を混ぜて新型コロナウイルスのPCR検査を行う「プール方式」を、自己負担のない「行政検査」で使えるようにすると決めた。感染者が出ていない高齢者施設の入所者や職員への一斉検査などが対象。5人分程度をまとめて検査する想定で、効率化が期待される

同日、厚労省の専門部会が了承した。早ければ来週中にも自治体向けに通知を出す。医療機関などで無症状者の職員らを対象に定期検査を行う際、PCR検査の代替手段として抗原検査の簡易キットの使用も認める。
(以下略)
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複数人分を一緒にPCR検査「プール方式」 政府容認へ
引用元)
(前略)
プール方式では、複数人の検体を混ぜた検体が陰性ならば、全員を陰性と判断することができる。高齢者施設の職員など、感染の可能性が比較的低い集団の検査が効率よくできるとされる。政府はこれまで検査の精度が確認されていないことなどを理由に認めておらず、東京都世田谷区など複数の自治体から行政検査として認めるよう求める声が出ていた
(以下略)

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